『GOW』クレイトス、そして三浦カズなどの生きるレジェンド達が見せた「老いと成長」【特集】

『GOW』クレイトス、そして三浦カズなどの生きるレジェンド達が見せた「老いと成長」【特集】

  • Game Spark
  • 更新日:2019/01/13
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『GOW』クレイトス、そして三浦カズなどの生きるレジェンド達が見せた「老いと成長」【特集】

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2018年のThe Game AwardにてGame of the Yearを見事受賞したゴッド・オブ・ウォー』。その後もPolygonが今年のベスト1に選出するなど、様々なメディアが高い評価を下しています。

この作品が評価された理由には、クレイトスがシリーズで初めて、ゲームキャラクターでありながら“老い”にまつわる人生の変化を見せてくれたことも大きいでしょう。

クレイトスは『ゴッド・オブ・ウォーIII』で、ゼウスへの復讐という大きな目的を果たしたあと、一度死ぬことを選択しました。その後、今回の『ゴッド・オブ・ウォー』にて妻であるフェイの死を経験し、残された息子アトレウスとの関係を再構築するという、ただ強く、暴れまわっていたナンバリングシリーズの頃とは違う姿を見せました。クレイトスは老いながら成長し、若かりし頃とは違う生き方を見せたのです。

そこで今回は、いろんなジャンルのスターやスポーツ選手が「老い」とどう向き合っているのかを特集します。読者の皆さんも、クレイトスと彼らを見ながら未来への準備をしていきましょう。

木村拓哉

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ちょ待てよ!全然年をとってるように見えねえよ!そんな40代の芸能人が増えてきていますよね。福山雅治氏、HYDE氏、そして木村拓哉氏などは20代後半から30代前半くらいの見た目を保っています。

SMAP解散後、木村拓哉氏の動向を多くの人が注目したことだと思いますが、予想だにしなかったのは『JUDGE EYES:死神の遺言』に3DCGキャラクターとして登場したことです。ここでの木村拓哉氏は、老いというよりもむしろ、若いころに積み上げた“キムタク”のイメージを前面に出しています。

アイドルとは偶像です。ましてや国民的な規模のアイドルにもなれば、そんな偶像を自在に操れるのはひとつの夢でしょう。「あのキムタクがこんなことをしている」ゲームだからできたのかもしれません。

つまり木村拓哉氏の年老い方が教えてくれることは、私たちもゲームキャラになれば現実の老いた姿を忘れられ、若いイメージを見せられるということでしょう。ジョークではありません。今は3Dスキャンも安値で可能です。環境は揃っているのです。

桜庭和志

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「IQレスラー」の異名を持つ、日本を代表する格闘家である桜庭和志氏もまた、全盛期からの老いを考えさせられるひとりです。

デビュー当初は目立たない存在でした。ですが学生時代から培ってきたレスリングをベースに、MMA(※総合格闘技の正式名称)を習得することで、日本のプロレス・格闘技界がライバルにしていたグレイシー一族を撃破し、人気を獲得しました。

日本を空前の格闘技ブームに導いた一方で、ハードな相手との試合が組まれるようになります。時には体重差が20キロ以上も上の相手と闘うなか、敗戦を重ねるようになり、ファンやメディアから復活を望む声が増えていきます。

しかしMMA全体の進歩や、長年の試合で蓄積されたダメージが、彼を全盛期のような活躍をさせませんでした。にもかかわらず格闘技イベントでは彼のネームバリューから集客を見込めたため、メインイベントに選ぶことが多く、そのたびに痛々しい姿を見せていました。

その後は新日本プロレスの参戦を経て、今は自分がプロデュースする格闘技イベント「QUINTET」を開催します。こちらは寝技のみの格闘技大会であり、現在49歳となる桜庭氏の実績や資質にあった内容となっています。

なによりも50代を目前にして、無理にイベントのメインを務める痛々しい姿から解き放たれているのです。桜庭氏の経歴からは、まわりからの名誉や栄光に捉われずに自らの資質に沿った老い方を学ぶことができるでしょう。

ボブ・サップ

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ボブ・サップ氏も格闘技ブームで有名になった選手ですが、ブームが去ったあとの生き方はある意味で身近なものがあります。

全盛期では、そのありあまるパワーを武器にK-1の世界王者に3度も輝いたアーネスト・ホースト選手まで撃破する活躍を見せ、その後も日本のバラエティ番組にも多数出演しました。

全盛期が終わるきっかけはKO負けするようになってからです。以降、パワーまかせのファイトスタイルが通用しなくなっていきました。

サップ氏が全盛期を過ぎた後はどうなったのか? なんと格闘技の試合で、わざと負け役ばかりを演じ、ファイトマネーを稼ぐ生き方にスライドします。ネームバリューを生かし、世界各地の格闘技イベントに出場するも、試合開始からわずか1分で敗戦することを繰り返します。中には当たっていないキックを痛がり、マットに倒れこむような試合までありました。

ビーストと呼ばれ、かつてはその名に相応しい活躍をしていた男が、今では巨大なチワワのような弱い姿を見せつづける……その落差はあまりにもひどいものでした。ですが見方を変えれば、負け役を受け入れ、お金を稼ぐように割り切ることもひとつの生き方です。なにしろサップ氏は資産を10億円以上も所持しているのです。仕事の内容はともかく、堅実に稼ごうとする姿は私たちにとって身近だといえるでしょう。我々は皆、チワワなのです。

次のページ:日本サッカーのレジェンドはどう老いたか?

