座間9遺体事件にみるネットスカウトマンの手口 “病みアカウント”は狙われやすい!?

座間9遺体事件にみるネットスカウトマンの手口 “病みアカウント”は狙われやすい!?

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2017/11/13
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神奈川・座間で起きた男女9名の殺害事件。元スカウトだった白石容疑者が、ツイッターで「自殺志願」の書き込みをしていた若い女性らを言葉巧みに誘い出していたことが、捜査関係者への取材によって明らかになっている。一部報道によれば、容疑者は複数のツイッターアカウントを用いてスカウトを行っていたという。11月21日号のFLASHにおいては彼を知るスカウトマンの証言として、

「SNSで女のコを募集しており、成績はよかった」
とされている。とはいえ、そんなにうまくいくのであろうか。現役スカウトマンの赤木氏(仮名)は「ネットスカウトのノウハウ」によって、容疑者が犯行に及んでいたのではないかと推測する。

「悩みの相談に乗り、その後実際に会う。ネットを使ったナンパの手法ですが、白石は同じ手法で女性をスカウトし、性風俗店で働かせていたのでしょう」

白石容疑者は、ツイッター上に「高収入」などといった名前で、複数のアカウントを開設し、風俗嬢や水商売とみられる女性にかたっぱしからダイレクトメールやツイートを送り、反応があったユーザーらとやりとりしていたという。また「カネがない」「至急カネが必要」などとつぶやいているアカウントにも接触し、時には悩みの相談にまで乗っていたという。

「一部のスカウトたちも、白石と同じような方法で今もやっていますよ。お互いの顔がわからない分、街中でのスカウト以上に難しい面もありますが、逆に我々スカウト……いや、ナンパ目的の男たちにとってはやりやすい部分もある。街中でナンパやスカウトをする際に、相手のことって顔以外はわからないじゃないですか。それがネットだとわかっちゃうから、有利に物事が進むこともある」

◆“病みアカウント”は狙われる? ネットスカウトの手口

ネットナンパ師を自称する神永氏(仮名)は、週に少なくとも3人以上、ネット上で知り合った女性と会い、そのほとんどと肉体関係まで結んでいる。目的については「ただただ性行為がしたいため」と話す神永氏は、ネットナンパで失敗するパターンはほとんどない、と言い切る。

「好みの女性のツイッターアカウントを見つけると、アカウント名やツイートの内容を徹底的にチェックし、フェイスブックやミクシィなど、実名が出ていそうなアカウントを探し当てます。そこに出ている情報、たとえば出身地や居住地、学歴や仕事、他に日常的な書き込みを見ていけば、女のコの好みや趣味、好きな男性のタイプだってわかりますよね。その子が好きそうな経歴の男になりすましてアカウントを作り、ツイッターで何気なく接触する。顔だけはどうにもなりませんが、これでコンタクトできる確率はグッと上がります」

神永氏は、狙いを定めた女性が好む男性になりすまして近づくのだというが、他にも、女性のブログやインスタグラムなどをチェックし、普段はどのような場所で遊んでいるかなど、事細かに把握していく。特にブログは、重要な情報などが山ほど書き込まれているというが、その重要な情報とは、ズバリ“悩み”である。

「彼氏がどうした、旦那がどうした、家庭がこんな状況だ……なんて書いてる子は、間違いなく接触できます。その女性が好みそうな趣味嗜好で、かつそのような悩みに乗ってあげられる男性が近寄ってくるんですから、女性の警戒心も低くなる。一度ネット上で接触をしてしまえば、会うまでそれほど時間を要しません」

そして、白石容疑者が今回被害者をどのようにしておびき寄せたかについても、自身の経験をもとに次のような指摘をする。

「一番引っかかるのは“裏アカウント”を持っているような女性。表のアカウントでは当たり障りのないことを言っておきながら、裏アカウントでは過激な発言をしている人たちです。裏アカウントで『悩んでいる』というような書き込みをしている人物の表アカウントを発見、接触できれば、女性にとって私は『誰にも言ったことがない悩みを当ててくれたり、理解できる人』となり、すぐに信頼されます。風俗のスカウトマンなどは、悩みばかりをつぶやいている“病みアカウント”を狙い撃ちしているとも聞きますね。コントロールしやすいですから」

白石容疑者がツイッターを使って接触し殺害した女性たちは、多くが自殺などをほのめかす病みアカウントを開設していた。また、一部のアカウントについては、名前や所属を明らかにした「表アカウント」とも紐付いており、白石容疑者が女性の気を引くために、彼女たちの個人情報を事前にチェックしていた可能性もある。

そもそも、ツイッターで誘い出した女性を風俗店で働かせるなど、女性の扱いには自信があったという白石容疑者。女性たちの「病みアカ」を見つけ出し、彼女たちを誘い出すことなど、彼にとってはさほど難しいことではなかったのかもしれないが……。

「普通は体やカネ目的で誘い出すことはあっても、さすがに殺すという考えにはならない。ネット上には痕跡だって残るし、警察がデータ解析すれば身バレも一発。だとすれば、白石には何か猟奇的な嗜好があったとしか考えられない。じゃないと、こんな短絡的な犯行をするはずがなく、もっと周到にやったでしょうから」(前出の赤木氏)

供述が曖昧になり、調書へのサインを拒否するなど、いまだ犯行の動機について不明な部分が多いというが、全てが詳らかになり、被害者遺族の気持ちが少しでも休まる日が来るのか。「ネットのせいで」「現代の闇」などといった軽々しい言葉では、この事件の裏にある事情について、これっぽっちも説明がつかないのかもしれない。

<取材・文/伊原忠夫>

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