たくさんの猫の中で育つと犬も猫っぽくなる?【前編】

たくさんの猫の中で育つと犬も猫っぽくなる?【前編】

  • @DIME
  • 更新日:2017/10/12

■連載/ペットゥモロー通信

我が家のシーズー・しいたけ(7才♂)は、生後3ヶ月から常時4匹(以上)の猫と一緒に暮らしています。筆者は以前、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのチャーリー(♂)とリセ(♀)を飼っていた経験があるのですが、人懐っこく快活だった彼らと比べるとしいたけはどうも犬らしくないんです。それどころか、猫っぽさすら感じさせます。

「もしや、猫たちに囲まれて育ったせいで猫っぽくなっちゃったのかな?」と思って早7年。ヒューマン・ドッグ・トレーナーの須崎大さんにしいたけの生活ぶりを分析していただいたところ、どうやらしいたけは決して「猫っぽい」わけではないようです…。

しいたけの犬らしくない(=猫っぽい)と思われた行動をヒューマン・ドッグ トレーナー須崎さんの解説と共にご紹介します!

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人間用なのであげるつもりはありませんが、しいたけも「別に」という顔

Q. しいたけは、ご飯を準備していても、人がご飯を食べていても、まったく食べ物に興味を示さず涼しい顔をしています。犬って、ご飯もオヤツも大好きな生き物じゃなかったんですか? しいたけに限っては、猫のように置き餌だって可能かもしれません…。

A. シーズーは犬のグループで分けると「愛玩犬」の一種。中国の貴人たちに飼われていました。一方、キャバリアは現在は同じ「愛玩犬」のグループに属するといっても、遠い祖先は「鳥猟犬」です。「愛玩犬」の仕事は、ずばり「愛されること」。しいたけくんは自分から進んで「かわいがって」というよりも、「そっちから来てちょうだい」と要求するプライドの高さがうかがえます。たとえばご飯を普通に食べて100パーセントの満足度をとるなら、ご飯を食べずに飼い主さんの気を引いて120パーセントの満足度をとるという行動に出るタイプではないでしょうか? そう考えるとしいたけくんは「愛玩犬」として立派に仕事をしているように見受けられます。

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「『おかえり~!』って言ってますよ…夢の中で…」

Q. しいたけは、しっぽをパタパタ振ったり、ぴょんぴょん飛び跳ねて出迎えてくれるということがほぼありません。それどころか、飼い主が帰宅しても猫たちと一緒にあくびをしてベッドでくつろいでいます!

A. しっぽをパタパタ振れば喜んでいるかというと、そうではありません。犬の感情はしっぽの振り方、角度、リズム、形によって判断されます。しっぽを振っていなくても、喜んでいる可能性は十分あります。また、犬は口と口を合わせてキスをすることであいさつをする性質を持っています。人とあいさつするには人が二足歩行だから飛ばざるを得ないんです。もし人が四足歩行の生き物ならば、犬が飛ぶ必要はないんですよ。飛ぶということで自分の強さをアピールする子もいますね。しいたけくんの場合はやっぱりちょっと“お高い”みたいです(笑)。自分から行くより、来てほしいタイプですね。

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「ぼくちん、ちっちゃい頃から段ボールに入るのが好きでした」

Q. しいたけが吠えることはめったにありません。無駄吠えがないというのは飼い主にとってはうれしいことですが、それでも「犬ってこんなに吠えないもの? やっぱり猫化しているのかな?」と心配になってしまいます。

A. 犬の言語には「ワンワン」だけでなく「フンフン」「キュンキュン」など色々なバリエーションがあります。無言で会話していることもありますし、ボディーランゲージ、匂い、耳、しっぽ、毛などの色んなものを使ってコミュニケーションをとっています。吠えるというのは、かなり強力な意思表示です。どこを見て吠えているのかでその意思の対象もわかります。そもそも犬は子犬のときはほぼ吠えません。ストレスがたまったりして「ウー」っと唸ってみたら飼い主に叱られ、そして我慢したけれど「ワン」と吠えることを覚えてしまったというようなきっかけがあります。しいたけくんの場合は、子犬時代に家族との付き合い方が良くて自分を主張することを覚える必要がなかった。つまり、吠えることなくちゃんとコミュニケーションがとれていると考えられます。

後編へ続く…

教えてくれた人

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須﨑 大
(すざき だい)ペットゥモローの連載でもお馴染みのヒューマン・ドッグ トレーナー。DOGSHIP LLC.代表。実務経験と動物の行動学と心理学を学問してきた立場から、人と犬、人と人の相互関係をライフワークとして研究。互いの行動変容を促すコーチングを用いたトレーニングは、顧客満足度の高さに定評がある。また近年、社会人向けに「動物から学ぶコミュニケーション」をテーマに企業や自治体・ホテル等にて、講師としても活動を行なう。http://dogship.com/

取材・文/賀来 比呂美

構成/ペットゥモロー編集部

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