働き男子、働き女子のマネーのたしなみ 第12回 まさか自分が加害者に!? - 個人損害賠償を甘く見てはいけない

働き男子、働き女子のマネーのたしなみ 第12回 まさか自分が加害者に!? - 個人損害賠償を甘く見てはいけない

  • マイナビニュース
  • 更新日:2018/02/15
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冬期オリンピックも始まり、毎日熱戦が繰り広げられています。日本の選手たちの活躍に私も毎日ワクワクさせてもらっています。そんな中ゲレンデの風景を見ながら、昔スキー場での苦い出来事を思い出しました。

○自分だけは大丈夫……なんてことはない

友人とスキー旅行に出かけたときのこと。友人の方向にスピードをコントロールできないまま突っ込んできたスキーヤーが、友人に衝突したのです。幸い大きな跡に残るようなことにはなりませんでしたが、治るまでに数か月を要す怪我を、友人は顔に負ってしまったという苦い記憶があります。

他人に損害を与えた場合、賠償する責任が生じます。損害というと大きな事故をイメージするかもしれませんが、そういうことは一生に一度あるかないかくらいの確率です。

それよりもペットと散歩中に歩行者にかみついて怪我をさせた。店内で子供が触った商品が落ちて壊してしまった、マンションで階下に水を漏らせてしまったなど、日常生活の中で意外とあるものです。つまり自分だけは大丈夫……なんてことはなく、いつ加害者になってしまうかもしれないのです。

○賠償責任の金額はピンキリだけど……

損害賠償の責任というのはすなわち賠償金を支払うということですが、ひとくちに賠償金といっても軽微なものから目の玉が飛び出るほどの金額までピンキリです。

記憶にある人も多いと思いますが、当時小学生だった少年が乗った自転車が歩行者の女性と衝突し、意識不明の寝たきりにさせてしまった事故では、保護者に9,500万円という損害賠償を命じました。

もちろんこのケースは人の命にかかわるものなので相当高額な金額ではありますが、ガラス1枚割っても数万円から物によっては数十万にもなります。日常生活の中でこのようなリスクと隣り合わせになっていることを考えると、やはりそれに対する備えは必要でしょう。このような個人の損害賠償をカバーするのが個人賠償責任保険です。

○コスパの良さに注目

個人賠償責任保険は単体で加入するというより、自動車保険や火災保険など他の保険に特約として付帯するのが一般的です。個人賠償責任保険がスゴイのは、被保険者(保険の対象となる人)の範囲が広いところ。

■被保険者の範囲

・本人、配偶者

・同居の親族

・生計を一にする別居の未婚の子

つまり生計を維持しているお父さんが加入していれば、お母さんや、仕送りを受けている大学生の子など全員カバーしてくれます。そしてその割には保険料が比較的安価。多くは月に100円~150円程度です。

なお賠償責任の範囲ですが、前述のように、他人の生命や身体に損害を与えてしまった、他人の物を壊すなどの損害を与えてしまったなどかなりのことはカバーしてくれますが、

職務中の事故、ケンカ、他人から借りた物を壊した、同居の親族に対しての損害賠償など対象外のケースもありますので、注意してください。

ちなみに損害賠償の話をするとき必ず触れるのが「他人から借りた物を壊した場合は対象外である」ということ。借りた人の所有や管理下にあれば他人への損害とはみなされないということなのです。

○加入していない人、無自覚で加入している人

個人損害賠償保険は自動車保険や火災保険の特約として付帯することが多いと言いました。したがって火災保険に加入する際「個人賠償責任保険も特約に付けておいた方がいいですよ」と勧められたら、深く考えずに「そうですね」と加入の自覚はないけれど、実はちゃんと加入しているという人も多いのです(自覚のないまま加入していることが良いわけではありませんよ)。

保険は加入していても請求しなければ保険金はおりません。ですから自分は個人賠償責任保険に加入していないと思い込んで、わざわざ自腹を切ってしまう人もいます。あるいは自動車保険で特約として付帯しているのを忘れて、マイホーム購入時に火災保険にも特約を付帯してしまうという重複加入。この場合はどうなるかというと、複数の保険会社が分担して支払います。

2本加入しているからといって保険金が2倍になるというわけではありません。したがって保険金額が無制限や1億円程度付帯されていれば1本加入していればほぼ十分といえます。

逆に独身の方で自動車保険や火災保険の加入がないのですが、「自分は自転車保険に加入しているから大丈夫」という人もいますが、自転車保険の場合、保険金額が大きくないものもあります。自転車とオートバイの事故でオートバイの運転手が死亡する場合など、自転車による事故でも数千万円の補償が必要になるケースもありますので、自転車保険に加入して安心するだけでなく、補償内容が十分かどうかは一度確認しておきましょう。

○示談交渉サービスはありがたい

また、保険に加入していても、実際の場面で相手との交渉は憂鬱なもの。そのようなときに示談交渉サービスは非常に役立ちます。自分で示談交渉をすると揉める可能性もありますし、第三者に入ってもらうとなると個人賠償の示談交渉に強い弁護士などに依頼する必要があります。

最近では示談交渉サービスが付帯されているものも多いようですが、昔から加入している保険ですと「当然」付帯されているわけではないものもありますので、こちらも今一度自分が加入している保険のサービスを確認しておきましょう。

20代30代の世帯ですと、小さいお子さんが起こしてしまった損害が心配ですよね。またお母さんが子供を乗せた自転車を運転してバランスを崩すなど、決してリスクは少なくありません。単体で加入できるもの、自動車保険や火災保険に付帯するものなど保険会社によって様々ですので、自分のライフスタイルに合わせて無駄なく必要十分な補償を確保しましょう。

○鈴木暁子

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)。キャリアコンサルタント。FPオフィス Next Yourself代表。

「多様化するライフスタイルに応じたライフプラン・マネープランづくりが重要」という視点で、企業、自治体、大学オープンカレッジなどで年間約50回のセミナー・講演を行うほか、新聞、雑誌・WEBなどで精力的に情報発信をしている。

「お金はいい使い方をしてこそ活きる」をモットーに、これまでに数百件の家計診断のほか、 個人コンサルティングも行っている。資産運用、ライフプランニングを得意とし、特に共働き夫婦のライフプランニング、リタイアメントプランニング、高齢期のお金と住まい、相続設計に力を入れている。著書に『100歳まで安心して暮らす生活設計』(実業之日本社)。

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