Facebookがミャンマーに関連する大量のアカウントを削除し続けている理由とは?

Facebookがミャンマーに関連する大量のアカウントを削除し続けている理由とは?

  • GIGAZINE
  • 更新日:2019/08/23
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bymkhmarketing

Facebookは、ミャンマーからアクセスされている大量のアカウントやグループをFacebookとInstagramから削除したことを発表しました。ミャンマーに関連したアカウントやグループが大量に削除されるのは今回で4度目とのことで、Facebookがなぜミャンマーに関連するアカウントの削除対応に追われているのか、その理由を公式ブログで説明しています。

Taking Down More Coordinated Inauthentic Behavior in Myanmar | Facebook Newsroom

https://newsroom.fb.com/news/2019/08/more-cib-myanmar/

Coordinated Inauthentic Behavior Explained | Facebook Newsroom

https://newsroom.fb.com/news/2018/12/inside-feed-coordinated-inauthentic-behavior/

Facebook cracks down on more fake accounts tied to Myanmar - CNET

https://www.cnet.com/news/facebook-cracks-down-on-more-fake-accounts-tied-to-myanmar/

Facebookのサイバーセキュリティーポリシー責任者であるNathaniel Gleicher氏によると、2019年8月までにFacebookだけで89人分のアカウント・107ページ・15グループを削除したとのこと。およそ90万人以上のFacebookアカウントが削除されたページをフォローしていて、約6万7000人が削除されたグループの少なくとも1つに参加していたそうです。また、Instagramで削除された5人分のアカウントは、およそ400人にフォローされていたとのこと。

削除されたアカウントが発信していた情報は、一見すると何の問題もない内容です。例えば、以下のミャンマー語の記事は「倒木によってドライバーが車に閉じ込められたが生還した」というニュースを伝えるもの。Facebookが削除したアカウントやページの多くがミャンマーのニュースメディアで、ローカルニュースから娯楽までさまざまなトピックについて投稿していました。

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しかし、こうしたアカウントはミャンマー軍の関係者とつながっているとFacebookは見なしています。Gleicher氏は「今回削除されたページ・グループ・アカウントは、投稿されたコンテンツ内容によってではなく、行動に基づいて削除されています」とコメントし、「ミャンマー軍は有名人やエンターテイメントのアカウントを使って軍事プロパガンダを推進しています」と主張しています。

ミャンマー軍とつながりのあるアカウントやページがFacebookから軒並み削除されている背景には、ミャンマーで迫害を受けているイスラム教系少数派の人々「ロヒンギャ」の存在があります。1960年代にミャンマーで軍事政権が樹立して以降、ロヒンギャは国内で差別的扱いを受けるようになり、1982年には「ロヒンギャはミャンマーの正規国民ではない」と法律で制定されてしまったことから、ミャンマー国家から完全に排斥される存在となってしまいました。

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byDFID - UK Department for International Development

こうしたミャンマー国内の差別意識は、やがてロヒンギャに対する弾圧や暴力につながっています。国連人権理事会が設置した国際調査団は「ロヒンギャが多く暮らす地域でミャンマー政府軍による虐殺や性暴力が横行している」とミャンマー政府を強く非難する報告書を2019年8月に発表しています。

国連、ミャンマー軍非難 「ロヒンギャ虐殺の意図」 | 共同通信

https://this.kiji.is/537367993647285345

また、国際調査団は2018年に発表した(PDFファイル)報告書の中で、「Facebookがミャンマー国内でロヒンギャへの差別意識が膨らむ温床となっている」と指摘。「Facebookの投稿やメッセージが、現実社会における差別にどの程度つながったのかを、中立的かつ徹底的に調査しなくてはならない」と強く批判しています。

Facebookがミャンマー軍関連のアカウントやページを削除しているのは、こうした国際的な非難を受けてのものです。Facebookは報告書が発表された後、ミャンマー軍と関連があるとみなしたアカウントやページを3回も削除しているとのこと。Facebookは「私たちは、ミャンマー軍がFacebookやInstagramを利用して民族的および宗教的緊張をさらにヒートアップさせるのを防ぎたいと考えています」と述べています

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byDFID - UK Department for International Development

Gleicher氏は「私たちはFacebookやInstagramの悪用を根絶していますが、これは継続的な課題です」とコメントし、今後も同様の対応を続けていくことを明らかにしました。

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