副作用ナシ!低域にも効果を発揮するiFlのノイズキャンセラー『iPurifilter AC』を試してみた

副作用ナシ!低域にも効果を発揮するiFlのノイズキャンセラー『iPurifilter AC』を試してみた

  • @DIME
  • 更新日:2018/01/14

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

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■Introduction

オーディオアクセサリーの中で、高い効果を発揮するのがノイズフィルターである。数百円で購入できるアモルメットコアから、数十万円するタイプまでよりどりみどりだ。私の経験から言えば、その効果は諸刃の剣で、良くなる部分があれば、悪くなる部分もあるという感じ。または効果ナシ、最悪の場合は音が悪くなる。特にパワーアンプにクリーン電源装置とか電源レギュレーターを入れた場合は賛否両論に分かれやすい。

今回は、もっとお手軽なアクセサリーでオーディオシステムを使っている空きコンセントに差し込むだけのタイプの『iPurifilter AC』だ。ノイズフィルターと聞くと汚れた電源をフィルターでろ過してキレイな電気にするイメージだが、本機はiFi Audioお得意のANC(Active Noise Cancellation)を使ってノイズをキャンセルする。これはノイズキャンセルヘッドホンと同じ原理で、電源ノイズを感知して、逆相信号を発生させてノイズをキャンセルしているという。これにより高周波だけなく全帯域でノイズを1/100に低減できる。さらにどんなオーディオシステムにも使用できる。つまりテーブルタップを使っていても効果があり、DAC、CDプレーヤー、アナログプレーヤー、プリアンプ、パワーアンプ何でもウエルカムなのだ。お値段は1万6000円のハイコスパ。これはぜひ拙宅でも試してみたい。特に真空管アンプの飛び込みノイズ低減に期待!

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一般的なパッシブノイズフィルターに比較して『iPurifilter AC』は全周波数帯域でマイナス40dBの高いノイズ低減効果が得られる

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外見は大型電解コンデンサーのように見える。

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天面に2個のLEDがあり、緑と赤に点灯することで電源状態をモニター。

■Experiment

『iPurifilter AC』の使い方はカンタン。空いているコンセントに差し込むだけ。1個使いの場合は、オーディオ機器が使っている壁のコンセント、テーブルタップの順に試すことが推奨されている。実は拙宅で本機を使うには問題点がある。それはテーブルタップからアースを取っていないこと。本機は3Pコンセント対応で、アースが前提なのだ。一般家庭ではアースが独立しているコンセントはエアコン用か洗濯機用に限られている。アースがとれなくても効果はあるのだが、本体にある2個のLEDによる電源の状態のモニター機能は使えなくなる。アースがないと判定不能となり両方のLEDは赤く点灯する。これは気分が悪い。

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3Pテーブルタップに挿してもアースが接続されていない場合、LEDは赤、赤になる。

(Photo A005)

これでは本機の実力を100%発揮でない恐れがあるため、PC AudioLab研究員1号のS氏のリスニングルームで検証することにした。彼の部屋には専用配電盤から、ありえへんぐらい太い専用線を使ってリスニングルームの壁コンセントに配電されている。さらに自称アースの鬼というだけあってアース棒を数十本も地面に打ち込んであるという。これなら問題なさそうである。試しに『iPurifilter AC』を壁コンセントに差し込むと、即時に緑、緑の判定がくだされた。

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S氏のリスニングルーム。中央にある60型の薄型TVが小さく見える。床はブラックウォールナットを敷きつめている。

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もちろん壁コンセントは全て3P仕様。LEDはオールグリーンに点灯。

■Impression

S氏のメインスピーカーはDIATONE『2S-3003』でパワーアンプはPASS『X-350』である。プリアンプは使わずにパッシブアッテネーターで音量調整している。音源はMac miniに収め、拙宅と同じDAC、Resonessence Labs『INVICTA MIRUS』を使っている。ノイズフィルターの定石として、デジタルノイズと高域に効果が期待できそうなのでまずDACの電源に挿してみた。これが予想を裏切って、ほとんど変化なしだ。もともとDACが採用しているガルバニックアイソレーションが効いているのかもしれない。かと言って悪影響もなくMichaelJackson「Thriller/Beat It」(DSD64)では、全体の音がわずかに甘くなるかな程度の変化だった。

