イーロン・マスク氏のカタツムリが気になる!!ある米ギズ記者の飽くなき追求

イーロン・マスク氏のカタツムリが気になる!!ある米ギズ記者の飽くなき追求

  • ギズモード・ジャパン
  • 更新日:2017/09/16
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これはゲアリーくんではありません。Image: ゲッティイメージズ / Gizmodo US

ゲアリーという名のカタツムリをご紹介します。

ゲアリーくんは、塀のてっぺんにあぶなっかしく置かれたパイナップルに住んでいます。塀の真下まで深い谷間が迫り、その闇の奥には巨大なマシンがひそんでいます。ゲアリーくんは、その巨大なマシンといずれ競争させられるために、パイナップルの中に囚われ続けています。

と、ここまではデタラメなRPGの筋書きみたいですが、このゲアリーくんは実在していて、しかも世界で最もメルヘンな起業家、あのイーロン・マスク氏のペットなんですって。

そんなゲアリーくんのうわさを聞きつけて心配でたまらなくなった米ギズのKate Conger記者は、もう4カ月以上もゲアリーくんの所在や健康状態についてあらゆる手段を使って調べまくっています。

以下、ゲアリーくんの実態を明らかにすべく、Conger記者の飽くなき挑戦の記録です。

初めてゲアリーについて知ったのは、2017年4月28日に彼の君主であるイーロン・マスク氏のTedTalkを聞きに行った時。お題はマスク氏の最新の試みであるThe Boring Companyについてでした。

講演の冒頭(映像では5:20を過ぎたあたり)でマスク氏はなんの前ぶれもなく「わが社ではゲアリーという名のカタツムリを飼ってるんだ」と言い出しました。「ゲアリーは現在トンネル掘削機より14倍も速く進める。だから私たちはゲアリーに勝ちたいんだ。彼はとてもせっかちな質なんだが、それでもタツムリを負かした時が勝利の暁だ。」

ゲアリーくん、カッコいいヤツだなと思いました。そもそも最新のテック系会社の創設メンバーに名を連ねる軟体動物なんて他に例を見ません。彼が非常に有能なカタツムリだということはわかりましたが(シリコンバレーでは重宝されるスピード感の持ち主であり、私のようにせっかちな性格らしい)、それにつけてもゲアリーくんの将来は決して明るくないように思えました。

今をときめく最先端の技術に加担しているのは間違いないけど、当の社長は彼の敗北をもって会社の成功度を量ろうとしています。競争の厳しいテック業界において、自社の従業員同士を競わせること自体は珍しくありませんが、いくらなんでもこれはゲアリーくんにひどすぎると感じました。

そこで、ゲアリーくんがThe Boring Companyでどのような待遇を受けているのか、調べてみることにしました。

同社の労働基準についてどう考えているのか?パイナップルの中で待機させられていることに不満はないのか?彼のストックオプションがやっと付与されるという時にもしトンネル掘削機に負けてしまったらどうするのか?

まずは、ゲアリーくんが本当にいるのか確かめる必要がありました。

カタツムリのゲアリーくんの写真をツイして

まず、ゲアリーくんが本当にいるかどうかを確かめてから、彼の立ち位置についてもっと詳しく聞いてみようと思いました。

カタツムリのゲアリーくんは元気?

2週間後、マスク氏がついにゲアリーくんの写真をツイッターとインスタに載せました。

パイナップルに住んでるカタツムリ、ゲアリー対トンネル掘削機。競争は間近だ!

(ゲアリーくんを探せ!たぶん、パイナップルのはっぱの下あたりにくっついているのがそうじゃないかと…)

この写真はかなり衝撃的でした。お初にお目にかかった嬉しさもひとしおながら、とても心配になりました。もしゲアリーくんがあのトンネルの穴に落ちて、トンネル掘削機にグシャグシャにつぶされてしまったら?The Boring Companyはゲアリーにとって非常に危険な職場だと感じました。

そこで、ゲアリーくんの意見も拝聴するため、私はThe Boring Companyに正式なインタビューを申し込みました。しかしとても残念なことに、広報担当はゲアリーくんへのアクセス権を拒否したのです。

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Boring社のみなさま、

いかがお過ごしですか?

さて、私はカタツムリのゲアリーさんの動向をインスタグラムとツイッターでフォローしております。彼はまさに貴社の最先端テクノロジーにおいて重要な役割を担っていると察します。ぜひとも彼とのインタビューの機会をいただきたいのですが、お願いできますでしょうか?ゲアリーさんに仕事やライフスタイルについてぜひ伺いたいと思います。

ケイトより

追伸。もちろんお分かりだとは思いますが、念のため。これは冗談ではなく、マジメな申請です。

ケイトへ。彼、あんまりおしゃべりじゃないんだ…

なおも食い下がった結果、広報担当はもしかしたら今夏の後半にでもゲアリーに会えるかもしれないと匂わせてきました。

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ケイトへ。ゲアリーはうちらにもあんまり話してくれないんだ。もしかして、夏の後半にでもトンネル掘削がもうちょっと進んだら、彼も発言してくれるかもしれない。

サムへ

朗報を祈ります!ゲアリーにもどうぞよろしくお伝えください。

ゲアリーのことをもっと知りたい一心に、6月にはテスラ社の収支報告会に参加するも、失望に終わりました。マスク氏はゲアリーのことを一度も口に出さなかったし、ゲアリーについての質問にも答えてくれませんでした。

ゲアリーはどうなの

その月の終わりごろ、ゲアリーがいまだかつてないスピード感を誇っていることと、もしかしたら女性かもしれないことが発覚しました(訳者注:カタツムリは雌雄同体です)。残念ながら、別のライターが同じネタを追っていることも知りました。

で、そのトンネル掘削機はゲアリーより速いの?ていうか、ハリエットより?ほかのあらゆるトンネル掘削機と比べても?

