中国山地ローカル線の旅

中国山地ローカル線の旅

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  • 更新日:2017/11/25

岡山駅から津山へ向かい、1泊後、津山駅から姫新線、芸備線をたどり、広島駅まで行く酔狂な旅を試みた。岡山駅から広島駅まで、山陽新幹線「のぞみ」ならたった35分で行けるのに、遠回りをして丸1日かけるのである。中国山地のローカル線は、三江線の廃止が決定しているが、他の路線も決して安泰とは言えないほど採算が悪化している。実情を知るとともに、廃止が宣告されないうちに、応援する意味を込めて乗っておきたいと思う。

津山駅発は、朝の10時5分だが、もし岡山駅を朝出発するとなると、8時7分発の列車で乗り継ぐことができる。私は寝坊したり、列車が遅れたりする不測の事態を考えて、津山駅前のホテルに泊まったのだ。

さて、10時5分発の列車は、津山発、姫新線経由の新見行き。ずいぶん遅い出発かと思う人もいるかもしれない。しかし、その前の新見行きは、早朝の6時11分発。しかも、その列車に乗ったとしても、新見発の芸備線三次方面へ向かう列車は、午後1時過ぎまでない。結局は、10時5分発で向かったのと同じ列車に乗ることになるのだ。何とも閑散とした列車ダイヤである。

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津山から新見まで乗車した姫新線のキハ120形ディーゼルカー

列車は、キハ120形という小ぶりなディーゼルカー1両。ボックス席は4つしかなく、あとはロングシートという旅行者にとってはあまり有難くない車両だけれど、何とかその一つを確保。進行方向窓側に陣取ることができた。

津山駅を出ると、しばらくはのどかな田園地帯を走る。吉井川をさかのぼり、由緒ある出雲街道(国道181号)と並走するように進む。ただし、姫新線は、途中で大きく南へ逸れ、美作落合を経由して、今度は旭川に沿って中国勝山に至る。かなりの人が下車したことからも分かるように、ここからは、列車本数が減り、車窓も山岳風景に変わっていく。

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姫新線の中国勝山~月田にて。山の中をのんびり走る

険しい山の中では、線路状態も良くなく、時速25キロという低速の制限を受け、おそるおそるといった感じでのろのろ進んでいく。それに反して、車窓は魅力的で見飽きない。

津山を出て1時間40分程で新見着。伯備線と合流する。特急やくもの停車駅でもあるにもかかわらず、新見駅には売店もなく閑散としていた。かろうじて駅近くにお弁当を売っている食堂があったので、飢えることはなく、購入してホームのベンチで昼食にした。

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新見駅で1時間ほど列車待ち

新見からは、芸備線をたどる。1時間ほどの待ち合わせで、13時1分発。姫新線と同じく、キハ120形1両だった。早朝の始発列車の次の2番列車。閑散路線という噂だったが、列車本数が極端に少ないせいか、姫新線よりも多くの人が乗ってきた。といっても10人ほどなので、全員が座れる。もっとも、ボックス席はやはり4つしかなく、進行方向窓側に座るには、早めにドア前に立っていないと無理だ。そこは慣れたもので、ここでも首尾よく理想の席をゲットできたのである。

芸備線の列車といっても、新見から最初の2駅は伯備線を走り、備中神代からが本来の芸備線である。姫新線と同じような長閑な田園地帯をのんびり進んだ後、だんだんと山中に分け入っていく。中国山地のローカル線は、どこも似たような感じだ。車窓に強烈なインパクトはないけれど、心休まるのどかさに惹かれる。線路は神代川と中国自動車道に並走している。道路が立派であれば、芸備線に勝ち目はなく、客離れがすすみ苦戦している。

野馳駅までが岡山県で、広島県に入り最初の駅は東城。ここで折り返す列車もあり、この先は1日に列車が3往復しか走らない超閑散路線となる。1日平均の通過旅客人員8名というとんでもなく少ない数字だ。2018年3月末で廃止となる三江線でさえ50人くらいの数字である。よくも、廃止の話が出ないものだ。

もっとも、この日は10人以上乗っていた。廃止となる三江線詣でに三次まで行く人が、ついでに別のローカル線を利用しているのだろうか? そのせいで若干混んでいるのかもしれない。

姫新線同様、時速25キロでのろのろ進む区間が何カ所もある。列車本数が少なすぎるせいか、路盤は朽ち果てるように草茫々、線路際の枝が車両にぶつかり、ゆらゆら揺れながら低速で進む。

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芸備線の備後八幡~内名にて。低速で走る区間あり

山の中のジャンクション備後落合駅で列車を乗り換える。木次線との接続駅でもあるので、3つの列車が揃うと、一瞬賑わいを取り戻す。列車と言っても、すべて1両のキハ120形だ。紛らわしいので、運転士さんに行先を確認して乗り換えた。

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備後落合で右の車両から左の車両に乗り換え

備後西城、備後庄原と駒を進め、夕陽に向かうようにして三次へ向かう。備後西城駅にはヘアサロンが駅舎内にある。立寄る時間はないけれど、ホームに大きな看板が出ていたので思い出した次第である。福塩線との乗換駅塩町を過ぎると、盆地の中をひた走り、三次へラストスパートする。

三次からは、この日の行程最後の列車に乗り込む。これまでの1両だけのキハ120とは異なり、2両編成の快速列車「みよしライナー」だ。小駅をいくつも通過し、加減速もスムーズだ。特別料金不要列車にもかかわらず、丸一日キハ120ばかり乗っていたので、この列車が特急列車のような錯覚を起こしてしまった。

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最後は快速みよしライナーで広島へ

次第に日は暮れ、広島着は17時34分。すっかり夜になっていた。一日がかりの長い旅は終わったが、大変充実した列車旅だった。

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