世界初の体温で発電するスマートウォッチ『MATRIX PowerWatch』で睡眠量とカロリーを測ってみた!

世界初の体温で発電するスマートウォッチ『MATRIX PowerWatch』で睡眠量とカロリーを測ってみた!

  • @DIME
  • 更新日:2018/05/05
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■Introduction

スマートウォッチを使っていて気になるのが、高機能なものほど充電池が持たないこと。特にカラー液晶を採用していると毎日充電というパターンになる。私が求めているのは1日の消費カロリーと睡眠時間なので、途中で充電すると正確な測定ができなくなる。スマートウォッチというよりも活動量計の機能があれば充分なのだが、GPSと心拍センサー内蔵で、電池が1週間持って、時計を常時表示できるのでPOLAR『M430』を愛用している。ほんとうはエコ・ドライブ駆動のスマートウォッチがあればいいのだが、私の要求を満たすモデルはない。

そこに彗星のごとく登場したのが『MATRIX PowerWatch』である。世界初の体温で発電する機能を搭載して、正確な消費カロリーと睡眠量を測定、充電不要で5気圧防水で文字盤は常時表示、日本語対応と魅力的なスペックが踊る。このスマートウォッチはINDIEGOGOのクラウドファンディングで資金調達を初めて昨年、938%、164万5821ドルを集めて製品化されたものだ。私もこちらをチェックしていたので、『BLACK OPS PACK』が149ドル+送料15ドルと日本販売価格よりかなり安価に入手できた。

■Impression

さて『MATRIX PowerWatch』の箱を開けてまず思ったのは液晶が暗い! 白黒反転表示なのだが、白の部分のヌケが悪くてグレーなのだ。さらにバックライトが劇的に暗い。液晶の背面全部が照明されるのではなく、右下からスポットライト入れた、みたいな感じである。まっ暗な場所なら効果を発揮するが日中に点灯させても全く分からないレベルだ。あと睡眠の測定が手動式、深い眠りと浅い眠りの判別もかなり不正確というか大雑把である。消費カロリー、距離、歩数に関しては問題なく測定できるのだが、スマホとの同期も手動でおこなう必要がある。

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パッケージは外箱がグレー、内箱はブラックとクールでハイテクな雰囲気だ。

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マニュアルも日本語されている。時計の表示も専用アプリから日本語化できる。

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クラウドファンディング版にはオマケでナイロン製のストラップが付属する。

さらにスマートウォッチとしての機能もかなり限定的である。AmazonでU5000円で買えるモデルにも搭載されているSNSのメッセージの通知機能、電話の着信の通知は、このモデルでは非対応。上級モデルの『PowerWatch X』が対応する。こちらにするかどうか悩んだのだが、重さが60〜70gで直径が46mmから50mmと大きくなるのに画面サイズは同じで、防水性能が5気圧から20気圧にアップするだけだったのでXを選ばなかった。せっかくバッテリーレスなら軽い方がいいし、デザインがダイバーズウォッチに寄りすぎているの嫌だった。

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専用アプリは日本語表示でBluetoothによる最初のペアリングもカンタンだった。

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スマホと同期すると早速、ファームウエアがアップデートされた。

『PowerWatch』の機能にはストップウォッチとランニングモードがあるのだが、計測中は経過時間が表示されないという驚異的な仕様になっているのため用途は限られる。なぜ、こうなったのかと言えば、多分、温度差発電機能の発電効率が良くないので、できるだけ節電する設計になったと推測できる。ストップウォッチの数字を動かし続けるのにも電力が必要。もちろん、バックライトにも、スマホから通知を知らせるのにも電力が...

私は発電機能付きだから、電気は使い放題! と勝手に思っていたのだが、逆に徹底した省エネ設計になっていたのだ。まず、温度差発電の原理だがゼーベック効果と呼ばれる現象を利用したものだ。すでに実用化されているのが『BioLite CampStove』である。アウトドア用のストーブ(コンロ)で火を燃やすことで生まれる温度差使って発電してファンを回転させて燃焼効率を上げる仕組みだ。さらにUSB端子がありスマホなどを充電できる。温度差は100度を超え発電量は5V/3Wとなっている。これに対して『PowerWatch』が得られる温度差は数度しかなく、これで発電できる量はごく微量に違いない。MATRIX社はTEG(Thermoelectric Generator)と名付けた高効率な電力変換デバイスを開発。さらに必要な電圧を得るためのDC/DCコンバーターも開発している。さらに外気温が高い状態でも時計側と皮膚側で1度以上の温度差が生まれる機構を設けているという。これでようやくスマートウォッチが駆動できるのだ。