(カタツムリの)ゲアリーは走り屋だ。彼/彼女に勝てるまで、まだまだ遠い道のりだ。

ゲアリーくんの新情報が浮上しないまま、7月も過ぎました。夏も後半に差しかかったところでまた例のBoring Companyの広報担当に連絡しましたが、返事がありません。もうゲアリー関連のニュースがないまま1カ月以上が経ちました。果たしてまだ生きてるんでしょうか?

ゲアリーはどこ

ゲアリーくんに対する重大な懸念について、Boring Companyにも知らせるべきと判断しました。広報担当はゲアリーくんはだいじょうぶだとは言ったものの、彼のことを「ゆっくり」と形容したのに危機感を抱きました。ゲアリーくんはこれまで「速い」とか「走り屋」などと言われてきただけに、もしかしたらカタツムリ違いなのでは?

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こんにちは。カタツムリのゲアリーくんのことでちょっと心配しています。彼はだいじょうぶなんですか?話せるようになりましたか?よろしくお願いします。ケイトより

まだ勉強中。ゆっくりだから。

元気そうでよかった!彼にもよろしく伝えてください!

りょーかーい!

この時点で、ギズモードの同僚にもこの事態を周知しました。

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カタツムリについてなにが知りたいの

だってさ、これには労働問題がからんでると思うんだよね

マスクはゲアリーをトンネル掘削機と競争させようとしてる

でもゲアリーはそれでいいのかな

だから、ゲアリーについて書きたいんだ、彼の人生ってなんなのかって

ブライアン(訳者注:米ギズモードライター)が協力してくれることになり、マスク氏に直接ツイッターでDM(ダイレクトメッセージ)してみたものの…

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宇宙船の会社も持ってることだし、ゲアリーを宇宙に打ち上げる計画はないんですか?

ブライアン

まぁとにかく、答えはそんなところだ。面白かったかな。そうそう、Boring Companyといえばゲアリーは元気?競争のための準備をしてるのかな?

ブライアン

マスクからの返事は空振りで、どれもゲアリーには触れていませんでした。

Boring Companyに干されている以上、次に聞くべきことは専門家の意見でした。そこで軟体動物学・無脊椎動物学・無脊椎動物古生物学の専門家、ドレクセル大学自然科学アカデミーのポール・カロモン(Paul Callomon)氏に伺うと、ゲアリーにとってトンネル掘削機と競争するのは大したことじゃないかもしれないと教えてくれました。「当事者同士は競争してることに気づかないわけですから、もちろんそれ自体に問題はないでしょう」。それはよかった!

さらにカロモン氏は、ゲアリーにとって最適なレース環境とはすべらかなコースであると指摘。「トンネル掘削機が削り出したゴツゴツな岩場はあまりよくないでしょう。カタツムリは粘液を出してすべりながら進むので、凸凹のない表面が一番思いやりのあるレーストラックだと思います」。

ゲアリーくんが写っている唯一の写真があまり鮮明ではないので、カロモン氏が彼のスピードを推察することは困難でした。ゲアリーくんは「アメリカ在来の有肺類の陸貝」だと予測はつくが、はっきりわからないとのこと。「陸性の軟体動物は少なくとも2万種が知られていて、成体でも2ミリしかない小さなものから、30センチにも成長する巨大なアフリカマイマイまでいます。フロリダ州に生息するヤマヒタチオビという肉食性のカタツムリは獲物を追うとき分速1メートルぐらいで移動できるらしいですが、正確な速度を特定するにはかなりのリサーチが必要です。」

最後に、もう一度だけBoring Companyの広報担当に連絡してみました。

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こんにちは、サム!

ゲアリーについてブログを始めることにしました。彼が個人的にコメントを控えていることは承知しています。でも、彼に代わってあなたがゲアリーのことや貴社での体験などについて教えてくださればと思っています。

ゲアリーの宿命はトンネル掘削機と競争すること、それはわかっています。そして現在ゲアリーは勝っているとも。ゲアリーはどのくらい速いんですか?

ゲアリーの住まいと食生活について教えていただけますか?

ゲアリーはBoring Companyに何番目に入社したんですか?報酬はあるんですか?

ゲアリーがトンネル掘削機と対決するのは労働法などの観点から懸念をぬぐえません。ゲアリーはこのことに関して承諾しているのでしょうか?それとも、本人の意思とは関係なく競争させられるのでしょうか?

どのような競争になるのか教えていただけますか?ゲアリーとトンネル掘削機は並走するのでしょうか?それとも、別々のトラックにおいてタイムを競うのでしょうか?

ご協力を賜り、大変ありがとうございます。(イーロンには連絡していませんが、ツイッターであんまりDMしないでくれと言われてしまったのであなたが最後の望みです!)

ケイトより

返事は来ていませんが、新しい情報が入り次第また更新します。

更新事項:

ゲアリーはどこ

日曜日に、うちのカタツムリくん、ゲアリーと会う予定

イーロンお願い、人々はみなゲアリーがどんなカタツムリで、どのくらい速いのか知りたがってる

Image: Getty / Gizmodo US
Source:TED.com

Kate Conger - Gizmodo US[原文

(山田ちとら)

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