「シナリオにはこだわっていたい!」毎週のイベントシナリオ監修。【天鏡のアルデラミンインタビュー#4】

「シナリオにはこだわっていたい!」毎週のイベントシナリオ監修。【天鏡のアルデラミンインタビュー#4】

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  • 更新日:2017/09/18
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弘前大学在学中の2010年に、電撃文庫(アスキー・メディアワークス)から『神と奴隷の誕生構文』で小説家、ライトノベル作家としてデビューした宇野朴人氏。

そんな彼が手掛けた小説が「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」。2012年6月に刊行され、アニメにもなり大人気作となった。その人気は原作累計発行75万部にも及ぶ!

そんな大人気作である「アルデラミン」が今度はゲームとなって登場した!それが「天鏡のアルデラミン ROAD OF ROYAL KNIGHTS」。

これは、原作者の宇野氏はもちろんのこと石坂氏率いる部隊が一丸となって創り上げた作品だ。元々『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』を題材にしたリアルタイムバトルRPGで、原作でお馴染みのキャラクターが登場し、そのストーリーをゲームで体験することができる。

原作でお馴染みのキャラクターを自分で操作できることもあり、原作ファンにはたまらない作品だ。内容は、バトル部分がしっかり作りこまれているので原作を知らない人でも本格的にゲームを楽しむことが出来る。

▲石坂氏(左)と宇野朴人氏(右)

そんな「天鏡のアルデラミン ROAD OF ROYAL KNIGHTS」の原作者である宇野朴人氏そして一緒に創り上げてきた石坂氏の素顔に迫り、その誕生秘話を聞いてきた。原作を知っている方も知らない方も、この機会に宇野氏、石坂氏そしてこの作品の魅力を知ってほしい。

なおこのインタビューの様子は、全6回に分けてお届けする。各回のインタビューへはこちらから。

出来たてのゲームを触る瞬間はワクワク!ドキドキ!

――石坂さん、宇野さんに触ってもらっていかがですか?

石坂氏:
それは間違いなく緊張しましたね。

――宇野さん、送られてきたものをご自宅で?

宇野氏:
そうです。あの時は送って頂いて触りましたね。あんなにワクワクしたのは、ポケモンを初めて開封する時ぐらいドキドキしました。小学生以来、という事か…。

期待以上の形で仕上げていただいたと思っています。

――宇野さんからのフィードバックといいますか、初めに触ったフィールの部分って石坂さんはいつ知られたのですか?

宇野氏:
確か、プレイをした感想、意見をまとめて送ったことは1回あったんです。

石坂氏:
アルファの時に意見貰って、大きなチェックをひとつ超えてホッとした記憶がありますね。

――意見感想書に良いことが書いてあったと。

宇野氏:
そうですね、割と仕上げに向かって細かい部分を手直しするような局面だったと思います。その辺りに対する意見もそれなりに書いた気がしますね。

石坂氏:
コアのバトルモードはきっちりできていて、そこを見てもらったという感じです。当時は本当に大丈夫かなと思って、取説の紙をパワーポイントで自作して中に同包したのを覚えています。遊び方の説明書ですね。

チュートリアルが未実装だったので、そのまま見せたら、よく分からなくて怒りの言葉をいただくことは間違いないと思ったので(笑)。

やはりいろいろ意見を頂いたので、そこから開発会社さんと一緒に直していった、という感じです。

▲「緊張とワクワク。」初プレイを時の様子を語る宇野氏。

開発会社との関係は良好。ただし世界観への注文は抜かりなく。

――開発会社との関係は良好でしたか?

宇野氏:
そうですね、特別衝突するような機会はなかったと思います。

石坂氏:
小説とアニメの2つ、大きな作品が同時進行で走っている中でゲームで負担をかけてはいけませんから。

宇野氏:
強く意見したところを強いて言うとしたら、やはりシナリオに対してですね。

シナリオライターさんに書いていただいていたシナリオに対して、キャラクターイメージが違うとか、ボイスのイメージが違うなど。

――シナリオに関してはいくつかあったと。

宇野氏:
そこまで多くはありませんでしたが、やはりシナリオを監修する時には、それなりに神経質にはなりましたね。

石坂氏:
アルデラミンのアプリではシナリオをガッツリやっています。今お願いしている会社さんがずっとアドベンチャーゲームを作っていたので、そこに対してのクオリティのこだわりはとても高いものがあります。

1000文字ぐらいのイベントシナリオを毎週配信していて、ファンとしてはかなり嬉しいアイテムになっているのかなと。

「毎週って、本当に大丈夫ですか?無理はなさらずに…。」と開発会社さんにずっと言っていたのですが、熱量を持って毎回配信してくれています。

――監修も入るわけですからね。

石坂氏:
はい、毎週というのは確実にコストがかかりますので。

僕が担当している別のタイトルでも毎週シナリオ出しているのですが、やはりカロリーはかなり高そうで、シナリオ書いている人がいつも苦しそうな顔をしていらっしゃいます…。これからも頑張ってほしいという感じですね。

毎週のイベントシナリオ。監修する上で、修正の落とし所を探るのがやはり難しい。

――シナリオがあるということは、当然宇野さんも監修する手間がかかりますよね?

