【映画評】今夜、ロマンス劇場で

【映画評】今夜、ロマンス劇場で

  • アゴラ
  • 更新日:2018/02/14
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【チラシ付き 映画パンフレット】 今夜、ロマンス劇場で 監督 武内英樹  キャスト

1960年代。映画監督を夢見る青年・健司は、1本の映画を見るために、映画館のロマンス劇場に通いつめていた。彼は古いモノクロ映画「お転婆姫と三獣士」に登場するお姫様・美雪に思いを寄せていたのだ。ある時、激しい落雷と共に、目の前に現れたのは、スクリーンの中の美雪その人。ただし彼女は白黒のまま。驚く健司は高飛車な彼女に振り回されながらも、次第にカラフルに変わる美雪への恋心を募らせていく。だが彼女にはある秘密があった…。

映画監督志望の青年とスクリーンの中から飛び出したお姫様とのファンタジックなラブストーリー「今夜、ロマンス劇場で」。出会うはずのなかった男女が出会い、奇跡の恋に落ちる。そんな物語を否定する気はないし、それこそが映画のロマンチシズムだとも思う。だが本作はあまりにも“どこかで見たことある”感が満載すぎて、どうにもノレない。スクリーンからキャラクターが飛び出すのは「カイロの紫のバラ」、白黒の世界からカラーの世界の変化は「カラー・オブ・ハート」。お姫様が身分を隠して過ごすのは「ローマの休日」だし、白地に刺繍のドレス姿は「麗しのサブリナ」と、オードリー・ヘプバーンのイメージをそのまま拝借。人のぬくもりに触れると消えてしまうという美雪の秘密と恋の顛末はあえて明かさないが、それも思い当たる作品があったりする。過去作へのオマージュと言われても、これではあまりに数が多すぎて、どうにもオリジナリティーが感じられず、困ってしまった。

とはいえ、見所がないわけではない。何しろ綾瀬はるかが魅力的だ。高飛車でお転婆なプリンセスは、50年代風のカラフルでクラシカルな衣装を次々に披露。その数、なんと25着である。美雪の心情に寄り添うように変わるファッションの25変化は本当に楽しい。古き良きノスタルジー、映画スターがスターらしかった時代(北村一輝が好演)、映画を愛するものだけに訪れる奇跡。そんな不思議ときらめきを素直に楽しむべき作品なのだろう。
【45点】
(原題「今夜、ロマンス劇場で」)
(日本/武内英樹監督/坂口健太郎、綾瀬はるか、本田翼、他)
(既視感度:★★★★★)

この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2018年2月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。

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