AbemaTVの制作局長が“炎上”よりも「こわい」と感じるものは...

AbemaTVの制作局長が“炎上”よりも「こわい」と感じるものは...

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  • 更新日:2017/11/14
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サイバーエージェント執行役員 AbemaTV編成制作本部制作局長 谷口達彦さん(34)/放送作家の鈴木おさむさんから薦められた番組をすべてチェックするのが日課(撮影/編集部・竹下郁子)

インターネットへの露出が一切なかった稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人が、事務所退所後の初共演の場に選んだのが、AbemaTV。この番組の実現に代表される「突破力」の源泉は何なのか。

【写真】斬新な意見が飛び交うトンガリスト会議の様子はこちら

エポックメイキングになるような特番で視聴者を集め、その翌日に「尖(とが)った」レギュラー番組をきっちりと放送して視聴習慣を定着させる。その「ループ」をつくることで、AbemaTVは開局から1年半で1週間の視聴者452万人という数字にたどり着いた。

「エポックメイキングな特番」の一つは、2017年5月に放送した「亀田興毅に勝ったら1000万円」。ホスト、ユーチューバー、高校教師、元暴走族総長といった素人が、引退したとはいえプロボクサーの亀田興毅に挑戦するというものだ。番組が発表されるとネットの掲示板を中心に「ヤラセじゃないの」「ゲスい」などと炎上したが、中止にはしなかった。視聴者データを細かくとり、SNSでの反響もチェックしているが、

「参考にしても、うのみにはしません。既存メディアと違ってまだ『視聴習慣』が根付いていないAbemaTVにとって一番こわいのは、無反応や無関心。万人に好かれなくてもいいから特定の誰かを熱狂させたいんです」

と同局のオリジナル番組を統括する編成制作本部制作局長の谷口達彦さん(34)。

そうして突き進んだ結果、サーバーが一時ダウン。視聴数1420万という驚異の数字をたたき出した。

この企画を生んだ「トンガリスト会議」を取材した。

藤田晋社長やテレビ朝日から出向中のバラエティー番組プロデューサーなど10人で、毎週行われている。ある日の会議ではメンバーそれぞれが企画を持ち込み、順にプレゼン。男性社員の提案には10秒ほどの沈黙の後、

「それ、面白くなる?」

「画はオシャレなんだけど、中身がねぇ」

と、率直な意見が矢継ぎ早に飛んだ。唯一の女性の出席者、横山祐果さん(32)は言う。

「フックがあって誰かに話したくなる、SNSでシェアしたくなる企画を目指しています」

サイバーエージェント時代はスマホゲームのアプリのプロデューサーとして、「ガールフレンド(仮)」などのヒットを飛ばした実績を持つ。

例えば、横山さんが企画とプロデュースを務める、女子高生と男子高校生・大学生の恋愛リアリティーショー「オオカミくんには騙されない」。放送開始は17年2月。男子は最低でも1人、うそをついているという、カードゲーム「人狼」的設定を取り入れて、女子高生を中心に爆発的な人気に。

横山さんがしたことは、「尖った」企画で男性視聴者が多かったAbemaTVに、女性が共感できる要素を入れること。実際に女性視聴者が増え、AbemaTV視聴者は現在、男性61%、女性39%。今後は20〜30代の女性にも受け入れられる恋愛ドラマやリアリティーショーの制作により力を入れるため女性スタッフを増やしている。(編集部・竹下郁子)

※AERA 2017年11月13日号より抜粋

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