肩甲骨の動きをよくするエクササイズ

肩甲骨の動きをよくするエクササイズ

  • 高校野球ドットコム
  • 更新日:2017/09/15
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こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

野球は投球動作を繰り返すスポーツですが、地面の反力を使って足から体幹、体幹から肩、肩から腕・手首・指と全身を使い、最終的に生み出されたパワーをボールに伝達することで力強いボールが投げられるようになります。逆に言うとこの一連の動作においてどこかの部位がうまく機能していないとパワーがうまく伝わらなかったり、投げすぎや過負荷によるスポーツ傷害を引き起こすリスクが高まります。今回はこの一連の動作で特になめらかな動きが求められる肩甲骨について、その機能と動きを改善するためのパートナーストレッチなどについてご紹介します。

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(図1)肩甲骨の動くパターンを理解しておこう

【肩甲骨は浮いている】
肩甲骨は背中の上部にある三角形の形をした骨です。左右に羽のようについていて、腕を動かすときに連動して動くのですが、この肩甲骨の動きが悪くなると腕が思うように動かなかったり、スムーズな投球動作の妨げとなったりします。肩甲骨は鎖骨(肩鎖関節:けんさかんせつ)と上腕骨(上腕肩甲関節:じょうわんけんこうかんせつ=いわゆる肩関節)とは骨同士が連結していますが、体幹とは直接つながっておらず、宙に浮いたような状態になっています。宙に浮いた状態でもいつも同じように背中の上部に肩甲骨が位置しているのは、肩甲骨周辺部の筋肉が支えているからなのです。

【肩甲骨の6つの動き】
肩甲骨は主に6方向に動きます(図1)。肩をすくめるシュラッグの動作で肩甲骨は上にあがり(挙上)、力を抜いて腕をだらんと下げることで肩甲骨は下に下がります(下制:かせい)。また胸を反らせて背中で肩甲骨を引き寄せるように動かすと肩甲骨は内側に寄り(内転)、背中を丸めるようにすると肩甲骨は外側に開きます(外転)。投球動作時に腕を上げるようにすると肩甲骨は連動して上方に移動し(上方回旋)、腕を下げるときは腕の動きとともに元の位置に戻ろうとします(下方回旋)。野球選手は投球動作を繰り返し、疲労がたまってきたり、力みが生じてくると肩の上方に力が入って僧帽筋が緊張し、肩甲骨の動きが悪くなる傾向にあります。

パートナーで行う肩甲骨周辺部のストレッチ

肩甲骨の6つの動きを理解したところで、この動きがスムーズにいくようなストレッチをご紹介します。今回はペアでできるものを選びましたので、チームでのウォームアップや投球動作を行う前に行ってみましょう。

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(図2)腕をゆっくり上げていくと肩甲骨の動きが触知できるのでそこを軽くおさえながらストレッチを行う

■肩甲骨の内転・外転をサポートする
両手を背中の後ろにまわし、手の甲を背中につけるようにします。パートナーは正面に立って両肘の距離を縮めるように胸の前に持ってくるようにして、肩甲骨の外転をサポートします。次にパートナーは背中側にまわり、同じように両肘の距離を縮めるように軽く引き寄せるようにして肩甲骨の内転をサポートします。どちらも痛みのない範囲で無理なく行うようにしましょう。

■肩甲骨と腕の連動をサポートする
ストレッチをしてもらう選手は自分の利き腕が上になるようにして、横向きに寝ます。ストレッチを行う選手は背中側にまわり、両膝を立てて太ももで選手に体重を預けてもらうような姿勢をとります。ここから利き腕を上方に挙げていくのですが、このときにわき腹のところにある肩甲骨の下部を確認し(腕を上げると同じように肩甲骨も動くのでわかりやすい)、この部分を軽く抑えながら何度か腕を上下に上げてもらうようにします。肩甲骨を支えている広背筋やその周辺部の筋肉をおさえながらストレッチします(図2)。

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(図3)利き腕側の肘を曲げると肩甲骨を保持しやすい。肩甲骨を抱えてゆっくり大きくまわそう

■肩甲骨そのものの動きをよくする
浮いている肩甲骨を保持して肩甲骨そのものを動かしてしまうエクササイズです。同じ横向きの姿勢で上になっている利き腕を背中側にまわしてもらうようにします。このとき、肘を曲げるようにすると背中側で肩甲骨が浮いてくるので触って確認出来るようになります。浮いた肩甲骨を前後でしっかりと保持し、上下左右と大きく回すようにします。特に肩の上部は筋肉が硬くなっていることが多いので、軽くほぐしながら動かすようにすると肩甲骨の動きが良くなります(図3)。

■肩甲骨がまったく動かないとき?
肩甲骨を触知できない、抱えてみても筋肉の緊張が強くてあまり動かない場合は、利き腕を下にして横向きになってもらうようにします。このとき身体の下にある利き腕は肘を曲げて背中側にまわすようにします。サポートをする選手は肩甲骨の縁を確認し、そこから親指をゆっくりと押し込むようにします。筋肉が少しほぐれてくると指が深く入るようになります。痛みを伴うこともありますので、力任せに行わず、少しずつ力加減を確認しながら行うようにしましょう。

(文=西村 典子

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