もっとも発電効率がいいのは時計側が低温で体温が高温になる場合、つまり外気温が低く、激しい運動をした場合である。これとは逆に気温が高く、じっとしていると発電効率は下がる。マニュアルによれば最も効率が高まるのが気温15度でウォーキングかランニングした場合。この気温であれば静止状態でも高速充電される。気温21度ではランニングで超高速充電、ウォーキングで高速充電、静止状態ではゆっくり充電となる。気温26度ならランニングで高速充電、ウォーキングでゆっくり充電、静止状態では充電不能となる。さらに気温が32度まであがるとどんな場合も充電不能になる。

つまり、『PowerWatch』は暑さに弱いのだ! これでは日本の夏が心配である。冷房がガンガン効いている場所に行く必要がありそうだ。45分以上、静止状態が続くと自動的にPowerSaveモードになり、画面表示が消える。フル充電なら測定データは1年以上保存されるという機能がアップデートで実装される予定だ。どのぐらい充電されたかはリアルタイムで外周の円グラフに表示される。また、表示を切り替えると時計側と皮膚側の温度差が表示され充電効率も円グラフで分かる。温度差1度の場合、充電効率も1%まで下がる。

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日本語表示にすると皮膚温度とケース温度という表示が出る。この差があるほど急速充電が可能。

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POLAR『M430』のバックライトは非常に明るく、日中でも視認性は高い。

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同じ暗さで『PowerWatch』のバックライト点灯させるとは光にムラがあり暗いことが分かる。

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重量は83.4gと『M430』より30gほど重いがマグネット式のストラップのおかげで軽く感じる。

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専用アプリの言語欄に日本語があり、ウォッチの表示を日本語化できるがフォントのデザインがイマイチである。見ようによってはそこが近未来的とも言えるが。

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プロフィール設定から1日の運動量の目標や温度の単位などを変更できる。「友達」というのはFacebookから『PowerWatch』ユーザーを検索追加して、データを共有したり競ったりできる機能だ。

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運動量の測定がランニングしかできないのが残念。エアロビクスなどのワークアウトでは正しい消費カロリーが表示できないようだ。画面は筋力トレーニングとボクササイズでの測定結果。

【ゴン川野の結論】

『MATRIX PowerWatch』のいい点は、まずデザインがカッコイイ。そして、世界初の温度差発電機能をみんなに自慢できる。あといつ電力がゼロになるかが心配でなるべく腕時計をするようになるため正確に1日の運動量が記録できる。悪い点は、視認性が悪い、バックライトが暗い、スマートウォッチとしての機能がしょぼい。暑いと充電できない。今後のアップデートで次の機能を追加予定。

PowerSaveモードの実装
フェイスのデザインが変更可能になる
睡眠時間の自動記録
スマホとの自動同期

これらが全部実現されれば、活動量計付き温度差発電腕時計としては実用レベルに到達するだろう。今すぐ俺はどうしても体温で発電したいんだよ〜 という人以外はアップデートが済んでから購入した方がいいと思う。それから、もう1つの利点は温泉に入った時に正確な湯温が分かること。あと体温もリアルタイムで測定しているから、発熱したらすぐ分かるかも。

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睡眠時間の比較、左が『M430』の自動記録、右が『PowerWatch』の手動記録。深い睡眠と浅い睡眠の分け方がかなり大雑把なのが残念。また実際の睡眠時間も不明である。

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歩数の比較、左が『M430』、右が『PowerWatch』でどちらも自動記録。ステップ数は12038と15772、消費カロリーはそれぞれ2246kcalと1665kcalだった。

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ストップウオッチもランニングモードも計測開始後、自動的に計測中の表示になってしまう。

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現時点では同期はマニュアルで、モードを切り換えておこなう必要がある。

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アップデートによりフェイスのデザインが変更可能になる予定。これでアナログ表示にすれば視認性は改善されそうだ。

(文/ゴン川野)

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