米政府、iPhone等への対中追加関税を12月15日まで先送り。AirPodsとApple Watchは予定通り課税

  • Engadget
  • 更新日:2019/08/14
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Tereza Hanoldova via Getty Images

米トランプ政権は13日(米現地時間)、中国産品3000億ドル分(約33兆円)への追加関税「対中制裁第4弾」に関し、一部品目については12月15日までその発動を延期すると発表しました。延期の対象となるのは携帯電話やノート型PC、ディスプレイやゲーム機、おもちゃやLEDランプなど。アップルのiPhoneやソニーのPlayStation 4もこの中に含まれます。

その一方では、スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのウェアラブル機器、スマートスピーカーは対象から外されず。Apple WatchやAirPods、HomePodなどのアップル製品には、予定通り9月1日から10%の追加関税が課されることになります。トランプ大統領は9月1日から中国産品3000億ドルに対する10%の追加関税を発動するとTwitterで予告していました。これまでの制裁関税が主に工業製品が対象だったのに対して、今回は消費財が約4割(1600億ドル)を占めており、実際に発動した場合の個人消費への甚大な影響が懸念されていた背景があります。

米通商代表部(USTR)によれば、パブリックコメントや公聴会で募った企業の意見に基づき、一部製品の関税発動猶予を決めたとのこと。トランプ大統領は(商戦期の)クリスマスシーズンのためとして、関税の一部が米国の消費者に与える影響を考えたと述べています。

一部の米国企業や消費者団体は、中国との貿易摩擦による悪影響への懸念を表明していました。アップルは自社製品に対する対中関税の引き上げが米国経済への貢献を減少させると警告し、マイクロソフトと任天堂、ソニーの3社も共同で対中制裁関税に反対する書簡をUSTRに送付しています。

米中通商交渉は1年にも及んでいるものの進展に乏しく、米政府が譲歩を迫るために追加関税を持ち出したものの、実際に発動すれば中国よりも米国側のダメージが大きいとの見方が主流となっていました。今回の決定により、むしろトランプ政権のほうが時間の余裕が得られたとも言えそうです。

その一方、除外された以外の品目については、9月1日から10%の追加関税が課されます。上記のAirPodsやApple Watch等のほか「テキスト、静止画像、またはオーディオファイルを記録する携帯バッテリー式電子リーダー」や何種類かのバッテリーやストレージ機器が含まれており、これらは来月から値上げされる可能性もあります。

もしも9月1日から携帯電話等への追加関税が発動していれば、おそらく9〜10月に発売される新型iPhoneやMacBookシリーズ、iPadを直撃していたはず。その一方で、AirPods等が9月1日からの追加関税を逃れられなかった件につき、USTRからの説明は特にありません。

執拗にアップルに「米国内に工場を建てろ」と迫り、さもなくば関税だと息いていたトランプ大統領ですが、同社製品の中ではiPhoneより比重は低いものの成長分野であるApple WatchやAirPodsへの追加関税を課すことで、揺さぶりを掛けているのかもしれません。

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