アメリカでマリフアナ合法化の機運高まる 成人の57%が支持

アメリカでマリフアナ合法化の機運高まる 成人の57%が支持

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2016/10/19
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時代は変化し続けている。米調査機関ピュー・リサーチ・センターの調査によれば、マリフアナの合法化について、10年前はアメリカの成人の32%が賛成、60%が反対していた。だが今ではこの数字がほぼ逆転。同センターが2016年8月に、アメリカの成人1,201人を対象に実施した調査では、賛成が57%、反対は37%だった。

アメリカでは1970年代にマリフアナ合法化の支持が高まったが、1980年代になると、ロナルド・レーガン大統領(当時)の下で政府が娯楽用ドラッグの取り締まりを強化。ファーストレディーだったナンシー・レーガンは、ドラッグ反対運動に重点的に取り組み、「ジャスト・セイ・ノー(ただノーと言おう)」というスローガンを掲げて運動を展開した。

さらにレーガン政権が政策変更によって、この取り組みを支援。1986年、レーガンは「ドラッグに反対する全国規模の撲滅運動」「アメリカからこの問題をなくすための持続的かつ容赦のない取り組み」を呼びかけた。これを受けて、まず連邦議会下院が、その後上院がドラッグ関連法案を可決。これによって取り締まりの強化、教育と治療プログラムのために17億ドル(約1,172億円)の追加支出が行われた。レーガンの次に大統領に就任したジョージ・ブッシュも「ドラッグとの戦争」を宣言し、ドラッグ対策に重点的に取り組んだ。

だがブッシュが1990年代前半に退任した後、政府の優先順位は変化。その上、国民も異なる複数のタイプの娯楽用ドラッグを区別するようになった。マリフアナが健康に及ぼす影響についての研究が増えたことも含め、医療目的でのマリフアナ利用に対する注目が高まったことが、人々がコカインやヘロインなど「よりハードな」薬物とマリフアナを区別して考えるようになった一因だろう。

11月には9つの州で、マリフアナに関する規制緩和措置の賛否を問う投票が行われる予定だ。さらにアリゾナ、カリフォルニア、メイン、マサチューセッツとネバダの5州では、娯楽用マリフアナの合法化について賛否を問う投票が行われ、フロリダ、アーカンソー、ノースダコタの3州では医療目的でのマリフアナ利用許可の是非を問う投票が実施される。またモンタナ州では、医療目的でのマリフアナ利用について、規制緩和が検討される予定だ。

合法化に反対しているのは、どのような人々なのか。ピュー・リサーチ・センターでは、調査結果をさらにサブグループ(下位集団)ごとに分析。するとマリフアナ合法化への反対が過半数を超えたサブグループは、共和党保守派といわゆるサイレント・ジェネレーション(71歳から88歳までの世代)だけだった。

もちろん、1,201人を対象に実施した調査は、1,201人を対象とした調査にすぎない。各機関は調査を実施する際、回答者には「代表的な」人々(一般的・総合的な人々と同じような考え方を持つグループ)を選ぶようにしている。全ての人を対象に調査をするのは時間やコストがかかりすぎて、実質的に不可能だからだ。だがこうして選ばれた人々が、全人口の見解を反映するとは限らないし、常に正確に、あるいは正直に調査に回答するとも限らない。

それでも、調査結果を見るとマリフアナ合法化への支持は高まっているようだ。アメリカは近い将来、オランダやウルグアイに続いて、より広くマリフアナ利用を合法化するのだろうか。1970年代にもその機運は高まったが、その後の取り締まりで合法化はなくなってしまった。それでも今は、当時とは事情が違うようだ。世論調査で合法化を支持する人が過半数を超えたのは、今回が初めてだ。マリフアナに関する議論も、以前より主流になっているようだ。医療用マリフアナ産業は、急速に成長を遂げている。マリフアナがより広く合法化されれば、さらに多くのビジネスチャンスが生まれるだろう。ナップスター(音楽ファイル共有サービス)を創業しフェイスブックの初代CEOを務めたショーン・パーカーなど、合法化の動きを支持するシリコンバレーの投資家や起業家は増えている。11月の選挙で、合法化の機運がさらに高まることになるだろうか?

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