「秋のトヨタ」が優勝、ドラフト指名選手も活躍した社会人野球日本選手権

「秋のトヨタ」が優勝、ドラフト指名選手も活躍した社会人野球日本選手権

  • J SPORTS
  • 更新日:2017/11/13
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第43回社会人野球日本選手権大会は、トヨタ自動車の優勝で幕を閉じた。近年は2007・08・10・14年にこの大会を制している「秋のトヨタ」だけあり、この大会の強さは健在。

準決勝は今夏の都市対抗王者・NTT東日本を退け、決勝戦も地元大阪の強豪・日本生命を3-1で下している。

◆トヨタ自動車の勝ち上がり・1回戦:4-2 日本製紙石巻
・2回戦:3-2 東京ガス
・準々決勝:9-5 東芝
・準決勝:2-0 NTT東日本
・決勝:3-1 日本生命

トヨタは2016年の都市対抗野球も制しているが、「小さな大投手」のベテラン佐竹功年がフル回転していた。一方で今大会は若手や中堅の投手が台頭し、26才の技巧派左腕・小出智彦が5試合中3試合に先発している。

小出は3試合とも5回前後に降板したものの、トヨタはそこから新人左腕の諏訪洸、右サイドハンドの藤田純基といった中継ぎにつなぐ継投で大会を乗り切った。

佐竹は「クローザー」として3試合に登板。合計投球回数は4回3分の1にとどまったが、決勝戦の胴上げ投手となった。佐竹が衰えたということではなく、2回戦と準決勝で先発して好投した20歳の左腕・富山凌雅も含めて「層の厚みを証明した」大会だった。

大会のMVPに輝いたのは、16打数9安打、打率.563と首位打者にもなった7番・ライトの多木裕史。昨年の日本選手権は源田壮亮(現西武)が9番を打っていたが、プロで「即戦力」になるような打者が下位を打っているのはトヨタの凄味だ。

決勝戦の4回に先制の2点タイムリーを放ったのが河合完治。2009年夏には中京大中京高の甲子園選手権大会制覇に貢献し、法政大では主将を務めたエリートプレイヤーだが、社会人でも大舞台で輝きを見せている。

また、NPBのベイスターズやホークスでも活躍した細山田武史は8番・捕手として守備の要となり、決勝戦は二盗を3度刺す活躍。入社2季目で昨夏に次ぐ全国タイトルを勝ち取った。

千葉ロッテのドラフト2位指名を受けたショート藤岡裕大は、19打数5安打でこの大会を終えた。

日本生命もやはり投手陣の「厚み」が際立った。1回戦から藤井貴之、本田洋平、阿部翔太といった投手が先発し、5試合中4試合で新人左腕・郄橋拓巳(桐蔭横浜大出身)がリリーフ。

高橋はロングリリーフも多く、4試合で計15イニングを投げ切っている。彼が小林慶祐のプロ入で生じた「穴」を埋めていた。

若い力の台頭でいえば、2試合に先発した本田(愛知学院大出身)や、4番DHを任された皆川仁(立正大出身)も新人。

33才のショートストップ山本真也を中心にベテランも健在だが、今大会の日本生命は新人の積極的な起用が印象的だった。横浜DeNAの2位指名を受けた神里和毅は、18打数6安打で大会を終えている。

「ドラフト組」では、JR東日本の田嶋大樹が1回戦・三菱重工広島戦に先発。しかし自責点3で7回途中に降板し、負け投手になった。

140キロ台中盤の速球やスライダー、カーブと持ち味を出して試合は作ったが、4回に走者一掃のタイムリー二塁打を放たれたことが尾を引いた。

この試合で三菱重工広島の先発を任され、勝ち投手になったのが大下佑馬(ヤクルト2位)。

彼は最速146キロの速球にチェンジアップ、スライダー、カーブを折り混ぜた「上手い」投球で、8回途中まで相手打線を1失点に封じる内容を見せた。チームは2回戦で敗れたものの、大下にとってはプロ入り前に株を上げる大会になった。

NTT東日本の西村天裕も北海道日本ハムから2位指名を受けているが、夏の都市対抗は大崩れを見せていた。しかし、今大会は2回戦のJR西日本戦でリリーフ登板し、6ニングを被安打1、7奪三振の無失点に封じる好投。

準決勝のトヨタ自動車戦は先発して4回2失点で降板したが、150キロ超の速球という額面にとどまらない「内容」と「結果」を見せた。

中日の1位指名を受けた鈴木博志は登板していない。彼の所属するヤマハは1回戦でパナソニックに敗れている。

昨年の日本選手権はオリックスから1位指名を受けていた東京ガス(当時)の山岡泰輔が大量失点を喫して2回途中に降板。しかし、プロでは1年目から先発ローテーション入りの活躍を見せている。

社会人とプロのレベルが近年は接近していることもあり、今の大会では「圧倒的な実力を見せつけた」というほどのドラフト指名済選手が出なかった。

1回戦では歴史的な記録が生まれている。JR東日本東北の西村祐太は11月3日の新日鐵住金広畑戦で大会史上初の完全試合を達成。

桐蔭横浜大時代から全国区だった技巧派左腕だが、社会人でも地道な成長を続けてている。29才の西村はこの大記録により大会の特別賞を受賞した。

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