激安入手可な据置型LTEルーター+格安SIMで月1000円以下の固定回線(?)を実現する

激安入手可な据置型LTEルーター+格安SIMで月1000円以下の固定回線(?)を実現する

  • ASCII.jp
  • 更新日:2019/03/25

引っ越しシーズンも本格化し、ネット回線が一時的になくなって困る人もいるだろう。スマートフォン時代になって昔ほど不便ではないが、テレビやプリンターに加えてIoT機器など、固定回線が必要という場面は逆に増えている。そこで、引っ越し時の超短期リリーフにも使える固定回線を格安SIMで実現する方法を考えた。

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格安SIMのデータ通信で自宅で固定回線風に使うにはLTE対応の据置型ルーターが必要。単体で購入すると、まあまあの金額がするが、最近は中古やネットオークションで数千円で購入できる製品がある

データ通信用の格安SIMで固定風回線を実現できる端末

格安SIMはもともと音声通話付きのSIMよりもデータ通信専用SIMが主流だった。月額900円で使えるといったテレビCMが流れていた記憶のある人もいるかと思う。音声通話付きと違って最低利用期間はなく、必要がなくなればすぐに解約できる。契約自体も、家電量販店などでSIMカードが同梱された加入パッケージを買って、電話でアクティベーションすればすぐに使える。手続き待ちの時間も必要ない。

そんな便利な格安SIMのデータ回線だが、固定回線風に使うには専用端末の利用が望ましい。無線LANで接続する機器だけなら、スマートフォンのテザリング機能でもなんとかなるが、有線LANでの接続も必要となるとそうはいかない。

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テザリングを利用する方法もあるが、毎回設定でオンにするのが面倒だ

そして、もう1つの問題が電源を入れる手間だ。スマートフォンやモバイルルーターはスリープの設定次第で勝手に接続が切れてしまうことがある。再度接続する場合は電源ボタンを押したり、設定し直す必要がある。これは面倒だ。モバイルルーターにクレードルを組み合わせる方法だが、クレードルはオプションだったりすることもあって、付属のものとなると割高感がある。

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モバイルルーター+クレードルは入手性の問題がある

そこで、据置型のモバイルルーターを使うわけだが、いざ購入するとなると意外に高価なのだ。たとえばNECプラットフォームズから「Aterm HT100LN」が市販されているが、これは1万円以上する。しかも無線LANは、2.4GHz帯と5GHz帯のどちらかに切り替えで対応するなど、スペック面もいまひとつ。そのほかにもヤマハの高機能ルーターにLTE通信に対応したUSBアダプターを取り付けるなどの方法があるが、導入費用が高い。

中古で5000円以下の据置型モバイルルーターが出回っている

ところが最近、中古でイイものがたくさん出回っている。それは、auやUQ mobileから販売されているの据置型ルーターである「Speed Wi-Fi HOME L01」「Speed Wi-Fi HOME L01s」といった製品だ。

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そこで今回用意したのが「Speed Wi-Fi HOME L01s」という製品だ

本来はWiMAX 2+のサービス用だが、au 4G LTEでの通信に対応しているため、LTE回線の格安SIMでも使える。しかも、もともとSIMフリーのようなので、ドコモ/au/ソフトバンクの回線の格安SIMでも設定さえすれば使えるのだ。

市場には中古品が大量に出回っており、中古販売店では5000円程度、ネットオークションなどではそれ以下でも手に入る。利用期間が極めて短いものもあるため、非常にお買い得だ。数が多いので、入手自体も難しくない。

Speed Wi-Fi HOME L01/L01sを使う上でのメリットはコストのほか、Aterm HT100LNと比べた場合、無線LANが2.4GHz帯と5GHz帯の同時利用に対応していること。反対にデメリットは中古入手というハードルのほか、基本的にauやUQ mobileのサービスに合わせた仕様のため、ドコモ/ソフトバンクのネットワークでは対応バンドが少なく、エリアや速度で不利になる可能性がある点だ。

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Speed Wi-Fi HOME L01sはフロントのLEDで電波の強さがわかる。写真はバリ4

またそもそも、auやUQ mobileの回線用ので、今は使えるという実績があっても、この先問題がまったく生じないとは限らない。SIMロックについてもハッキリとフリーだと公表されているわけではないので、ファームウェアのアップデートで変更される可能性もある。リスクを自分で被ることで、安く利用できるという点だけは頭に入れておいてほしい。

