幻の銅閣から心鎮める夜坐まで!文化財が期間限定で特別公開される京都夏旅のススメ

幻の銅閣から心鎮める夜坐まで!文化財が期間限定で特別公開される京都夏旅のススメ

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  • 更新日:2017/08/12
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◆期間限定で文化財が特別公開!第42回「京の夏の旅」

国内外問わず多くの観光客が訪れる京都。桜咲き誇る春や色鮮やかな紅葉が美しい秋と比べると、盆地特有の暑さが厳しい夏の京都旅はどうも敬遠しがち……。

そんな人たちにも夏の京都を楽しんでもらうために、京都市観光協会が主催する「京の夏の旅」キャンペーンがあるのをご存知でしょうか? 今年で42回目を迎えたキャンペーンで、通常は非公開の文化財が、7月8日から9月30日の期間限定で特別公開されるなど、王道の観光とはひと味ちがった京都を楽しめる企画が盛り込まれています。

京の夏の旅

今年の文化財特別公開のテーマは、「近代の名建築」「眺望」「庭園の美」。神社や豪商の別邸など、バラエティに富んだ7か所を特別公開しています。

今回は夏の京都観光プレスツアーに参加して、「京の夏の旅」期間限定で特別公開される文化財の中から、“幻の銅閣”ともいわれる「大雲院 祇園閣」と、日本天文学の礎を築いた天文台「京都大学 花山天文台」に行ってきました。夕方に訪れた夜坐体験レポートも含めて、ご紹介していきます。

◆大雲院 祇園閣 〜“幻の銅閣”ともいわれる昭和の名建築〜

最初に訪れたのは、祇園祭の鉾(ほこ)をモチーフにした屋根が特徴的な「大雲院 祇園閣」。大雲院は天正15(1587)年に織田信長・信忠父子の菩提を弔うために創建された寺院で、昭和48年に大倉財閥の創始者・大倉喜八郎の別荘であったこの地に寺地を移転しました。

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2017京都・ミスきもの 伊谷英里子さんと田中執事(大雲院前にて)

祇園閣は「京都の新たな名所をつくりたい」という大倉喜八郎の想いを汲んで昭和3年に建立されました。銅葺きの屋根でつくられていることから、「幻の銅閣」ともいわれています。祇園祭の鉾をモチーフにした屋根のてっぺんには、翼を大きく広げた鶴の姿が。この鶴は、皇居の方を向いているんだそうです。

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「京の夏の旅」期間中は、祇園閣の中に入ることもできます。閣上を目指して階段を上る途中の壁や天井には、エキゾチックで鮮やかな色彩の壁画が一面に描かれています。この壁画は、大雲院創建400年を記念して昭和63年に奉納されたのだそうです。

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閣上に到着。晴天の京都の景色を、ぐるりと360度眺めることができました。

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祇園閣の建築と眺望を満喫したあとは、大雲院に祀られている織田信長・信忠の供養塔と、石川五右衛門のお墓へ。五右衛門の墓には最近、なぜか五円玉をお供えする人が後を絶たないのだと大雲院の田中執事が教えてくれました。

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織田信長・信忠の供養塔

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石川五右衛門の墓について田中執事が説明

最後に御朱印をいただいて、大雲院祇園閣を後にしました。御朱印帳を忘れてきてしまった人は、あらかじめ準備された御朱印をいただくこともできます。こちらには祇園閣の絵が入っているんですね。

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大雲院 祇園閣
住所: 京都市東山区祇園町南側594-1
アクセス: 市バス206系統 東山安井から徒歩約5分、京阪電車 祇園四条駅から徒歩約15分
料金: 大人600円、小学生300円
※本道、祇園閣内部・閣上はすべて一般撮影禁止。今回はプレス向けに特別に撮影公開しています。
※9/26(火)は拝観休止

◆京都大学 花山天文台 〜京都市街を見渡せる日本の天文観測のメッカ〜

次に訪れた「京の夏の旅」特別公開スポットは、標高220mの東山連峰の山中にある京都大学 花山天文台。昭和4年に日本で2番目に建てられた大学天文台です。過去にはアポロ計画のためにNASAが作った月面地図のデータを提供したこともある、日本の天文観測のメッカともいえる場所です。

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本館を登りきると、目の前には国内3番目の大きさを誇る45cm屈折望遠鏡が現れます。想像を上回る大きさに、ただただ驚くばかり。この望遠鏡を通して撮影された月や惑星の写真を見ると、月のクレーターや土星の環もくっきりと映し出されていることが分かりました。

