Mrs. GREEN APPLEはどこまで振り切れていくのか?ーー新曲“WHOO WHOO WHOO”が示すバンドのこれから

Mrs. GREEN APPLEはどこまで振り切れていくのか?ーー新曲“WHOO WHOO WHOO”が示すバンドのこれから

  • rockinon.com
  • 更新日:2017/12/06
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2ndフルアルバム『Mrs. GREEN APPLE』のリリースツアー「MGA MEET YOU TOUR」の初日公演で初披露して以降、ライブやイベントでプレイされてきた“WHOO WHOO WHOO”が12月4日、配信でリリースされた。アルバム『Mrs. GREEN APPLE』収録曲のいくつかや、今年8月に発売された5thシングル『WanteD! WanteD!』でも、ダンスミュージックの要素を織り込んだ曲はあったけれど、“WHOO WHOO WHOO”はさらに、ダンスミュージックへ振り切った曲になっている。カラフルな現在のアーティスト写真も振り切っているのだが、とにもかくにもバンドでここまでやっちゃうのかという曲が“WHOO WHOO WHOO”だ。

5thシングル『WanteD! WanteD!』にしてもアルバムでの曲にしても、基本軸はバンドサウンドで、そこに味付けとして加わっていたのがダンサブルなビートであったり、シンセやエレクトロな音響感がフックとなっていたが、“WHOO WHOO WHOO”は極端に言えばバンド形態にもこだわっていないような感覚だ。ブーストされたビートやベース、大きな展開をせずにひとつのモチーフでクライマックスまで持っていって爆発させる流れ、憂いのあるメロディを響かせつつも、そこにのる歌詞、ワードはビートをドライヴさせる機能で、歌ありき、メッセージありきではない。10代や彼らと同世代のリスナーの心の声のスピーカーになり、大人の胸も打つ歌を響かせてきたMrs. GREEN APPLEだが、この曲では歌詞の強さよりもグルーヴを重視した。そして、フィジカルなEDMチューンとなった。アルバム中にあるお遊び的な立ち位置の曲でなく、バンド名義で単発でリリースするのはためらってしまいそうな曲だと思うのだが、5人は、そんな外野のお節介な思いを軽々と超えて音に飛び込んでいる。

Mrs. GREEN APPLEの5人はリスナーとして、インターネットを通じ最新鋭のものから、ロック、ポップスのクラシックと言える曲、J-POPも海外の音楽も、ジャンルや年代もいっしょくたの中から、これがかっこいい、これが好きだと聴いてきた世代。とくにソングライターの大森元貴(Vo・G)は、ローティーンの頃からDTMソフトで曲作りをはじめて、アレンジまでこなしていた。楽器を手にした時にいろんな曲を真似てみるように、耳に飛び込んでくる新鮮な音、曲を吸収していって、バンドがデビューした時はまだ10代後半だったけれど、リスナーはもちろん同業のミュージシャンもうならせる絶妙なアレンジが効いたポップスを生み出していた。2015年のメジャーデビュー以降凄まじい勢いでファンベースを拡大して曲が受け入れられていったが、それは、5人にとっては狙いすましたものというよりも、グッドミュージックだからという理解だろう。こんな曲をやってみよう、これをバンドに取り入れたらきっと楽しい。その発想がうまくハマって、納得のいくものができれば、それはMrs. GREEN APPLEの曲。そんな好奇心と柔軟性とが、このバンドを動かしていく大きな力になっている。

そしてまた、思いもよらない曲で驚かせてくれるのだろうと、さらにMrs. GREEN APPLEというバンドへの期待値がぐんと上がった。“WHOO WHOO WHOO”の高揚感は、ワクワクするバンドのこれからへのトリガーだ。(吉羽さおり)

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