ウエスタンデジタルのNVMe高速SSD「WD Black SN750 NVMe SSD」レビュー

ウエスタンデジタルのNVMe高速SSD「WD Black SN750 NVMe SSD」レビュー

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  • 更新日:2019/03/15
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●WDでは第2世代となるNVMe対応SSD

ウエスタンデジタルのNVMe対応SSD「WD Black SN750 NVMe SSD」(以下、WD Black SN750)は、2018年5月に発表された「WD Black NVMe SSD」(以下、WD Black)の後継だ。同社のNVMe対応SSDとしては第2世代になる。WD Black SN750は全体的にパフォーマンスが向上しているほか、ヒートシンク装着モデルも用意されていることが特長だ。今回、WD Black SN750の1TBモデルについて、性能を検証してみた。

○基本的なハードウェア構成はWD Blackと同じだが、2TBモデルやヒートシンク装着モデルが加わった

WD Black SN750は、NVMe 1.3に対応し、物理層はPCIe Gen 3.0 x4に対応したSSDだ。フォームファクターはM.2(Type 2280)で、NANDフラッシュメモリとしては、東芝とWDが共同で開発・製造している64層3D NAND「BiCS3」が採用されている。

BiCS3は、1セルに3bitの情報を記録する3bit MLC(TLC)であり、従来モデルのWD Blackでも同じものが採用されている。コントローラも、WD Blackと同じ自社開発のものだが、詳細は公開されていない。WD Blackと同様に、フラッシュメモリの一部をSLC(Single Level Cell)キャッシュとして利用する高速化技術「nCache 3.0」も搭載されている。

WD Black SN750の基本的なハードウェアは、WD Blackと同じだ。ファームウェアの最適化などによって、パフォーマンスを向上させた新モデルといえるだろう。

容量のラインナップは、2TB、1TB、500GB、250GBの4種類。WD Blackにはなかった2TBモデルが新たに追加された。最近は大容量SSDもだいぶ買いやすい価格になってきており、1TBでは容量的に不足するというユーザーには嬉しい進化だ。

また、ヒートシンク装着モデルとヒートシンク非装着モデルを選べるようになったことも特長だ。今回試用したのはヒートシンク非装着モデルだが、250GBモデル以外は、ヒートシンクがあらかじめ装着されたモデルも用意されており、合計7製品となる。

○公称パフォーマンスが旧モデルに比べて向上

WD Black SN750は、WD Blackに比べて公称パフォーマンスが向上している。WD Black SN750のシーケンシャルリード速度は2TBモデルが最大3400MB/秒、1TBモデルと500GBモデルが最大3470MB/秒、250GBモデルが最大3100MB/秒なのに対し、WD Blackのシーケンシャルリード速度は1TBモデルと500GBモデルが最大3400MB/秒、250GBモデルが最大3000MB/秒である。

また、WD Black SN750のシーケンシャルライト速度は2TBモデルが最大2900MB/秒、1TBモデルが最大3000MB/秒、500GBモデルが最大2600MB/秒、250GBモデルが最大1600MB/秒なのに対し、WD Blackのシーケンシャルライト速度は、1TBモデルが最大2800MB/秒、500GBモデルが最大2500MB/秒、250GBモデルが最大1600MB/秒となっており、大容量モデルでパフォーマンスが向上していることが分かる。

WD Black SN750のランダムアクセス性能は以下の通りだ。

・4KBランダムリード(QD32T1) : 最大48万IOPS(2TBモデル)、最大51万5000IOPS(1TBモデル)、最大47万IOPS(500GBモデル)、最大22万IOPS(250GBモデル)

・4KBランダムライト(QD32T8) : 最大55万IOPS(2TBモデル)、最大56万IOPS(1TBモデル)、最大38万IOPS(500GBモデル)、最大18万IOPS(250GBモデル)

それに対して、従来モデルWD Blackのランダムアクセス性能は以下。

・4KBランダムリード(QD32T8) : 最大50万IOPS(1TBモデル)、最大41万IOPS(500GBモデル)、最大22万IOPS(250GBモデル)

・4KBランダムライト(QD32T8) : 最大40万IOPS(1TBモデル)、最大33万IOPS(500GBモデル)、最大17万IOPS(250GBモデル)

特にランダムライトは、WD Black SN750の1TBモデルや500GBモデルでかなり性能が向上しているようだ。

WD Black SN750の耐久性に関わる書き込み可能容量(TBW)は、2TBモデルが1200TBW、1TBモデルが600TBW、500GBモデルが300TBW、250GBモデルが200TBWであり、WD Blackとまったく同じだ。