それでは今度はパワーアンプに使ってみよう。森恵「ユメオイビト/ユメオイビト」(48kHz/24bit)を聞くと、まず演奏の前のS/N感が向上している。情報量は増えて、音像のフォーカスがさらにシャープになった。これは期待していなかっただけに驚いた。「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト/SCARLET SCARF-真っ赤なスカーフ」(24bit/96kHz)のオケの低音もモヤモヤした感じがキリッとしてくる。一般家庭と比較してかなり電源に気を配った部屋で、これだけ効果が出るとは思わなかった。ここでS氏が取り出してきたのが購入を検討中の『iPurifilter AC』の10倍の価格というノイズフィルター。比較試聴してみようというのだ。早速、挿し替えてみると、こちらは高域の音像定位がシャープになるのだが、ボーカルのニュアンスが失われて、明らかに情報量が減ってしまう。低域に関しては効果ナシで、全体的にダイナミックレンジが狭くなり、ヌケの悪い音である。S氏の判定は、パワーアンプ用として『iPurifilter AC』を買ってもいい、価格10倍のモデルは返却決定とのこと。

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壁コンセントのカバーは検討中、パワーアンプの上に『iPurifilter AC』を挿した

こうしてS氏宅で効果が実証された『iPurifilter AC』を自宅で使ってみよう。緊急発売されたオプションのアース用ケーブルを使えば拙宅でも問題ないはずである。天面のカバーを外すとアース接続用の端子があるので、ここにケーブルを接続して反対側にあるYラグを壁コンセントのアース端子にネジ止めすれば完了。接続はバナナプラグなので、ケーブルは必要な長さで自作もできるだろう。また、トップウイングが来春発売予定のTelos Audio Design『GNR Mini』という仮想アースにも接続できるのだ。この方法で接続すると無事、LEDが緑、緑に点灯した。

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オプションのアース用ケーブル。エントリータイプ2m/8000円より。

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天面のカバーを外してバナナプラグを差し込む方式。

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これで無事、LEDが緑、緑に点灯してくれた。

懸念の真空管アンプ『SV-S1616D/300B仕様キット』で効果を試してみると、残念ながら残留ノイズに関しては効果ナシ。これはある程度予想できたことで、電源経由で入ったノイズではなく真空管アンプ自体に飛び込むノイズのため除去できないのだ。ワイヤレス電話を使う時も盛大にノイズが出る。これはキット作成者の私の配線の至らぬ所が原因に違いない。しかし、音質には効果アリだ。森恵「ユメオイビト/ユメオイビト」(48kHz/24bit)では、S/N感が向上して、伴奏のピアノの響きがハッキリ、左右の音の分離もより明確になった。ボーカルのニュアンスも出る。今度はヘッドホンアンプに使ってみよう。使うのはSONOMA『Model One』である。電源に敏感に反応するので期待は大きい。こちらもS/N感が向上、ヘッドホンなので、その効果はよりハッキリ分かる。ボーカルの透明感も上がって、より鮮明になる。それではパワーアンプにも試してみよう。拙宅のアンプはJDF『ULTRA MONITOR AMPLIFIER EQS 2400』である。アースのON/OFFスイッチがあるのでONで試聴する。確かに低域のドライブ感がよくなる。こんな小さなアクセサリーなのにパワーアンプに影響力を持つとは不思議である。音がなまったり、エネルギー感が削がれるなどの悪影響がないのも特筆すべき点である。

壁コンセントは2口でDACとテーブルタップ経由でパワーアンプがつながっている。ここに『iPurifilter AC』を挿して、DACをテーブルタップに挿すと、さきほどよりも効果は薄れた。拙宅の環境ではテーブルタップに挿して、パワーアンプとヘッドホンアンプ、真空管アンプに効かせた方が良い結果が得られた。1個で複数の機器に効果があるためコスパがいい。さらに低域に効果を発揮するノイズフィルターは珍しい、そして、音質に悪影響を及ぼさない。この3点で『iPurifilter AC』は買いである。

写真・文/ゴン川野

オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

■連載/ゴン川野

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