れいわ新選組の「前例なき政治資金集め」が明らかにした、ある問題点

れいわ新選組の「前例なき政治資金集め」が明らかにした、ある問題点

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2019/08/25
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総額4億円以上集まった

今年7月の参院選で注目を集めた、山本太郎氏率いるれいわ新選組(以下、れいわ)。ネット上で一般の支援者の寄付を募る「クラウドファンディング」で総額4億円以上を集め、支援者は3万3000人に達したと報じられている。

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〔photo〕gettyimages

政界ではあまり前例のない方法で資金調達を行っているれいわ新選組だが、これが政治資金規正法に抵触するのではないか、と考える人もいるかもしれない。実際にはどのうなのか。

政治資金規正法は、1948年に制定された古い法律で、都度改正されてきたものの、当然クラウドファンディングといった手法は想定されていない。また、さまざまな「抜け道」があるとも言われている。れいわ新選組の募金方法を例に、その問題点を検討してみよう。

れいわ新選組への寄付は公式サイトから可能だが、一般的な商業的クラウドファンディングとは異なり、寄付についての厳密な制限と注意書きが書かれている。

(1)寄附は個人名義で、(2)寄附は日本国籍をお持ちの方のみ、(3)政治資金規制法(原文ママ)により、外国籍の方、匿名の方、団体・企業からの寄附は禁止、などとあり、応募フォームには、そうした注意事項を確認したことを示す欄も設けられている。

すべての寄付者が、この手順と注意事項をしっかり守っている限り、問題はない。しかし、そうでないと、形式的には政治資金規正法に抵触する可能性もある。

たとえば申し込み名と振り込み名を変え、本来寄付を禁止されている人物からカネを受け取ればアウトだ。

時代遅れ

また、年間5万円を超える寄付を受けた場合や1回のパーティーで20万円を超える支払いを受けた場合は、相手の名前等を政治資金収支報告書に明記しなければならないという決まりがある。

それに加えて、5万円以下の寄付でも寄附金控除申請を個人が行った場合、こちらも収支報告書に明記する必要がある。

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〔photo〕iStock

個人献金を政治家がネットで募集しているケースはいくらでもあるが、今回のれいわ新選組ほど大規模な資金調達が行われたケースは類を見ない。数万人規模、それも顔も合わせていない人物の名前と住所の確認作業を、誰がどう行うのか。

また、山本太郎氏が参加した、各所での集会では、役者に対する「投げ銭」のように、不特定多数からの5万円以下の少額寄付も多かったとみられる。こうした場合は名前や住所は不特定のまま処理される。こうした「投げ銭」も、政治資金規正法からすれば盲点のひとつなのだ。

筆者は別に、れいわ新選組がクラウドファンディングなどを利用して法をすり抜けていると言いたいのではない。

今までに無かった手法で資金を集める政治団体が誕生したことで、かねてから「抜け道」が多いとされていた政治資金規正法の「時代遅れ感」が浮き彫りになったと論じたいだけだ。

クラウドファンディングと政治資金

クラウドファンディングで賄った資金で10人の公認候補を擁立し、参院2議席を獲得したれいわ新選組。

政党要件を満たし、立派に一人前の政党となったからには、なんらかの「政治とカネ」疑惑が噴出したときに、「法令適用を間違っていました」では追及を逃れられない。

クラウドファンディングをどのように政治資金規正法で規制していくのか、早急な議論が求められる。

『週刊現代』2019年8月24・31日号より

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