満島ひかり、宇多田ヒカル、井上和香の共通点は“映画監督と結婚”したこと「アイドルと結婚できる職業」第13回

満島ひかり、宇多田ヒカル、井上和香の共通点は“映画監督と結婚”したこと「アイドルと結婚できる職業」第13回

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  • 更新日:2019/09/04
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満島ひかり

シリーズ「アイドルと結婚できる職業」第13回 映画監督

モーニング娘。の初期メンバーは今やほとんどが既婚者。AKB48のかつての神7もすでに3名が結婚し、乃木坂46にもウエディングベルを鳴らす元メンバーが登場し始めている。

彼女たちがパートナーとして選んだ男を並べてみると、“握手会で知り合ったファン”というのは見当たらず、その職業、社会的立場にはある程度の偏りがあることが分かる。

世の中には、アイドルと結婚できるチャンスが大きい職業というのがあるようだ。そこで、この連載ではアイドルとの結婚をガチで考えている方のために“どんな職業に就けばアイドルと結婚できるか”について、検証していきたい。

※     ※

“アダルトビデオの帝王”と呼ばれた村西とおるを山田孝之が演じたNetflix配信のオリジナルドラマ『全裸監督』が話題を呼んでいる。この作品は、今回のテーマとまったく無関係ではないがちょっと違う。取り上げたいのは、全裸監督ではなく映画監督だ。それは、“アイドルと結婚できる”という部分だけをとっても“ナイスですね〜”な職業なのである。

なお、元おニャン子クラブの高井麻巳子と結婚した秋元康、中山美穂と結婚〈*〉の辻仁成のように本業が他にあり“映画監督もやったことがある人”ではなく、映画、映像、動画の監督を専業としている人物、専業でなくとも恒常的に作品を発表している人物に絞りたい。

男性映画監督が自らの作品に出演した女優と結婚するというのは、世界に共通する図式だ。スティーヴン・スピルバーグもジェームズ・キャメロンもしかりである。

日本でもその歴史は古い。なにしろ、1927(昭和2)年に清水宏という監督が、自作『村の牧場』(24年)で初主演を果たした田中絹代と結婚(事実婚)した例があるのだ〈*〉。当時、田中は18歳。今で言えば欅坂46の平手友梨奈の年齢だ。

ちなみに、当時の日本映画はまだサイレントの時代。つまり、映画に音がなかった頃から、映画監督は“アイドルと結婚できる職業”だったといえる。

■“元祖メガネアイドル”若山セツ子は20歳で結婚も八千草薫の不倫略奪愛で捨てられる悲劇

“世界のクロサワ”こと黒澤明の結婚相手も女優だ。相手は、第二次世界大戦中に公開された自身の監督作『一番美しく』(44年)に出演した矢口陽子だ〈#〉。

東宝の谷口千吉は49年、30代後半のときに初監督作品『銀嶺の果て』(47年)に出演した女優・若山セツ子と自身2度目の結婚をした〈*〉。若山は、東宝ニューフェイス第1期生で当時20歳。映画『青い山脈』で丸メガネをかけた女子高生役を演じ、アイドル的な人気を獲得している。いわば、『眼鏡の男の子』という曲でデビューしたBEYOOOOONDS(ビヨーンズ)の前田こころより70年も早いメガネ系アイドルともいえる。

だが、若いアイドル女優と結婚しながらも、谷口は結婚から5年後に監督作『乱菊物語』に出演した清純派女優・八千草薫と不倫関係に。結局は、谷口は若山を捨てるようなかたちで、翌年に40代なかばで当時26歳の八千草と再々婚している〈#〉。だが、この不届き者ぶりは問題視され、谷口はしばらく監督業を干されることになる。

このほか、昭和期に映画監督が女優と結婚した主な例をリストアップしてみよう。

◎55年/松山善三&高峰秀子〈#〉
◎58年/井上梅次&月丘夢路〈#〉
◎57年/イヴ・シャンピ&岸恵子〈*〉
◎60年/大島渚&小山明子〈#〉
◎65年/深作欣二&中原早苗〈#〉
◎67年/篠田正浩&岩下志麻
◎82年/高橋伴明&関根恵子(現・高橋惠子)

松山、大島、篠田はいずれも当時は松竹の専属(結婚時の大島はまだ助監督)。イヴ・シャンピはフランスの監督だが、岸恵子とは松竹主導の日仏合作映画『忘れえぬ慕情』(56年)の監督と主演女優という立場だった。昭和の松竹は、日本映画史上もっとも“監督がアイドルと結婚しやすい現場”だったのかもしれない。

他に伊丹十三と宮本信子というカップルもいるが、2人が婚姻関係を結んだのは69年で、俳優だった伊丹が『お葬式』(84年)映画監督に転身する前である〈#〉。

■当時まだ19歳。宇多田ヒカルの電撃結婚も監督と女優の関係から恋愛に発展のパターンだった

90年代には、大ヒットした『Shall we ダンス?』(96年)の監督・周防正行が、映画公開直後にヒロイン女優の草刈民代と結ばれたが、他には目立った例がない。脚本家の三谷幸喜は、95年に小林聡美と結婚しているが、これは『ラヂオの時間』(97年)で映画監督デビューする前だ〈*〉。

