米大統領とIT業界の仲をとりもつ人物とは

米大統領とIT業界の仲をとりもつ人物とは

  • WSJ日本版
  • 更新日:2017/11/15
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ドナルド・トランプ米大統領と同氏を最も痛烈に批判するシリコンバレーの住人の間で緊張が高まるなか、マイケル・クラチオス大統領副補佐官(31、科学・技術政策担当)はその仲裁役という難しい役回りを引き受けることになった。

ホワイトハウスのハイテク政策の要となる人物の1人であるクラチオス氏は、ドローンや人工知能(AI)といった最新テクノロジーの技術革新を加速させる政策に考えを巡らせているという。

「政策担当者がこれまで経験したことがない問題に真剣に取り組んでいる」。クラチオス氏は3月の就任後初となるインタビューで、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)にこう語った。「優秀な人々とテーブルを囲み、(新技術を)規制する斬新なアプローチを考え出すのが仕事だ」

そのために同氏はトランプ氏の政策への最も強固な批判勢力の一部である科学・技術コミュニティーと緊密に協力する必要があるだろう。有力な科学者やハイテク企業幹部はホワイトハウスの諮問会議を相次いで辞任し、大統領の政策が気候変動や移民などの分野で長年にわたる経済的・社会的発展を後退させる恐れがあると不満を表明した。

クラチオス氏がテクノロジー業界の出身であることは多少役立つだろう。シリコンバレーの投資家ピーター・ティール氏が創設したベンチャーキャピタルで同氏は7年間幹部を務めた。リンゼー・グラム上院議員(共和、サウスカロライナ州)の下で学生インターンとして働いた経験があるクラチオス氏は、ゆくゆくは公職のキャリアを積みたいと考えたという。

そのチャンスは意外に早く訪れた。トランプ氏が昨年11月の大統領選に勝利し、IT 業界で最も著名な共和党支持者の1人であるティール氏が、トランプ氏の政権移行チームに参加するため、クラチオス氏を伴ってニューヨークを訪れた。

クラチオス氏は現在、ホワイトハウスで科学技術政策局(OSTP)のITチームを率いている。田舎のブロードバンド接続から宇宙旅行に至るまで大統領が幅広い政策構想を描くのを助ける部署だ。

上院の承認が必要なOSTP局長のポストは空席のままだ。局長直属の立場であるクラチオス氏は、候補者に挙げられている人物の名や指名時期について明らかにしなかった。

局長はじめOSTPの主要ポストが埋まらないうえ、スタッフの採用も遅れているため、政権にとって科学の優先順位が低いのではないかとの臆測も生まれている。

OSTPには現在約45人のスタッフがいるが、60人前後の体制を目指すとクラチオス氏は話す。それでもオバマ前政権時代のピーク時に比べると半分以下の規模だという。

特にOSTP局長の指名は、米国の気候変動政策への意味合いが大きいため注視されている。

クラチオス氏は「気候は変わり続けている。それを疑う人はいないだろう」と述べ、有害物質の排出を減らす技術を促進したいとの考えを示した。

一方、IT業界のリーダーらはクラチオス氏率いる部署との関わりを慎重に進めると話す。

大統領の政策への歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで知られるマイクロソフトのブラッド・スミス社長兼最高法務責任者(CLO)は、クラチオス氏が「われわれと共通の基盤をもつ問題についてより幅広くOSTPや政権と建設的に協力している」と述べた。9月にはイバンカ・トランプ氏とともにバージニア州に姿を現し、米国の学校でプログラミング教育を増やす政府の計画について発表した。

トランプ政権は、オバマ前政権時代にOSTPが策定した「国際起業家ルール」を廃止する方針を示したことでシリコンバレーの批判を浴びた。外国生まれの起業家がスタートアップ企業設立のために米国に滞在できるようにするものだ。

クラチオス氏はこれに関するコメントを避けた。ただし「世界で最も優秀な人々が米国を訪れ、偉大なテクノロジー企業を創設するのを促すような」能力主義に基づく移民制度には賛成だと述べた。

OSTPは先月、ドローンの実験プログラムの開始で調整役を務めた。政府機関や自治体が管理する用地を、商用ドローンの実験用に提供することにしたのだ。クラチオス氏によると、米国での煩雑な手続きを回避し、海外でのドローン実験に着手したアマゾン・ドット・コムやグーグル親会社のアルファベットを呼び戻す狙いがあるという。

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