ムロツヨシ、高橋一生、星野源...「チョロッとイケメン」がブームな理由は?

ムロツヨシ、高橋一生、星野源...「チョロッとイケメン」がブームな理由は?

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  • 更新日:2017/09/15
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イマドキのモテ男、ムロツヨシ (c)朝日新聞社

気がつけば、テレビCMには俳優・ムロツヨシが引っ張りだこ状態。今や“バリバリのイケメン”ではなく、“チョロッとイケメン”に女子の心は傾いているらしい。これも3高(高収入・高身長・高学歴)ではなく、4低(低姿勢・低リスク・低依存・低燃費)志向という世相の表れなのか。

【写真はこちら】「4低」の匂い?イマドキのモテ男 高橋一生

ちょっとなんだ。なんなんだ。俳優・ムロツヨシが席巻する2017年。いわゆる“脇役の人”なのだが、今年に入ってから大手電機メーカーのテレビCMに石田ゆり子(これまたモテ期再来の女優)と夫婦役で出演したり、大手製薬会社の男性用スキンケア製品のCM、マンガアプリのCMにも登場したり。大手飲料メーカーのCMでは「カモねカ~モね♪」と舞い踊るツヨシ。

ラーメン髪、くりくり眼、しっかりした骨格。いわゆる正統派イケメンではないのだが、人に親近感を与える、チョロッとイケメンな感じが世の女性にも男性にもウケているらしい。今年4月にインスタグラムを開設したところ、フォロワーは19時間で36万人を突破。現在は100万人に迫る勢いだ。

ムロツヨシといい、大泉洋といい、濱田岳といい、近年“脇役・二枚目半”の大躍進が目立つ。この3人に共通しているのは、「タオル」と「焼きそばのヘラ」が似合いそうなことだと筆者は思う。頭にタオル、首にタオル。住んでいる地域の町内会の祭りで汗をにじませながら焼きそばを焼いている姿が似合いそう。「2皿ちょうだい」と言ったら、「あいよ、喜んで!」と言ってくれそう。子どもが所属するサッカーチームでもお父さんコーチをつとめていそう。そんな“ご近所さん”な香りが女性の心をつかむのか。

「やっぱりホッとするんですよ、女性は。ムロさんとかは見ていて安心感があるじゃないですか。よく『美人は飽きる』と言いますが、イケメンすぎると顔ばかりに目がいって、暑苦しいでしょ(笑)。適度に整った顔で、三枚目もできる男性って女性にとっては“癒やし”。癒やしを求める女性が多い時代なのかもしれませんね」

と、コラムニストの山田美保子さんは語る。

そして精神科医の片田珠美さんは“チョロッとイケメン”台頭の背景には、女性の「4低」志向があると分析する。

「低姿勢・低リスク・低依存・低燃費。今の時代の女性が結婚相手に望むのは、この4項目です」

女性を見下さず、いばらない「低姿勢」、高収入より安定した収入で、かつ浮気の心配もない「低リスク」、家事、育児もこなし、自分のことは自分でできる「低依存」、お金がかからない&お金を使わない「低燃費」である。

「チョロッとイケメンの人たちは、この『4低』すべてがそろっているような匂いがするのでしょう。いくら格好よくても、結婚してから不倫騒動を起こされ自分自身が恥をかかされてはたまりません。そして女性が結婚しても出産しても働き続けるには、夫がそれを容認し、女性に協力的であることが大事です。『結婚したら女は家に入れ』『俺は家事なんかしない』なんて居丈高な男性は論外なんですよ」(片田さん)

「家庭科」は1993年度から中学で、94年度から高校で、男子も必修科目になった。今や男性もひととおりの家事はできて当たり前。加えて家計の管理(節約・貯金)も、できて当たり前なのだ。

「バブルの時期は『高収入』『高身長』『高学歴』がそろった『3高』の男性がモテはやされましたが、今は相手に高望みをせず、女性自身が“共に堅実な人生を歩んでいけそうな相手”を選ぶ時代なのです」

そして片田さんは、SNSの発達もチョロッとイケメン人気の理由のひとつではと推測する。

「インスタグラム、フェイスブック、ツイッター等、SNSの発達によって、有名人との距離感がグッと縮まりました。普通の人が著名人のアカウントをフォローし、コメントが書き込める。すると、まるで友人になったような気になり、親しみが一気に増します。そして、もしかしたら自分も恋愛の対象にしてもらえるかも……という疑似恋愛の感情も生まれるわけです。そうなってくると、いわゆる“雲の上の王子様”的な大スターよりも、自分と同じ次元で生きていそうな、“普通っぽい”人がウケるのです」

そしてSNSの向こう側の“普通っぽい”“近所にいそうな”“やさしそうな”疑似カレシは絶対に自分を拒まない。自分を傷つけてくることもない。だからますます評価が高くなる。さらに山田さんが指摘する。

「今はネット社会で、情報が溢れかえっていますよね。著名人は、生い立ちから今現在までばっちり情報が出てくるでしょう。そうすると、けっこう複雑な家庭環境で育ったことや、デビューしてから大ブレークするまで時間がかかったことなどいろいろな情報が出てきて、そこがまた女性の母性本能をくすぐることも多いのです。ムロツヨシさんしかり、高橋一生さんしかりですね」

なるほどムロツヨシも、今をときめく高橋一生も壮絶な生い立ちであることは有名だ。ムロツヨシは大学を中退し、下積み時代を経て、メジャー映画、テレビドラマへの出演のチャンスをつかんできたという経歴の持ち主。高橋一生も子役デビューし、小学生のころから芸能界でがんばってきた実力派俳優だ。

「2人に共通して言えることは、“苦労人”だということです。デビューしてからずっとスター街道を歩いてきたわけではない。きっといろいろなことを乗り越えてきたんだろうな……と思わせてくれるところに、人は心が動かされるのです」(山田さん)

そう考えると、これまた今をときめく星野源も2012年、31歳のときにくも膜下出血と診断され、活動を休止。病気の治療を経て復帰後の大ブレークだ。

「ポッと勢いで世の中に出てきたわけではなく、苦労、努力、実力でのぼってきた人が花を咲かせる。その火付け役になったのが星野源さん、高橋一生さん。そこに続く形になったのがムロツヨシさんだと思いますよ」(同)

前出の片田さんは、チョロッとイケメンの人気は、傷つきたくない、というイマドキの若者らの深層心理を反映しているとも指摘する。

「今の時代、“恋愛で傷つきたくない”というのは、男性も女性も一緒なんです。少子化で、親が子どもを大事にするでしょう? 親は子どもが挫折しないように、目の前の石をどけておく。学校の先生もモンスターペアレント(子どもかわいさゆえに、学校等に対して理不尽な苦情や要求を突き付けてくる親)はこわい。なので、先生たちも子どもには無難に指導するわけです。そうやって育てられた世代は、リスクを避けて生身の人間とは恋愛しない。ゲームやネットの世界の疑似恋愛なら傷つかないからいいけれど、現実世界で人と恋愛関係になるのはNGなのです。そんな“恋愛不可能”な人たちは今非常に増えているんですよ」

こうしてイマドキの女子は、どこまでもリスク管理が行き届いてしまうのであろう。厚生労働省のデータによると、日本の婚姻率は09年から下がり続けている。源様、一生様、ツヨシ様の人気が続く限り、もしかしたらこの婚姻率の低下に歯止めはかからないカモね♪なのである。(ライター・赤根千鶴子)

※週刊朝日  2017年9月22日号

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