宇野氏:
そうなんですが、書く作業に比べれば、読んで訂正するだけですからね。

――訂正箇所が全くない事も?

宇野氏:
全く何もないことは今までなかったかな。やはりあれだけのキャラクターがいれば、捉え方がどうしても違ってくると思います。

難しいのは、ここを直してしまうとここも直さなきゃいけない、みたいな時に”どこで落とし所を探るか”というところですね。こことここ全部直してくださいと言う事だったら、お前が書けよって話になりますからね(笑)。

――ライターさんとの関係はいかがですか?

宇野氏:
そうですね、やはりモチベーションは落とさない様に気を使っています。

石坂氏:
作家さんは小説がメインのお仕事なので、できるだけ負担を下げてあげたいなというのは思っています。ですので開発会社さんに少し無理を言って、1度に出す量を多くしています。3か月分をまとめて、など。

宇野氏:
アレな喩えですが、毎週チクチク状態異常のダメージのようにくるよりは(笑)。

石坂氏:
ゲームのチェックが毒ステージみたいに(笑)

宇野氏:
マルチタスクになると途端に弱くなりますね。

――3か月に1回ということは十何本、2万文字いかないぐらいですか?原稿用紙でいうと30枚くらい?

宇野氏:
基本はメモ帳といいますか、画面に出てくるサイズのテキストになってくるので、あまり多くは感じないですね。

――運営のためにシナリオチェックをずっとやってらっしゃるのですね。

宇野氏:
巡り巡って自分のためですから。頑張ります。

プレイしているユーザー層は本当に幅広い!そこからアニメ・原作をも楽しんで貰いたい。

――シナリオは、どんなことを意識しながら作られているんでしょう?

石坂氏:
まず既存のファンに楽しんでもらう事ですね。新しく来てもらった新規のファンには、常駐で置いてあるシナリオが原作をなぞっているので、そこをまず楽しんでほしいなと。そこからアニメや原作の方に行って欲しいな、という意識で作っていますね。

▲ゲーム冒頭部分。ストーリーが流れる。

――宇野さんとしてはいかがでしょうか?

宇野氏:
導入として新しい読者の受け口にもなっているし、既に読んでくれている人も楽しめる、というこの2つをきっちり押させてもらっているのが嬉しいです。

――印象としては、プレイしている人の中には原作を知らない人も多い?

石坂氏:
そうですね、いい意味で思っていたユーザー層とは少し違った方もプレイしていると思います。

弊社の電撃のタイトルは10代と20代前半のファンの方が多くいらっしゃいます。アルデラミンは大人向けの作品になっているという風に聞いていたので、そう考えると20代後半から30代のユーザー層が来るかなと思っていたのです。

でも実際蓋を開けてみたら、思っていたより10代20代のプレイヤーが多かった。

宇野氏:
確実にそこから読者が増えているので、とてもありがたいです。

もともとアルデラミンのファン層の20代後半から40代ぐらいの人となると、あまりソシャゲには触れないかもしれないですね。だからこそ、新しい市場を開拓できると思っているところはあります。

アルデラミンは良い意味で正統派!戦記物だからこそ、少し違った客層に。

ーー宇野さんより年上の方が結構いらっしゃるのではないですか?

宇野氏:
多いです。だから少しでも若い人たち向けに広げられたらという想いもあります。

石坂氏:
はやりアニメの視聴者は若い層が多く、その若い層をアニメとゲームでフォロー出来たかな、という気持ちはあります。

――本屋でラノベの棚を見るのは若い層の印象が強かったのですが、違うのですね。幅広いのだろうなというのもありますけど、アルデラミンが特別ということでしょうか?

宇野氏:
アルデラミンの読者の年齢層は高いほうでしょうね。

――戦記というところにポイントがある気もしますが?

石坂氏:
そうですね、いい意味ですごい正統派です。「キャッキャ、ウフフ」ではないので、そこがちょっと(笑)

宇野氏:
競争の激しいラブコメや学園ものを避けて、あまり他の人が来ないジャンルで戦っていくという生存政略ともいえます(笑)。

これまで読んできた大好きな作品の数々。そこの影響を受けながら辿り着いた「世界に入りやすい、柔らかい戦記物。」

――宇野さんなりの、作家としての生存戦略だと。

宇野氏:
かっこつけて生存戦略って言いましたが、書きたいもの書いているだけというのももちろんあります。むしろそっちがメインですね。

――今のようなアルデラミンの世界観というのは、自分の中にある好みの何かから得たものがあるのですか?

