34歳のメジャーリーグ・ピッチャーは、移籍を経験して期待に応える

  • J SPORTS
  • 更新日:2017/09/15

タイガースの元エース、ジャスティン・バーランダーがアストロズに移籍して二週間が過ぎた。2試合に登板して2連勝し、14イニングでわずか1失点で防御率は0.64と期待以上の働きを見せている。

バーランダーは2011年のサイヤング賞投手にしてア・リーグ最優秀選手であり、ノーヒッターも2度達成している34歳、メジャー12年目のベテランだ。今年のウェイバー公示を必要とするトレードでは最大の目玉選手だったが交渉がまとまらず、8月31日になって電撃移籍した。

現場の声は、様々だった。

「アストロズ悲願のワールドシリーズ初優勝のために必要な、最後の1ピースだ」

「全盛期を過ぎた投手の残り二年の高額契約を引き受けるのは、得策ではない」

ほかの多くのトレード同様、賛否両論だった。

「昔ほどは凄くない」と言われるのはベテラン投手の宿命みたいなものだ。

「昔の彼は凄かったけれど、球威が落ちた今は大したことがない」と。

とくにバーランダーのように速球が時速100マイルを計時していたような投手は、いろいろ言われる。サイヤング賞を獲得したり、20勝投手になったりしたのは制球力や投球術の向上が加味されてのことだと皆分かっているのだが、「パワー・ピッチャー」という看板を背負わされると、年齢と共に「限界説」のようなものを好き勝手に噂される。ネット・メディア、SNS全盛の昨今ではとくに。

だが、たとえば通算311勝を挙げたトム・シーバーは34歳までに235勝を挙げ、35歳からの7年間でシーズン二桁勝利を4度も達成し、41歳までに76勝を加えた。

たとえば通算303勝のランディ・ジョンソンは34歳まで143勝に過ぎなかったが、その後の11年間でシーズン二桁勝利を8回も達成し、45歳までに160勝を加えた。

念のため付け加えておくと、シーバーもジョンソンも通算300勝投手である。そして彼らは共に30歳を過ぎてから他のチームへの移籍を経験している。彼らは新しいチームから期待されて移籍してきた。

「小柄なシーバーなら分かるが、類まれなる巨体のランディ・ジョンソンは他の選手と比べられない」。

そうかも知れない。だが、バーランダーは(理由はなんにせよ)本塁打量産傾向に拍車がかかる現代のメジャーリーグで、もう13年も生き延びてきた投手だ。2015年には不調のために「すでに下り坂」などと米メディアで囁かれながら、去年、復活して見せた。

我々と同じで、野球選手だって若さ=Youthを失う。若さを失ってもメジャーリーグで生き残っている彼らには、そうなっている理由が必ずある。バーランダーがシーバーやジョンソンのようなキャリアを残せるかどうかは分からないが、このトレードがひとつの分岐点になることは間違いない。34歳のベテラン投手が活躍するためには、彼の経験や円熟したスキルが必要不可欠であり、そこにはベースボールやメジャーリーグの面白さが潜んでいると思う。ここからの彼のピッチングに期待し、今まで以上に注目したいと思う。

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