三浦知良

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今日までの日本のサッカーをけん引した代表的な選手こそ、三浦知良選手でしょう。10代からブラジルのサッカーリーグに飛び込んで実力を積み、Jリーグで活躍した以降もイタリアのセリエAをはじめとした海外リーグに出場するなど華々しい実績を残しました。現在のサッカー選手が歩むキャリアを先行していたひとりと言えます。

そんな三浦氏のキャリアで今でも語られるのは、高い実績があったにもかかわらず1998年のフランス・ワールドカップにて、日本代表選手に選ばれなかったことではないでしょうか。

1993年のワールドカップ予選にて、イラクにロスタイムで同点をゴールされることで本戦の出場を逃す、“ドーハの悲劇”を経験。その後、高いモチベーションでフランス大会に臨んだことは知られています。にもかかわらず、当時の岡田監督が行った采配で、代表選手から外されてしまいます。

大きな目標を達成する目前で駄目になってしまうタイミングで、三浦氏の全盛期が過ぎ始めたことは痛々しく映っていました。しかし三浦氏はその後もフットサルに参戦したり、Jリーグにて現役を続けています。

50代を迎えた現在も試合に出場し、世界最年長の現役選手としてゴールを決めたことでギネス記録にも残る活躍をしています。還暦を迎えるまで現役を続けるとも言われており、どのような結果であろうとも揺るがない姿は理想的な老い方ではないでしょうか。

葛西紀明

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1998年の長野で行われた冬季オリンピックでは、スキージャンプの日本代表として原田雅彦氏と船木和喜氏らが活躍し、メダルを獲得しました。特にスキージャンプ団体にて、原田氏が号泣したシーンは記憶に残っているのではないでしょうか。

この時、葛西紀明選手も個人で出場。結果は7位に終わり、原田氏や船木氏の影に隠れる形となっていました。このようにスキージャンプが日本で注目された時期、大会によっては怪我で出場メンバーから外れてしまうなど、不遇な立場でした。

しかし葛西氏の場合、年齢を重ねるごとにその実績を上げていきます。独特のスキージャンプのスタイルの確立や、断食を行うことで減量するなどストイックな姿勢を貫くことで、スキージャンプ界で前例のない30代後半を越えて活躍を見せていきました。

実に7度のオリンピックを経験し、そして2014年のソチオリンピックにて、ついにラージヒル個人で銀メダルを獲得します。若い時期に不遇な立場を経験し、老いていく中でむしろそれを覆していく執念を見せるという、類まれな生き方をしています。

花田光司(元貴乃花親方)

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花田氏は現役時代、平成の相撲ブームを巻き起こした人物でした。少年時代より才能を見せ、入幕するやいなや、兄の若花田(現・花田虎上氏)とともに若貴フィーバーを生み出します。

その後も当時の横綱である曙を退けるなどの活躍を見せ、22歳には横綱に昇進。2003年に現役を引退するまで、「痛みに耐えてよく頑張った!感動した!おめでとう!」と小泉元首相に称賛をされるほどの逆転優勝を飾るなど、華々しい実績を積み上げていきました。

花田氏の真摯な大相撲への姿勢は、引退後の相撲協会との関わりかたでも貫かれます。既存の相撲協会へ異議を申し立てる姿勢を見せたのです。特に2010年代を過ぎてからの大相撲界は、八百長問題、新弟子の暴行問題など大スキャンダルが立て続けに噴出したこともあり、協会がそれらを隠す動きを見せたのに対して花田氏の姿勢に共感が集まっていました。

花田氏の一連の行動は、硬直化した大相撲界を変えたいという意図があったのでしょう。しかし相撲協会理事長選で落選。協会内で孤立化したと言われています。今年には相撲協会からの退職が発表され、大相撲界の改革は志半ばにして挫折しました。

現役時代から才能に恵まれ、相撲に対して高い理想を掲げた花田氏の老いは、これからどのように進むのかはわかりません。花田氏がこれからどのように生きていくのかが現在問われていると言えるでしょう。

改めてクレイトスの姿を見ると……

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こうした現実の老いから、あらためて新生『ゴッド・オブ・ウォー』でのクレイトスの姿を振り返ってみましょう。

彼の逞しい腕には、手首から肘のあたりまで包帯のようなものが巻かれていますが、これはスポーツ等で受ける傷害を治療・または予防するテーピングの一種のように見えます。そして、これまでは白い脚を露出させる短パンのようなものを履いていましたが、今作では脚を覆い隠すようにズボンを履いており、さらにショルダーパッドも装着しています。まるで衰えた肉体を補強するかのようです(あくまで推察に過ぎませんが)。

このクレイトスの姿から、現役を引退してもなおセカンドキャリアとしてスポーツに取り組もうとするアスリートを彷彿とさせるではありませんか。息子との会話の端々にクレイトスの老いを感じるところがありましたが、外見にもそれが表れている気がしてなりません。

さて、黄金時代が過ぎ去った後も人生は続きます。ふつう、ビデオゲームでキャラクターが年を重ねることはありません。いつまでも黄金時代の姿で構わないはずです。しかし『ゴッド・オブ・ウォー』に限ってはそうではありません。私たちが普段目にするアスリートや芸能人たちが黄金時代を過ぎ去ったあとの生き方を見せているように、ビデオゲームにてそれを体験できるのです。

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