一流FPが教える「合法的に」年金を4割増やす裏ワザ

一流FPが教える「合法的に」年金を4割増やす裏ワザ

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2018/09/24
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退職までにいくら貯めればよいのか? 『まだ間に合う 老後資金4000万円をつくる! お金の貯め方・増やし方』の著者で、ファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士の川部紀子氏によれば、標準的な夫婦の老後資金は「4000万円」だという。「そんなに貯められない!」と思った方も多いだろう。そこで活用したいのが、年金の「任意加入」と「繰下げ受給」だ。意外と知られていないこの2つの制度について、川部氏が語った。

60歳を越えても国民年金に入れる

60歳からも会社勤めをして厚生年金に加入していれば、65歳以降に受け取る厚生年金は増えていきます。

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ただし、労働時間が短い、勤め先に厚生年金がない、個人事業主・フリーランスなどの場合は年金保険料を何も払わないことになります。

そこで、この方々の中で、納付した期間がフルの40年を切る方などは、一定の要件を満たすと、60歳から65歳まで国民年金に任意加入することが可能です(納付した期間が10年に満たない方は70歳まで可能)。

もちろん、月1万6千円ほどの国民年金保険料を払うことになりますので、払えることが前提です。

国民年金の額は加入していた期間に応じて増えていくので、60歳からもジリジリ年金額を増やしていくことが可能です。

増えた額を一生涯受け取ることになるので、長生きすると任意加入中に払った保険料を大きく上回る可能性も出てきます。

例えば、今まで35年間国民年金保険料を払った方(5年間未納)の場合で計算してみましょう。(平成30年度の国民年金保険料と老齢基礎年金額で単純計算)

・任意加入しない場合
68万1888円(77万9300円×420月/480月)

・任意加入した場合
77万9300円(77万9300円×480月/480月で満額支給)

このように、任意加入すると老齢基礎年金の額は9万7412円増えました。

したがって65歳から85歳まで20年受け取った場合、任意加入しない場合よりも約195万円(9万7412円×20年)増額します。

払う額は98万400円(=1万6340円×12か月×5年)ですから、任意加入で払った額の約2倍に増えたことになります。76歳まで生きると損益分岐点を上回りますから、検討の余地はありそうです。

「繰下げ受給」で年金4割アップ

定年退職以降も働いたり、貯蓄や退職金で生活し、年金に頼らないで生活する方法によって受給額を増やす方法もあります。現状65歳から支給される年金を65歳で受け取らずに、遅らせて受け取るという方法で、この制度を年金の「繰下げ」といいます。

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繰下げ受給は1か月単位で可能で、最大70歳まで繰下げることができます(70歳以降まで繰下げ可能にしようという案も出てきています)。

受け取りを1か月遅らせることで、0.7%年金が増えます。10か月遅らせると、0.7%×10か月で7%の増額、最大5年間の繰下げで、0.7%×12か月×5年で42%も増額されるのです。

老齢年金の1階部分、基礎年金の満額が2018年4月時点で77万9300円ですが、5年間繰下げて70歳から受け取ると、77万9300円×1.42≒110万6600円(端数処理済)になります。

65歳で受け取る場合と比べると、差額は年32万7300円にもなりますので、42%増のインパクトは非常に大きいです。

金利の低い預金などにお金を預けて、年金を受け取って暮らしていくよりも、預金を崩したり、年金以外の手段で暮らして、繰下げによって年金を増やすほうが結果的に豊かな生活を送れる可能性があります。

ちなみに、現状の年金額77万9300円を65歳から受け取り続けた場合と、5年間繰下げて70歳から110万6606円を受け取り続けた場合の損益分岐点は82歳です。

82歳より長生きするならお得になりますが、果たしてそこまで生きるかどうか、と疑問に思う人もいるかもしれません。しかし、65歳時点での平均余命(平成28年簡易生命表)を計算してみると、男性は84.55歳、女性は89.38歳まで平均的に生きるということになります。

また、亡くなる人数が最も多い年齢は男性87歳、女性93歳です。

どのデータを見ても、男女共に損益分岐点となる82歳は上回る可能性が高いことはお伝えしておきましょう。

ここまで年金の1階部分である老齢基礎年金の繰下げ受給についてお伝えしてきましたが、同様に2階部分である老齢厚生年金にも繰下げ受給という制度があります。

どちらか、片方を繰下げるという方法もあります。

最終的に制度を利用するか否かは、その時の状況で検討するとして、選択肢として「繰下げて増やす」方法があることは知っておきましょう。

繰下げ中に死んでしまったら?

「でも、もしも繰下げ中に死んでしまったら1円も受け取れないから払い損になるのでは」とか「70歳から受け取り始めても、82歳前に死んでしまったら損だ」と考えてしまう人もいるようです。

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確かに、早く亡くなってしまうことを想定すると65歳から受け取ったほうが多くの年金を受け取ることになります。

でも、亡くなったら、もうお金は不要です。年金を受け取りそびれたという悔しい気持ちは分かりますが、生きている時の生活費があれば良いのではありませんか?

「その悔しさが許容できない、死んでも死にきれない!」という強い意志があり、かつ、増額メリットを理解した上で繰下げを選択しないのであればそれはそれで良いでしょう。

しかし、実際に繰下げをしている方の比率は毎年1%少々です。つまり、99%の人は繰下げをせずに年金を受け取っているということ。

このあまりに極端な数字を見て思うに、多くの人が制度を知らないまま受給していることがうかがえます。

ここで、少し裏ワザ的なことも紹介しておきます。

「もしも、繰下げ中に病気になったら? お金が必要になったら?」という心配への対応方法です。

年金の受け取りには5年間の「時効」があります。つまり、過去にさかのぼって年金を受け取る権利を行使できるということです。

例えば、68歳の時に、どうしてもお金が必要な事態に陥ったとします。その際は、本来年金を受け取ることができる65歳まで「3年さかのぼればよい」のです。3年さかのぼることは時効5年の範囲内ですからまったく問題ありません。

さかのぼって受け取る手続きをすると、65歳から68歳まで受け取れたはずの3年分の年金を一括で受け取ることができます。

現状の年金額77万9300円で計算すると、77万9300 円×3年=233万7900円が受け取れるということです。ただし、さかのぼっているわけですから、繰下げによる増額の権利はあきらめることになります。

お金が必要となった原因が病気やケガで、もしも、障害認定となれば、受け取る予定だった老齢年金は、障害年金に姿を変えて受給できる可能性が出てきます。さまざまな要件を満たせば、障害年金は老齢年金よりも金額が増える可能性もありますし、非課税というメリットもあります。

このように、もしもの時は「5年さかのぼれる」ことと、「障害年金がある」ことを知っておくと安心でしょう。

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あなたの「老後のお金の不安」を解消し、家計にゆとりをもたらす一冊。

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