宇野氏:
今まで読んできた作品だとか、いいなと思ったものを自分なりに換骨奪胎してみたりして作り上げたものではありますね。

強いて言うなら、これまでの経験から、「主人公達のグループは、17歳ぐらいの仲の良い少年少女のグループにしてみた。」というところはあったかな。

▲「アルデラミン」はファンタジー戦記?

――軍の階級があったりしてミリタリー感があると言いますか、世界観としては男臭い感じ?

宇野氏:
そうですね。ただ戦記物の導入としてはそれなりに柔らかくしたと思っていて、本当に戦記ものをしっかり書いている作品を読んだら、こんなものじゃないってところはあります。

佐藤大輔先生の皇国の守護者からすごく影響を受けて書いているのですが、読み比べると、やはり自分のは戦記物って言っちゃダメだな、ファンタジー戦記ぐらいがちょうどいいな、と本当に思います。

ラノベらしい戦記物とは?エンタメを意識して作った。

――日常生活の中で戦記物に触れる機会もおありになるか思いますが、そういう時はどんな事を意識されているんですか?

宇野氏:
ジウンで書く時には「読んでいて盛り上がる展開」を押さえようと思っていました。「通好み」の作品になり過ぎないように。

――押さえようというのは、どういう所を?

宇野氏:
戦記物のエンターテインメントとして面白いところですね。

戦記物を1から10まで突き詰めて書くとなるとキャパを超えてしまうので、それなりに削っているんですが、その中でも面白い所をしっかり押さえようと。純粋に戦記物を書くのならこの辺はルール違反な気もするんですが、ライトノベルとして面白さを提示するのなら、ありかなと思っています。

――エンタメの部分を意識しているということですか?

宇野氏:
そうですね、それなりに上手くいった結果だとは思っています。

石坂氏:
電撃のユーザーさんが手に取ってみたくなる触りやすさからの最終的に戦記ワールドへ没入させる深さがあります。すごいです。

人間ドラマ的な要素では負けてないと胸を張ります!そファンの方々からの応援を聞くと、強くそう思えます。

――電撃という本棚の中だとかなり重ための方に入るが、文壇などと世界を広げて見ていくと軽めに見える。といった事ですね?

宇野氏:
そうです。特に”戦記物”という知識量が圧倒的に必要とされるジャンルの中ではそんなに偉い顔はできないといいますか。むしろ隅っこで縮こまっているくらいがちょうどいいのです。

作品全体としては人間ドラマ的なところで売っている部分もあると思っていて、そのあたりではある程度胸を張っています。負けてないぞ!と思っています。

――石坂さんはいかがですか?

石坂氏:
人間ドラマというところは心がグッとやられちゃうことがあるので、ゲームはまだそこの序章ぐらいのところです。先がなかなか…。心臓をグッて、3回くらい止められちゃうんです。

逆に言うと本当にそこが面白いですね。

――原作の面白さですね?

石坂氏:
そうです、マイナスを乗り越えていくところが、本当に気持ち良いです。

宇野氏:
作者冥利につきるというものです。

――インフルエンサー的な動きをしてくれているファンの方に対して思うことは?

宇野氏:
ありがたい限りです。

最初に発売されてから重版がかかって、だんだん人気が高まっていくまでの原因も、口コミが1番大きかったと思います。本当に盛り上がり方がゆっくりだった作品なので。

ーーなるほど。徐々に盛り上がったパターンだったんですね。

宇野氏:
はい。発売日にいきなりすごく売れたという作品ではありません。おそらく今後も、根強いファンの口コミに私は生かされて、食べさせて頂くんだろうなと、思っているんです。

【インタビューその④】まとめ

今回は、シナリオライターさんの話やユーザー層、そしてファンへの想いを伺うことが出来た。

ファンへの感謝が伝わったと同時に、大切さを改めて分からせてもらえる回だった。

各回のインタビューへはこちらから。

天鏡のアルデラミンROAD OF ROYAL KNIGHTS 帝国と共和国の終わりなき戦争の果てにキミは何を見る!?アニメを追体験しながら遊べる軍略RPG

TVアニメからの新規要素も豊富な戦略RPG!

「天鏡のアルデラミンROAD OF ROYAL KNIGHTS」は、アニメの物語を追体験しながら戦場を駆けるリアルタイム戦略RPGだ。

2016年7月からアニメ放送された宇野朴人 氏による人気ライトノベル「天鏡のアルデラミン」をゲームアプリ化。

プレイヤーは主人公であるカトヴァーナ帝国の少年「イクタ・ソローク」やその仲間たちと共に、士官学校での日々を体験しながら帝国とキオカ共和国をめぐる戦乱に巻き込まれていく。

バトルはリアルタイムストラテジー(RTS)形式になっており、指揮官と2人の副官をセットした5つの部隊を操作する。

部隊を引っぱって移動、射程内に敵が入ると自動で攻撃を行い、指揮官や副官の固有のスキル(属性変更)を発動させて戦況を有利に進めよう。

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