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通常は観光ガイドさんが天文台の説明をしてくれるのですが、今回は特別に、花山天文台9代目の台長・柴田一成さんにお話を聴かせていただきました。天文学には正直あまり詳しくない私でも、柴田さんがイキイキとお話しする様子につい引き込まれてしまいました。

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天文台について説明する台長の柴田一成さん

祇園閣と花山天文台に共通しているのは「眺望の良さ」です。天候次第ではあべのハルカスが望める方角もあるようです。

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京都大学 花山天文台
住所: 京都市山科区北花山大峰町(東山ドライブウェイ内)
アクセス: 地下鉄東西線 蹴上駅からタクシー約5分、地下鉄東西線 東山駅から無料シャトルバス約10分
料金: 大人800円、小学生400円
※シャトルバスの運行スケジュールはこちらから
※自家用車でのお越しはご遠慮ください

◆東福寺塔頭 勝林寺 〜心を鎮める夜坐体験〜

この日の締めくくりは夜坐体験です。夜坐体験をする勝林寺は、東福寺の鬼門を守る寺院として1550年に建立。本尊の毘沙門天王像を本山の鬼門に置くことで、東福寺全体を守るとされています。夜坐体験の前には、通常は正月など限られた時期にしか公開されない毘沙門天の特別拝観ができます。

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毘沙門天の特別拝観を終えたら、いよいよ夜坐です。始める前に、住職さんが正しい姿勢や呼吸法を説明してくださいます。「目は完全に閉じず、視線を下に置くように。ゆっくり10数えながら息を吐きましょう」と住職さん。ふむふむ、さほど難しくなさそうです。

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ちなみに、坐禅といってイメージするのが「不意に背面を棒でたたかれる」あの光景。ですが、勝林寺の夜坐体験では、警策で打たれるのは希望者のみとなっています。喝を入れるというよりは、励ましたり応援したりする意味合いで両肩2回ずつ打っているとのこと。私のように初めて坐禅を体験する人でも安心できます。

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警策で叩かれる前にお互いに合掌をして……

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右肩2回、左肩2回ずつ背中を打たれます

夜坐は15分×2回セットで行います。

1回目、聞こえてくるのは風の音や蝉の声だけ。お香の香りが心地よい中で、10数えてゆっくり呼吸を……。

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……と、集中するつもりだったのも束の間、頭の中から次々と湧き出る煩悩そして煩悩! 簡単だと思っていた「ゆっくり10数えて呼吸」って、実はけっこう難しいんですね。「今回のツアーをどう記事にまとめよう」とか、「帰りにおみやげ何買おう」とか、5つも数えないうちに考えごとが頭の中に浮かんできてしまいました。

1回目を終えて「10数えて呼吸するのは、なかなか難しいですよね。煩悩や妄想がよぎった人も多かったのでは」と住職さん。はい、その通りです……。

気を取り直して2回目開始。住職さんに「パシッ!パシッ!」と叩いて励ましていただきながら、刻々と時間が過ぎていきます。勝林寺に着いたときより日が暮れていたので、堂内も薄暗くなってきました。

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坐禅の時間は2回とも同じでしたが、2回目の方が集中できたのか、時間が短く感じました。心なしか「10数えて呼吸」に集中できた時間帯も多くなった気がします。最後に抹茶とお菓子をいただいて、夜坐体験は終了です。

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勝林寺でも御朱印をいただきました。通常の御朱印のほか、季節限定などの御朱印もいくつか並んでいます。取材時には、涼しげな金魚の御朱印が授与されていました。訪れた時期を思い起こせる季節限定の御朱印をいただくのも良いですね。

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住職さんによると、坐禅をしに勝林寺を訪れる人は10代から70代までと幅広いものの、30代の参加が特に多いのだそう。女性は一人で参加する一方で、男性の参加者はグループ参加が多いとか。面白い傾向ですね。

勝林寺のある東福寺エリアは、秋の紅葉シーズンになると人でいっぱいになります。紅葉シーズン前に、静けさのなかで心を鎮められる夜坐をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。開催日は9月の3日間のみなので、興味がある方は早めに予約することをおすすめします。

東福寺塔頭 勝林寺
開催日: 2017年9月16日(土)、17日(日)、23日(土祝) 17:30〜19:00頃
住所: 京都市東山区本町15-795
アクセス: JR奈良線 東福寺駅から徒歩約8分
料金: 各日2,500円
※夜坐体験の予約はこちらから

取材・文/松本沙織

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