【SBS杯】殊勲弾でU-18代表を撃破! 静岡ユースの白井海斗はなにが図抜けているのか

【SBS杯】殊勲弾でU-18代表を撃破! 静岡ユースの白井海斗はなにが図抜けているのか

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2017/08/12
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県内の期待と注目を一身に集める静岡ユース。大会最終日(日曜日)の相手はU-18チリ代表。勝てば逆転優勝の可能性も。写真:川端暁彦

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今年の高校サッカー界の目玉のひとり、白井海斗。名門・清水桜が丘を選手権出場へ導けるか。写真:川端暁彦

1977年に始まり、40年超の歴史を誇るSBSカップ国際ユース大会が、今年も静岡県内で開催されている。

静岡県のサッカーファンが毎年楽しみにしている大会は、高校年代のサッカー選手にとっても特別な舞台だ。静岡県内の高校・クラブを問わずに編成されるオールスターチーム「静岡ユース」が、年代別の日本代表に挑む。それは個々人のアピールの場でもあり、サッカー王国としての誇りを懸けた戦いの場でもある。

8月11日の静岡スタジアム・エコパでは、その県内注目の一戦であるU-18日本代表と静岡ユースのゲームが行なわれ、後者が1-0で勝利を掴んだ。「気合いが違った」とはDF中川創(柏レイソルU-18)の弁。モチベーションというより、チャレンジャー精神の有無で違いがあったのは明らか。代表を食ってやろうという意欲に充ち満ちた静岡ユースの主将が、この試合の殊勲者でもあるFW白井海斗(清水桜が丘高校)だ。

ハイライトは前半27分の決勝点。前からの守備で誘発した相手のバックパスを奪い、速攻を仕掛ける。MF新関成弥(清水エスパルスユース)のスルーパスから巧みにライン裏へ抜け出すと、飛び出してきたGKをひょいっとかわす小粋なシュートをワンタッチで流し込んだ。

「代表は両センターバックが外に開いてビルドアップするので、もしボールを奪えたらその間に入ろうと思っていた」という狙い通りのランニングプレー。「キーパーが出てきて距離が近かったので、とっさに浮かそうと思った」というゴール前での発想力。そしてもちろん、シューティング技術自体の高さも光ったファインゴールだ。

前日のU-18チェコ代表戦では決定機を逸しており、「これも外したら監督になにを言われるか分からないと思った」と言うが、余裕すら感じさせる一撃だった。「得意な形なので」という言葉のほうがしっくり来る。ワンタッチシュートの感覚の良さは、白井の真骨頂と言えるものだ。
ちなみにゴールを決めた瞬間は、そのチェコ戦で無念の負傷離脱となってしまったGK青木心(JFAアカデミー福島)に想いを巡らせ、「こころーっ!」と叫んでいた。これは「テレビとかで(青木が)観ているかなと思った」と、キャプテンとしての愛情を感じさせる一幕だった。その後も主将らしく責任感を感じさせるプレーを継続。後半から代表がMF伊藤洋輝(ジュビロ磐田U-18)を投入してくると、「(伊藤を)フリーで持たせるなとは言われていたので」と、守備での献身性も見せて勝利に手繰り寄せた。

白井は「まずなによりもチームの勝利が大事」とチームプレーを強調する。そして同時に、「自分の未来のために」という言葉も漏らした。どこでどう自分の可能性が広がっていくかは分からないわけで、そのために少しでも、深い爪痕をこの大会に残したい。そんな強い意欲と大志を抱きながら、SBSカップを戦っている。

今年の高校サッカー界で五指に入るアタッカーだ。たしかに全国の舞台での実績は乏しく、全国的な知名度があるわけではない。冬の選手権についてちょっと水を向けると、「いやいや、まずは県を突破しないとダメですよ」という言葉と笑顔が返ってきた。だが、白井海斗が冬の選手権で主役になったとしても、なんら不思議ではない。

もはやサプライズにはなり得ない、それだけのポテンシャルを持つストライカーなのだ。

取材・文:川端暁彦(フリーライター)

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