2000年代になると、監督作品『EUREKA』(00年)がカンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞などを受賞した青山真治が、02年にとよた真帆と結婚した。とよたは青山の監督作『月の砂漠』(01年)に出演している。

一方、同じ02年、まだ19歳だった宇多田ヒカルの結婚報道は世間を驚かせた。相手の紀里谷和明は、宇多田のアーティスト写真やMVの監督を手掛けていた人物〈*〉。いわば、彼女とは広義で、“監督と女優の関係”だったのである。なお、その後、紀里谷は、“主題歌を担当”という宇多田の助力もあり、『CASSHERN』(04年)で映画監督デビューを果たした。

満島ひかりと結婚→離婚の監督は23歳の朝ドラ女優と再婚。女優に転向した元グラビアアイドルも監督とゴールイン

2010年代は、監督と女優が夫婦になるケースが増えていく。Folder5(当初はFolder)でのアイドル活動を経て、女優としてキャリアを積んでいった満島ひかりは10年、24歳のときに映画『川の底からこんにちは』(10年)の監督である石井裕也と結婚した〈*〉。今でこそ実力派として評価が高い満島だが、Folder5の活動休止後数年間は目立つ存在でなかった。彼女が演技者として一躍注目を浴びるのは、園子温による237分の長編作品『愛のむきだし』(09年)のヒロインを演じてから。

そして、その園子温は、『冷たい熱帯魚』(10年)に出演した元グラビアアイドルの神楽坂恵と11年に結婚。結婚後の神楽坂は女優として園作品に欠かせない存在となる。

同じくグラビアの世界から女優に転向した井上和香も12年に監督と結婚した。その相手は、テレビ版、映画版と『荒川アンダー ザ ブリッジ』(12年)をトータルで監督した飯塚健だ。

現在40代後半~50代前半の男性のなかで、90年公開の映画『櫻の園』に強い思い入れを持っている人は少なくないのではないだろうか? 女子高校の演劇部の一日を描いたこの作品は高い評価を受け、単館上映ながら異例のロングランヒットとなった。

同作で狂言回しの役割を果たす演劇部員を演じた宮澤美保(現・ホーチャンミ)は、主演級のスターにはならなかったが、今も地道な女優活動を続けている。彼女の結婚相手は、出演した映画『神様のカルテ2』(14年)の監督である深川栄洋だ(16年)。

横尾初喜は、映画監督というより、MVやアイドル関連の映像作品なども手がける“映像作家”といった色合いが強い人物。スタッフとして関わっていた映画『田沼旅館の奇跡』(15年)で知り合った“エンクミ”こと遠藤久美子と16年に結婚。その後に、映画監督デビューを遂げた。現在までに2本の映画作品を残しているが、遠藤はどちらにも出演した。

前述の石井裕也は、16年に満島ひかりと離婚したが、その2年後に再婚した相手もまた若手女優だった。NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(16年)でヒロインの妹役を演じ、チョーヤ梅酒「酔わないウメッシュ」のCMで「鳥に合う!」と言っていた相楽樹である。当時23歳だった。

■一流大学を出なくても才能次第で道は拓ける!! ユーチューバー出身の映画監督が現れる日も近い!?

最後に、“アイドルと結婚するために”、どうすれば映画監督になれるかについて考えてみたい。日本映画の黄金時代は、映画会社に入社し、助監督として修行して……というのが基本だった。黒澤明も大島渚も深作欣二もこのパターンだ。映画は花形産業で、当時の大手映画会社はエリート揃い。東大、京大出身の監督も珍しくなかった。

だが、その後、60年代後半ぐらいから映画界の斜陽化でいくつもの道が拓かれていった。実際にアイドルと結婚した監督を例に挙げて分析しよう。

高橋伴明は、大手映画会社に在籍歴がなく、ピンク映画などインディーな現場で経験を積んでいる。青山真治もフリーの立場で映画の現場に出入りするようになった経歴がある。

園子温は自主映画出身。作品がコンテストで評価され、それをステップにやがて商業映画を担う存在となった。石井裕也、深川栄洋も同様のパターンだ

横尾初喜は映像制作会社でキャリアを積んだ。アイドルと結婚はしていないが、当代随一の売れっ子監督である山崎貴や是枝裕和もこのルートを歩んでいる。

その他、テレビ局に入ってディレクターから監督になる、他のジャンルで有名になる、CM、MVなど映画以外の映像で実績を積む、などの手段がある。

今は、BS、CS、配信と、劇場映画以外でも『全裸監督』のようなオリジナル動画作品が求められるフィールドが数多い。また、インターネットでは、学歴、実績、コネ、映画の知識がゼロでも自由に動画を発信できる。つまり、誰もが動画制作のセンス、才能をアピールできる時代なのである。すでに、ユーチューバーを経て映画を撮った人物も登場し始めている。そんな人材が、そのうちアイドル女優と結婚……といったことがあっても、何らおかしくないのである。

◎2019年8月23日現在。芸名、所属などは当時。〈*〉はすでに離婚。〈#〉は死別。文中敬称略。

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