実際の製品を購入して設定を試みる ハイスピードプラスエリアにするのが重要

ではまず実際に端末を入手するわけだが、L01とL01sの違いは、SIMサイズがmicroかnano程度かで大きな違いはない。他の機器で使うことを考えれば、nanoSIMのL01sが便利だろうが、L01のほうが相場が若干安価になっている。

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SIMは底から差し込む

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有線LANポートは2つある

今すぐ必要というのであれば、中古販売店をネット検索して在庫のある店に向かうのがいいが、数日の余裕があるなら通販やネットオークションなどでもいいし、動作について心配なら保証のある販売店を選べばいいだろう。

筆者は約5000円でL01sを入手したが、説明シールなどがすべて付いている状態で、ACアダプターもコードを束ねるビニールが解かれた形跡がないものだった。元の持ち主の購入理由については詮索する気はないが、安く入手したい人にとってはありがたい。

Speed Wi-Fi HOME L01sでの設定はAPNの登録程度で、格安SIMのユーザーなら難しいことはあまりないだろう。本来はauやUQ moile用の機器なので、他の格安SIMの設定などが入ってないので、すべて手動で設定しなくてはならないが、内容は一般的だ。

具体的にはSIMを入れて電源をオンし、無線LANで接続した機器からルーターの設定画面を開いてAPN情報を入れていく。そして、重要なのが通信モード設定を「ハイスピードプラスエリア」(本来はWiMAX 2+とau 4G LTEの両方を使うモード)とすること。このモードに設定しておかないとLTEでの通信ができないので、まったくネットにつながらない。

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設定画面からAPN設定をする、一般的な設定方法だ

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通信モード設定を「ハイスピードプラスエリア」とする

また、自宅のLAN環境に合わせて、プレイベートネットワークのIPアドレスや無線LANを設定する。無線LANは本体のシールで記載されているSSIDとセキュリティキーで接続できるほか、WPSを使った接続設定も可能。ネット家電によってはWPSでないと無線LANの接続設定ができない機器もあるが、それも問題ない。

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無事にインターネットに接続完了。ドコモネットワークのmineoで接続

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無線LANの設定も自由に変更できる

auネットワークの格安SIMが有利そう

設定が終わって、あらためて電源をオンにすると、しばらくして通信が始まる。通信速度は格安SIMに依存するため、時間帯によっては遅くなることもあるが、それ以外は問題なくインターネットが利用できた。

ドコモ/ソフトバンクのネットワークの格安SIMでも、筆者の自宅で使うぶんには特に不利になった印象はなかった。正面のLEDで電波状況は確認できるが、ドコモネットワークでも4つ点灯するバリ4。auネットワークのSIMの場合と特に変わった印象もない。

基本的にはauネットワーク向けの機器なので、ドコモやソフトバンク系のSIMでは、基本的に2.1GHz帯のバンド1での利用になる。バンド1でどうなのかについては、こればかりは設置場所によって変わるので、大丈夫とは言い切れない。

速度も測ってみたが、auネットワークを使うUQ mobileのSIMと、格安SIMではないがドコモ契約のSIMで試した。UQは下り100Mbps程度まで速度が出るのに対し、ドコモは下り30Mbps程度と遅かった。ドコモ契約のSIMでこの速度になってしまうのはバンド1のみによる影響があると思われる。

最高速度やエリアを重視するならauネットワークの格安SIMとの組み合わせがベターだろうが、au系SIMのうち、mineoで用意される旧機種向けの「VoLTE非対応SIM」では、SIMロックがかかり利用できなかった。すべてのSIMが利用できるわけではないことには注意が必要だ。

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auのVoLTE非対応SIMでは設定画面がロックされた

手軽に使える固定風回線が完成 通信量の問題以外は気軽にオトクに使える

IoT機器などで逆に必要性が増している固定回線。いざ引くとなると面倒だったり高額だったりする。最近では、本来のSpeed Wi-Fi HOME L01sの使い方のように、モバイル回線を使った据置型ルーターを提供するサービスも出てきているが、今度は契約期間が2~3年と長いことや、あまり使わない人にとっては月額料金の問題もある。

格安SIMのデータ回線を使えば、通信量こそ限定されるが、低コストで短期利用でも違約金なしで使える。問題は気軽に使える端末があまりないこと。いつまで市場に中古が出回るかは不明だが、Speed Wi-Fi HOME L01sのような端末を見つけることで、ぜひ便利に使ってほしい。

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