ディーン・フジオカが分析。映画『鋼の錬金術師』の魅力

ディーン・フジオカが分析。映画『鋼の錬金術師』の魅力

  • ぴあ映画生活
  • 更新日:2017/12/11
No image

幼い頃に亡き母を蘇らせようと禁忌を犯し、右腕と左脚を失ったエドと魂以外の肉体全てを失ったアルのエルリック兄弟の戦いと旅路を描き出す本作。ディーンはエドと旧知の軍人で、自在に炎を操り“焔の錬金術師”と呼ばれるマスタング大佐を演じている。

東京国際映画祭ではオープニングを飾り、世界190か国以上でも公開が決定している本作だが、“国際派”として活躍するディーンも海外の知人から、あの“ハガレン”実写化について尋ねられることがあるそうで「みんな、興味を持って聞いてくる」と明かす。それほどの作品への出演へのプレッシャーを問うと「原作ファンの期待を超える形にできるよう、貢献できればという思いが強くあったので緊張感はありました」とも。「それはいい形で、役作り、準備をする中での、強いエネルギー源になっていました。キャスティング・ディレクターの方が、僕をマスタングに重ねてくださったので、そこは信じて、曽利(文彦)監督、プロデューサーが作りたい作品にのために自分ができることすべて出し切れたらと思っていました」

オファーが届いて、原作を初めて手にしたというが、読み始めてその深遠な世界に一気に引き込まれた。「緻密で、つかんだら離さない面白さがあるなと感じました。ただのファンタジーではなく、現実の世界で僕らが感じるような矛盾や理不尽に呼応してるような部分もあり、世界観に引き込まれました。“等価交換(※錬金術における基本となるルール)”ってメチャクチャ資本主義っぽい考えですよね(笑)。人間のいい部分も業の深い部分も描かれてて、母親に会いたいがために、やってはいけない禁断の術を使って代償を払い、そのけじめとして自らの一部を犠牲にして弟を助けようとする。そういうセルフレスなモチベーションだったりという物語は本当に魅力的ですね」

一方、マスタングというハガレンきっての人気キャラクターを演じるということ、加えてグリーンバックが中心の撮影で、マスタングがパチンと指を鳴らして炎を起こす部分などもすべて後から加えられるCGということで、当然、難しさはあった。「マスタングはカッコいいところもありつつ、雨が降ると役に立たなかったり、ちょっと間抜けなところもあったりする。漫画だとシリアスなタッチと三頭身のコミカルなタッチのコマがあるけど、これを実写でどう演じたらいいのか? と考えた部分はありましたね。やはり、実写化することで、ライブアクションになることのアドバンテージーーそれは頑張らないといけないところでもあるんですが(苦笑)ーー生身の人間がそれをやることでさらにブーストされるかどうかだと思う。生身の人間による説得力あるか否かで、同じ物語でも変わってくる。指で炎を出すところも、撮影時は具体的にどうなるかわからなかったけど、監督とのコミュニケーションの中で、監督のディレクションを信じて積み重ねていくしかないし、迷いのない緻密な演出プランのおかげで演じていて自信を持てました」

完成した作品を見て「すごいことをやったな…」と驚愕したというディーン。「CGメインの作品ですが、物語もしっかりと成立させ、役者のキャラクターに引き込まれる、なかなかできないことをやれた作品だと思います。これだけの規模でこれだけ技術を前面に出して…クオリティという点で成功例だと思いますし、監督の強い意志、覚悟感じました」

今回、マスタングの盟友・ヒューズを演じた佐藤隆太は同じ1980年生まれ。本作の撮影の直後のドラマ『IQ246 華麗なる事件簿』でも共演した。ここ数年、日本での活動が多くなったことで、日本の同世代の俳優と仕事を共にする機会も増えた。自身、“世代”や“年齢”といった部分を意識することは「ほとんどない」というが、周囲の俳優に対しては「尊敬の念しかない」と語る。「日本に限って言えば、僕の活動期間はここ4〜5年ですが、長く10年、20年とキャリアを積んできた人たちのことは、ただただ尊敬しています。やはりこの仕事、長くやっていくには才能はもちろんのこと、努力も、そして時には運もなくてはいけないですから」

今後、もし実写されたらやってみたい役を尋ねると『ワンパンマン』(ONE/村田雄介)と意外な作品を挙げ「意外と髪を坊主にしたら、(主人公のサイタマに)似てるって言われるんですよ」と笑う。では、日本、海外を問わず今後、仕事がしてみたい監督は?「いると言えばいるし、いないと言えばいないかなぁ…。俳優って求められて成立する立ち位置なので、あまり自分で考えないですね。この仕事、始めたばかりの頃は考えたけど、いまはあまり考えないですね」

むしろ求めるのは、自分が「やりたい」と思っているものよりも、思ってもみなかったようなオファーや想像を超えるようなディレクションだという。「結局、自分が考えている範疇の外のサプライズがあると思うし、自分が考えられることって、自分で選択してるから、思っている以上に狭いと思うんです。もちろん、それでもやりたいこともありますよ『ラ・ラ・ランド』みたいにピアノを弾いてタップ踏んだり、『ワンパンマン』みたいなアクションとか。普通の一生で経験できないことを疑似体験できるのが役者という仕事の醍醐味のひとつ。それこそ吸血鬼役とかね(笑)。そういう出会いが基準かな? 変化をポジティブに『楽しい』と思えるので、そういう出会い、役を求めてますね。あ、でも『スター・ウォーズ』シリーズには一度、出てみたいかなぁ…(笑)」

『鋼の錬金術師』
公開中

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

プロフィールを見る

映画カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
藤原紀香、結婚後初の濡れ場は「美しく切ない思いを」
『スターウォーズ/最後のジェダイ』はとんでもない傑作だ!
スター・ウォーズ『最後のジェダイ』を観る前に知っておきたいキーワード8
ドラゴンボール20作目新作映画が来年12月公開へ
滝口アキラの「週末こそ、動物映画で癒されたい!」第1回『白銀に燃えて』愛犬と挑む過酷なレースに涙!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加