コインチェックなど仮想通貨の損は確定申告でどうなる?国税庁の「ああ無情」な回答とは...

コインチェックなど仮想通貨の損は確定申告でどうなる?国税庁の「ああ無情」な回答とは...

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  • 更新日:2018/02/15
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仮想通貨の損は確定申告でどうなる?(※写真はイメージ)

2017年に「億り人」が登場したと思いきや、約580億円分のNEM(ネム)が外部流出したコインチェック事件と話題に事欠かない仮想通貨。実は副業として仮想通貨取引を行っていた記者にとって、今年は初めての確定申告。なのに年明けのコインチェック事件後、市場は暴落する一方で頭を抱えていた。同じように悩む人がいると思い立ち、国税庁職員に確定申告のポイントを聞いた。

――仮想通貨を中心に誰でもわかる確定申告を教えてください。

原則として2月16日~3月15日に確定申告をしていただくこととなっています。場所は、住所地の管轄の税務署で行ってください。年末調整がお済みの給与所得者の方の場合、その給与所得の他に、20万円を超える所得がある場合に申告が必要です。「以上」ではないので、20万1円から必要になります。20万円というのは仮想通貨だけの利益ではありません。例えば、執筆と仮想通貨で20万円越えた場合です。仮想通貨以外の所得がある場合には、ご注意下さい。

――仮想通貨の所得区分はどうなるのですか?

原則として、「雑所得」になります。この取扱いは、例えば、外貨の為替差益がある場合の所得区分が雑所得とされているところ、仮想通貨が外貨に近いような性質を有することなどを踏まえたものとなっています。ビットコイン取引を事業として行っており、それだけで生計を立てているような方は事業所得になりますが、ほとんどの方の場合、副収入で雑所得になるのだと思います。また、この雑所得は、分離課税ではなく、総合課税になります。

――1月にコインチェック社の「NEM」580億円流出が話題になったこともあり、現在、仮想通貨が暴落しています。私の場合、2017年は40万円ほど仮想通貨を購入し、年末までに一部の仮想通貨について約100万円の利益を確定しました。また、現在まだ損切りしていない残りの仮想通貨が取得した値段を割ってしまいました。その場合、今年は昨年の利益分である100万円を申告しなければいけないのですね。

はい、昨年確定した利益については、今年に申告が必要です。また、まだお持ちの残りの仮想通貨について、もし、2018年中に流出や暴落して損失が確定した場合、その損失を2017年の利益と相殺することも、2019年に繰り越すこともできません。なお、雑所得の金額の計算上、特定の仮想通貨取引で損失が生じたとしても、他の仮想通貨による利益や他の雑所得の金額がある場合には、雑所得の計算上差し引きされることとなります。例えば、「雑所得」になる公的年金の所得があれば、仮想通貨で損した分を差し引けますし、他にも、違う仮想通貨の利益からもその損失分を差し引けます。ただし、給与所得など違う所得ですと差し引けません。例えば、給料500万円のサラリーマンが、ビットコインで100万円損した場合、差し引きはできません。学生のアルバイト収入も給与所得ですので、同様です。

――コインチェック社は日本円で補償を行うと発表しましたよね。お金が戻ってきた場合はどうなるのですか。

現在、コインチェック社が検討中であり、まだ不明な点が多いため、お答えをすることができません。

――仮想通貨で、モノを買った場合、「円」にしていないので申告しなくていいですか

申告が必要な場合があります。ずっと仮想通貨を持ったままでは申告する必要はありませんが、例えば、ビットコインから他のものに変えた時に利益が確定しています。物を買ったり、「NEM」を買ったりする際に仮想通貨を対価として支払った場合には、購入したモノの時価とその仮想通貨の取得価額との差額が、課税される所得となります。

――海外の仮想通貨取引所も使っているのですが、その分の税金も加算されるのですか

はい。日本に住んでいる方は、どこの国の取引所を使っていても、日本で申告・納税をする必要があります。

――般的に確定申告をするとお金が返ってくる場合もあると聞いていますが、仮想通貨での申告でもそのようなことはありますか?

例えば、源泉徴収された年金を受けた方が、仮想通貨取引の損失を差し引きして申告をすると、源泉徴収された税額から還付を受けることができます。しかし、仮想通貨の損失を、給与所得のような雑所得以外の所得から差し引くことはできませんので、ご注意下さい。

――もし確定申告をしなかったら?

申告漏れとなった場合、ペナルティーがかかる場合があります。本来納めなければいけない所得税の差額分に加えて、加算税や、本来の申告時期より遅れた利子分、延滞税がかかることがあります。時効は最長で7年です。

――申告していない人に対して調査は入るのですか?

皆様に、適正に申告して頂けるよう、国税庁では、あらゆる機会を通じて申告の周知・広報を行っているところですが、必要があれば、行政指導や税務調査を行います。正直者が馬鹿を見ないように、メリハリをつけて、税務調査などを実施しています。税務調査では、事務所に伺う場合もありますし、領収書等を持ってきて頂く場合もあります。調査結果を国税庁のホームページに公表していますが調査数は約5万件です。

――確定申告をしてもらうために、国税庁としてはどういう対策をしているんですか?

前提として、日本の所得税は、自主的に申告・納税していただく制度となっていますので、納税意識を高めると同時に、納税者が混乱しないよう広く、早めの広報をするよう努めています。また、仮想通貨の利益に関する申告については、日本仮想通貨事業者協会、日本ブロックチェーン協会などの、業界団体にご協力を頂きながら、「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」というFAQを宣伝するなどして、申告についての呼びかけを行っています。

申告に際しては、適正に所得金額等を計算していただく必要がありますので

1にも2にも取引記録をつけていただくことが肝心だと思います。しかしながら、もし、取引記録をつけていない場合には、取引所から取引記録を取り寄せてもらい、1年間の利益や損失を計算して頂きますようおねがいします。

また、申告書の作成については、国税庁のホームページに所得を自動的に計算する確定申告書の作成コーナーがございます。仮想通貨については、収入金額や必要経費を入力していただけば、自動的に税額などを計算してくれますので、是非ご利用下さい。(田中将介)

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