幕張メッセイベントホールにて、『amazarashi LIVE 360°「虚無病」』を観た!

幕張メッセイベントホールにて、『amazarashi LIVE 360°「虚無病」』を観た!

  • RO69
  • 更新日:2016/10/18
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amazarashiが、ワンマンライブ「amazarashi LIVE 360°『虚無病』」を10月15日に幕張メッセイベントホールで開催した。RO69では、8日の模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト
1.虚無病
2.季節は次々死んでいく
3.タクシードライバー
4.光、再考
5.穴を掘っている
6.吐きそうだ
7.ジュブナイル
8.ヨクト
9.アノミー
10.性善説
11.冷凍睡眠
12.カルマ
13.逃避行
14.多数決
15.夜の歌
16.つじつま合わせに生まれた僕等
17.僕が死のうと思ったのは
18.スターライト

最新ミニアルバム『虚無病』を携えた幕張メッセイベントホールでのワンマンライブ「amazarashi LIVE 360°『虚無病』」。全国27ヶ所の映画館にてライブ・ビューイングも行われ、多くの人が目撃したこの夜は、デビューからの7年間の集大成といえるようなライブだった。

開演時刻になると会場内に流れていたBGMが途絶え、突如暗転。すると、ミニアルバム『虚無病』の初回盤に封入されている小説『虚無病』に登場する新興宗教の教祖・クニヨシによる声明動画が始まった。amazarashiのライブではいつもステージと客席の間を紗幕が下ろされているが、この日はアリーナ中央に設置されたステージを透過性LEDが360°囲っていて、そこに映像が映し出されている。冒頭の一連の演出で観客の視覚・聴覚をステージへ集中させた直後に放つ1曲目は“虚無病”。豊川真奈美(Key・Piano)、そしてギター/ベース/ドラムという編成のサポート陣が鳴らす激情のサウンドと、叫びのような切実さを帯びる秋田ひろむ(Vo・G)の歌声が、聴き手の胸に迫っていく。

事前にアナウンスされていた通り、小説『虚無病』のストーリーと併行して演奏も進行。秋田が章ごとに朗読→数曲演奏→朗読……という構成だったこの日。LEDには歌詞や実写映像、アニメーションなど、それぞれの曲の魅力を増幅させるような映像が絶えず映し出され、観客の五感を捉え離さない。特に印象深かったのは、小説内のキャラクターがシャベルを用いながら踊る(コンテンポラリーダンスのようなテイストのもの)“穴を掘っている”。客席の映像と秋田のシルエットが重なるようにして映り、「僕」から「君」へ音楽を届けているのだということが示唆された“ジュブナイル”。“逃避行”以降はそれまでモノクロだったアニメーションに色彩がつき、物語が一気に加速していった。ステージへ集中力を注ぐ観客と、それを受け止めつつ粛々と演奏を続けるバンド――という関係性がamazarashiのライブでは常に成立しているのだが、それぞれの内側であらゆる感情が静かに燃えている様子は何度観ても堪らないし、この感覚はほかのどのライブに行っても得難いものだと改めて実感する。今、目の前で演奏しているバンドと対峙することが、今ここで息をする自分自身と対話することに直接繋がる。そんな体験、そうそうない。

フィクション越しにリアルを射抜くamazarashi特有の鋭利な筆致はこの日も健在。「虚無病」の存在により矛にも盾にもなりえる「言葉」が持つ危険性が目に見える形で表れた小説内の世界は、表裏一体、不安定な概念の上で平然と呼吸を続けている私たちの生活の危うさを浮き彫りにさせ、さらに、いくつもの「どうせ」を浮かび上がらせながら「それでも」という希望を捨てきれない人間の性を照らし出した。秀逸だったのは、そっと火を灯すようにやわらかく響きわたった“夜の歌”、一気に視界を切り拓いてみせた“つじつま合わせに生まれた僕等”、《満たされたないと泣いているのは きっと満たされたいと願うから》と歌う“僕が死のうと思ったのは”――という終盤の流れ。渦巻く感情がエネルギーへと変わり、どんどん外へと向かっていく様子は感動的だった。

振り返ってみれば、ミニアルバム『虚無病』収録曲は“虚無病”と“僕が死のうと思ったのは”のみだったこの日のセットリスト。それにもかかわらず小説とかなりリンクしていたのは、そもそもこの小説自体がこれまでリリースした楽曲をもとに書き下ろされたものだからではあるが、それはつまり、amazarashiが歌い続けてきたことがずっと変わらなかったという事実の証明にほかならない。そしてこれまでの結晶のようなライブをこのタイミングで行ったのは、彼らがすでに次の季節を見据えているからでもある。エンドロールのあと、LEDが映し出したのは《僕らはここに居ちゃ駄目だ》という“スターライト”の一節。「ありがとう幕張メッセ、最後の曲です!」と秋田が叫び始まった同曲の疾走感は、そういうバンドの意志を体現していた。(蜂須賀ちなみ)

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