知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第56回 なぜ楽天モバイルは本格サービス開始直前に無料サポーター会員を増やすのか

知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第56回 なぜ楽天モバイルは本格サービス開始直前に無料サポーター会員を増やすのか

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/01/27
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楽天モバイルは2020年1月23日、2万名を対象とした無料サポータープログラムの2次募集を開始した。2020年4月の正式サービス開始を発表した楽天モバイルだが、なぜこのタイミングで無料サポータープログラムの2次募集を開始したのだろうか。

○無料サポータープログラム会員の2次募集を開始

2019年10月に携帯電話会社として新規参入した楽天モバイル。だがインフラ整備の遅れなどもあって、現在は5000人の「無料サポータープログラム」に限定してサービスを提供しているという状況で、無料でサービスを提供する代わりに会員からアンケートを募り、インフラ改善を進めるなど、実質的には試験サービスと言っても過言ではない状況である。

だが楽天モバイルは、2020年4月から本格サービスに移行することを明らかにしており、2020年3月末をもって現在の無料サポータープログラムを終了する予定だ。にもかかかわらず、2020年1月23日に楽天モバイルが実施した発表会で、同社は無料サポータープログラムの2次募集開始を打ち出したのである。

同社の発表内容によると、2次募集の申込期間は2020年1月23日から2月3日までで、前回の4倍の規模となる2万人の会員を募るとのこと。申し込めるのは現在の無料サポータープログラムと同様、東京23区と大阪市、名古屋市、神戸市在住で18歳以上の人に限られるが、前回とは異なり抽選ではなく先着順とのことで、特に前回落選した人は優先的に案内がなされるとのことだ。

だが先にも触れた通り、楽天モバイルは2020年3月末で無料サポータープログラムを終了する予定だ。つまり2次募集に早く申し込んで契約した人であっても2カ月程度しか無料サポータープログラムは利用できないのである。

非常に短い期間であるにもかかわらず、なぜ楽天モバイルはこのタイミングで無料サポータープログラムの増員に踏み切ったのだろうか。同社の代表取締役社長である山田善久氏は「できるだけ無料サポーター会員の力を借りてネットワークを良くしたい」と話し、4月の本格サービス開始に向け、短期間であってもより多くの無料サポーター会員を募りネットワーク改善を進めたいとの考えを示している。

また山田氏は、もう1つの理由として「楽天Link」のリリースが現在のタイミングになったことも挙げている。楽天Linkは通話やSMS、チャットなどができる楽天モバイルの総合コミュニケーションアプリで、携帯電話大手3社が提供する「+メッセージ」と同様、SMSの次世代版とも言われる「RCS」(Rich Communication Services)という技術を使ったサービスになる。

楽天Linkは楽天モバイルの携帯電話事業のサービス開始当初よりアナウンスされていたものだが、現在まで提供されていないことに疑問や不安の声もいくつか挙がっていた。だが発表会当日の2020年1月23日にようやく楽天Linkのベータ版の提供を開始したことで、サービスとしての体裁が一通り整ったことから、それを受けて2次募集開始に至ったようだ。

○懸案だった基地局整備は大幅に加速

しかしながら今回の発表内容を見ると、無料サポータープログラム会員の拡大に至ったのにはもう1つ理由があると考えられる。それは同社がネットワーク整備の遅れを、ここにきて大幅に取り戻してきていることだ。

そもそも楽天モバイルが、2019年10月の開始当初から本格サービスを展開できなかった最大の要因は、基地局整備が大幅に遅れていたためとされている。実際、楽天モバイルは基地局整備が遅れたことで、2019年中に総務省から3回も指導を受けるに至っている。

だが今回の発表会のタイミングで、山田氏は「屋外基地局は3000局を超えている」と、基地局整備が急ピッチで加速していることを説明。2020年3月末時点での基地局数は、4Gの電波免許割り当て時に申請した3432局を大きく上回る、4400局に達するのではないかと自信を示している。

それに伴いカバーエリアも拡大しており、首都圏であれば東京23区だけでなく、埼玉県や神奈川県、千葉県の一部にまでカバーが広まってきているとのこと。最大の懸案だった基地局整備の問題が解消に向かいつつあり、ネットワークの質が高まりつつあることも、無料サポータープログラム会員の拡大には影響しているといえよう。

山田氏は基地局開設のペースが速くなっている理由について、「(楽天)グループ総力を挙げてサポートしてもらっている」と話している。Eコマースや金融など、携帯電話事業以外の役員も総出で基地局を設置するロケーションの確保に動くなど、整備遅れの強い危機感から楽天グループ全社を挙げて問題解消に取り組むようになったことが、成果へとつながってきているようだ。

そうなると次に注目されるのは、やはり2020年4月の本格的な商用サービス開始時までに、現在より多くの人が利用しても不満が出ないネットワークを整備できているか? という点になってくるだろう。2次募集で無料サポータープログラムの会員を現在の5倍に拡大することで問題を洗い出し、消費者が不満を抱かないサービスを提供できる体制を整え、今度こそ大手3社の脅威となるサービスを実現してくれることを期待したい。

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