低金利、異業種参入、金融規制強化...立ちはだかる三大脅威 大手銀の伝統的ビジネスモデル限界

低金利、異業種参入、金融規制強化...立ちはだかる三大脅威 大手銀の伝統的ビジネスモデル限界

  • 産経ニュース
  • 更新日:2017/11/15

メガバンクが構造改革に踏み切るのは、今後、一層の経営環境の悪化が予想されるからだ。低金利下で利ざやが稼げず、銀行が独占してきた送金や決済の分野には異業種が参入、その一方で国際金融規制は強まる方向だ。北海道拓殖銀行と山一証券が破綻した平成9年11月の金融危機からちょうど20年、銀行は今、転換期を迎えている。(米沢文)

「規制によって守られるということは、将来は考えにくい」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の佐藤康博社長を構造改革へと急がせるのは、稼ぐ力の衰えに加え、ITを活用した金融サービス(フィンテック)分野で相次ぐ異業種の参入だ。5月には改正銀行法が成立し、企業が顧客の銀行口座情報を活用しやすくなった。既に決済や送金などの分野に、ITベンチャーが進出している。

集めた預金を貸し出しや運用に回して、金利収益を上げていればよかった時代も終わった。日銀が当面、マイナス金利政策を続けることが想定されるからだ。帝国データバンクによると、全国112行の28年度末時点の預貸の利ざやは前年度末比1・9%減の5兆5801億5200万円で、98行で減少した。

海外展開を加速する3メガバンクにとっては、国際金融規制への対応も喫緊の課題だ。リーマン・ショックの経験を踏まえ、自己資本の積み上げなど規制を強化する方向で進んでいる。

こうした中、各行が望みをつなぐのがフィンテックによる新しいビジネスモデルの構築だ。三菱UFJフィナンシャル・グループは14日、話しかけると人工知能(AI)が答えてくれるAIスピーカーを接客に導入する計画を発表した。みずほはAIを使った個人向け融資で、新しい客層を取り込みつつある。9月の運用開始から2カ月半で400人超に想定の20倍に上る総額4億円を貸し出し、今後は中小企業向けにも展開する方針だ。

野村証券の高宮健アナリストは「銀行の体質悪化は生活習慣病のようなもので痛みはない。ただ、このまま放置すればいずれは最悪の事態も避けられない」と警告している。

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みずほ銀行の本店=東京都千代田区

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