MTTF(平均故障時間)は全モデルとも175万時間であり、こちらもWD Blackと同じ。保証期間もWD Blackと同じ5年保証だが、コンシューマー向けSSDとしてはトップクラスの保証期間であり、仕事用PCでも安心して利用できるだろう。

●各種ベンチマークの結果

○CrystalDiskMark 6.0.2

それではさっそく、WD Black SN750 1TBの性能を計測してみることにしたい。テスト環境は以下に示した。

■今回のテスト環境

CPU:Intel Core i5-6500(3.2GHz)

マザーボード:ASUS H170 PRO GAMING(Intel H170 Express)

メモリ:DDR4-2333 16GB(8GB×2)

システムドライブ:SanDisk SSD PLUS(480GB)

OS:Windows 10 Pro 64bit

まずは、定番の「CrystalDiskMark 6.0.2」から。WD Black SN750 1TBのシーケンシャルリード速度は3449.2MB/秒と、公称値にかなり近く、非常に高速だ。同様に、シーケンシャルライト速度も3019.3MB/秒で、こちらは公称をわずかに上回った。

ランダムアクセスも高速だ。4KiB(Q8T8)のランダムリードは1017.9MB/秒で、4KiB(Q8T8)のランダムライトは941.8MB/秒となっている。

○AS SSD Benchmark 2.0.6485.19676

次は、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 2.0.6485.19676」だ。転送速度の測定では、WD Black SN750 1TBのシーケンシャルリードが2752.72MB/秒、シーケンシャルライトが2509.41MB/秒であり、公称には及ばないものの、リードについては同条件で計測した「Samsung SSD 970 EVO Plus 500GB」の2517.42MB/秒を上回っている。

ランダムアクセスについてだが、4Kリードは28.09MB/秒、4Kライトは140.42MB/秒、4K-64Thrdリードは、1931.76MB/秒、4K-64Thrdライトは、1178.49MB/秒であり、特に4K-64Thrdリードは高速だ。

IOPSの測定では、4KB-64Thrdランダムリードが49万4531IOPS、4KB-64Thrdランダムライトが30万1694IOPSであり、ランダムリードはNVMe対応SSDの中でもトップクラスのパフォーマンスを誇っている。

○ファイルコピーテストはやや苦手?

AS SSD Benchmarkには、巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルを多数コピーすることを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類のファイルコピーテストが用意されている。

WD Black SN750 1TBのファイルコピー時の転送速度は、ISOが1444.91MB/秒、Programが503.71MB/秒、Gameが1070.42MB/秒であり、こちらはSamsung SSD 970 EVO Plusより多少落ちる結果だった。

コンプレッションベンチマークも実行した。コンプレッションベンチマークは、圧縮が効かないランダムデータから、同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータ構成を変えて、転送速度を計測するテスト。書き込み時にデータ圧縮を行うSSDなどでは、グラフが右肩上がりの曲線となるが、WD Black SN750 1TBはグラフが右肩上がりになっておらず、圧縮のしやすさに関わらず安定した性能が得られることが分かる。ただし、リード速度(緑色の線)はかなり安定しているが、ライト速度(ピンク色の線)は定期的に落ち込みが見られた。

○ATTO Disk Benchmark 3.05

最後に、「ATTO Disk Benchmark 3.05」を利用して、転送速度を計測してみた。WD Black SN750 1TBは、転送サイズ4MBでのリードが3472.299MB/秒、ライトが3004.874MB/秒と、こちらも公称通りの性能が出ている。

○M.2・PCIe Gen 3.0 x4・NVMe対応のSSDとしてトップクラスの性能

WD Black SN750は、ウエスタンデジタルのM.2対応SSDで最もハイエンドに位置する製品だ。基本的なハードウェアは前モデルのWD Blackと同じだが、ファームウェアのチューニングなどによって、より高い性能を実現している。性能的には、現時点でトップクラスなので、価格よりも性能を重視し、とにかく快適な環境を実現したいという人にぴったりの製品だろう。

保証期間も5年と長く、仕事で使うPCのストレージとしてもおすすめだ。また、今回テストした製品は、ヒートシンクなしモデルであったが、ヒートシンク付きモデルが用意されていることも魅力。高速SSDの発熱は意外と大きく、冷却が重要になってくる。4K動画の編集やエンコードなど、SSDに連続して高い負荷がかかるような作業には、ヒートシンク付きモデルを選ぶとよい。

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