米VIX指数に不正操作疑惑、規制当局が調査開始=関係筋

米VIX指数に不正操作疑惑、規制当局が調査開始=関係筋

  • WSJ日本版
  • 更新日:2018/02/14
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米金融取引業規制機構(FINRA)は、「恐怖指数」として知られるCboeのVIX指数が不正操作されていた疑いを巡り、調査に乗り出した。関係筋が明らかにした。

FINRAは、トレーダーがS&P500種指数のオプション取引を使って、VIX指数の先物価格に影響を与えようとしていたかどうかを調べているという。VIX指数はS&P500種のオプション価格から算出される。

12日には、VIX指数の不正操作疑惑を調査するよう、米当局に通報があった。その通報者を担当する法律事務所の書簡によると、顧客に毎月、数億ドルもの損失が生じていたという。

FINRAもしくは他の米当局による調査は、Cboeグローバル・マーケッツにとって新たな打撃となる。VIX指数は、先物やオプション、上場投資商品(ETP)などが連動するCboeの看板商品だ。

先週には、VIX指数の急上昇により市場のボラティリティーが跳ね上がり、VIX指数先物を売買するETPの価格崩壊を招いた。これを受け、Cboeの株価はその後4日間で18%急落。ETPの投資家が巨額の損失を被ったことで、VIX指数に対する当局の監視の目が今後、さらに厳しくなると懸念されている。

Cboeのグレッグ・フーガシアン最高規制責任者(CRO)は「当社はFINRAと協力して、VIXの清算値に影響を与え得る取引も含め、証券市場での特定の取引動向を監視するための規制担当部門を有している」とした。

FINRAの報道官はコメントを控えた。

VIX指数の不正操作の考えられるからくりはこうだ。VIX指数の先物やオプション価格を操作したいと考えるトレーダーは、清算値算出ために毎月行われる特別入札において、オプション取引を行うことで操作できる可能性がある。

テキサス大学教授のジョン・グリフィン、アミン・シャムズ両氏が5月の論文で行った分析によると、清算値の入札時には取引量が急増する傾向があり、VIXの最終的な水準に並外れた影響を与えることができるS&P500種のオプション取引だけが大きく増えている。

VIX指数は過去10年、投資家のヘッジ手段として大きな人気を集めてきた経緯があり、今回の不正操作疑惑は汚点となる。VIX指数は投資家の不安心理を反映するとされ、S&P500種指数とは通常、逆相関関係にある。投資家は株価下落に備えるため、VIX指数の先物やオプションを購入する。

ただ、不正操作を証明することは難しいと弁護士や学界専門家は指摘する。当局は、その人物、または会社が価格を動かす能力があり、また意図的に行ったことを証明する必要がある。ヒューストン大学のクレイグ・ピロング金融学教授によると、当局はこれに加え、その人物が人為的な価格形成を狙ったことを証明しなければならない。

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