インドア派の人たちにとって”アウトドア”と聞くとかなりハードルが高く感じるかもしれません。
ほかにも「アウトドアってどう楽しめばいいのかわからない」「準備がめんどくさそう」「そもそも何をするの?」などなどインドア派の人に話を聞くと、こんな答えが……。
そこで、アウトドア派である筆者がインドア派の人たちを連れて「手ぶら」で楽しめるアクティビティとキャンプ場へ1泊2日で行ってきました。
「手ぶら」で富士の麓にあるアクティビティリゾートへ
集まったのは筆者とインドア派の知人2人とアウトドア好きの知人の4人。
「手ぶら」で楽しめるからタオルと着替えだけ持って来ればいいよと言ったのですが、なぜかこんな格好でやってきてしまいました。
「富士の麓でアウトドアなんてなんて寒くて死んじゃうでしょ」
「樹海で遭難して熊に遭遇したらどうするの?」
いろいろ突っ込みたいところですが、とりあえず無視して先を急ぎます。
「イエティ」でとっておきのアクティビティを楽しむ
「アウトドアって何をするのかまったくイメージできないんだけど」
「スマホでマンガ読んでてもいい?」
こんなことを言っちゃう2人のために連れてきたのが静岡県裾野市の富士山2合目にある「イエティ」。
イエティといえば日本で一番早くオープンするスキー場で有名ですがイエティ内にある「PICA WILD BASE fujisan」では富士の麓の大自然を生かしたさまざまなアクティビティが楽しめるんです。
1台45万円!?のマウンテンバイクで疾走!
数あるアクティビティの中から筆者が選んだのが「E-マウンテンバイク」。「E」という名の通り、電動マウンテンバイクで大自然を疾走するアクティビィです。
こちらはインストラクターの橋本さん。このマウンテンバイク、なんと1台約45万円! 電動機付きなので、軽く踏むだけでグーンと進んでくれます。
「ただマウンテンバイクに乗るだけでなにが楽しいの?」
「自転車こぐのしんどいんだけど」
レクチャーを受けている間ぶつぶつと文句を言っていた2人ですが…
乗った瞬間に、「E-マウンテンバイク」のとりこに。
平らな芝生を走るだけでなく、土手すれすれを走ったり、
凸凹道や林の中を走ったり、いろんなコースを走るのでめちゃくちゃ楽しい!
難しいコースに挑戦するもよし、スタンダードコースで気持ち良く走るのもよし。普段走らない場所を自転車で走るという非現実感がいいんです。
コースの途中には街を見下ろすフォトスポットも。
一番映えるのはやっぱりこちら。
そう! 富士山! どこを走っても富士山が見えるんです!
正直言うとけっこう疲れます。けれど「また乗りたい!」という気持ちが上回るほど楽しいんです。
90分ほど乗っていたのですが時間が過ぎるのがあっという間でした。
キャンプ場へは車で5分
「E-マウンテンバイク」で汗を流したあとは本日の宿であるキャンプ場へ。今回宿泊するのはイエティから車で5分ほどのところにある「PICA リゾート」が運営するキャンプ場「PICA 富士ぐりんぱ」。
インドア派の2人、すでにこの笑顔。よっぽど「E-マウンテンバイク」が楽しかったんでしょうね。
富士の麓の大自然の中にあるキャンプ場「PICA 富士ぐりんぱ」は、テントだけでなくトレーラーハウスやコテージもあり、キャンプ初心者でも快適に過ごせるのが特徴。しかもコテージやトレーラーハウスは程よく離れているのでプライバシーが守られているのもうれしいところ。
そして筆者たちが宿泊するのがこちらのウッドデッキと屋上の付いたトレーラーハウス。なんだか日本じゃないみたい。
トレーラーハウスを初めて見ましたが、中はベッドやソファ、冷蔵庫があり、トイレもウォシュレット付き。
普通の家と変わらない設備で快適に過ごせます。これはインドア派の2人も大満足。
屋上からの景色は圧巻の一言。富士山を独り占め!
晩ごはんは「手ぶら」で男のキャンプ飯!
「晩ごはんどうするの?何も買ってきてないよね」
「コンビニでカップラーメン買ってくる?」
キャンプ場に来てコンビニはないだろ……。たしかにキャンプで食べるカップラーメンは美味しいのですが「富士ぐりんぱ」では事前に予約しておけば食材を準備してくれるんです。
食材のほかにもランタンやダッチオーブン、クーラーボックスなどさまざまなキャンプ用品をレンタルできます。さらにキャンプ場の受付には売店もあり、足りないものは現地で調達できるので本当に手ぶらで来ても問題なし!
豪華食材で調理スタート!
今回はこちらの3品を事前に予約しておきました。
●ごろっと3種盛「Wild BBQ SET」
牛、豚、鶏の3種類のでっかいお肉がおいしそう!
●みどりがスパイス「山のパエリア」
フライパンで本格的に作ります。パエリア作ったことないからちょっと不安。
●ミネストローネ仕立てのロールキャベツ
すでにロールされているのでこれは簡単そう。
必要なオリーブオイルや白ワイン、塩こしょうなども一式そろっているので、本当に食材を持っていく必要はないんです。
調理は自分たちでする必要がありますが、作り方の書かれたファイルがあるのでそれを見ながら作れば大丈夫!
あまり細かいことは気にせずウッドデッキで男のキャンプ飯スタートです!
火を起こして直火で肉を焼く!
ミネストローネも直火でワイルドに!
パエリアもいい感じ!
男のキャンプ飯、完成!
手ぶらでやってきてこれだけちゃんと料理が食べられるなんて!
そしてうまい! パエリアのお米の炊き具合もちょうどよく、お肉の焼き加減もぴったり!
温かいミネストローネが体にしみるー!
男だけの調理だったので2時間ぐらいかかってしまいましたが達成感と美味しさで疲れも吹き飛びました。
キャンプといえば焚き火
そしてシメはやっぱり焚き火。焚き火の木は売店で購入することができるので、こちらも持参しなくてOK。
火にあたりながら仕事とは何か、人生とは何かを語りながら夜は更けていきました。
ちなみに部屋にお風呂は付いていますが、大浴場もあります。シャンプやータオルなどのアメニティは付いていないので持っていくのを忘れずに。
※「PICA 富士ぐりんぱ」は天候によっては1月〜3月中旬まで閉園の場合があります。ホームページで営業日を確認するのを忘れずに!
2日目:”手ぶら”でスキーに行っちゃおう
朝日に照らされた富士山で朝を迎え2日目スタートです。2日目は昨日行かなかったスキーを楽しむために再びイエティへ。
スキー、ボード、ウェアはその場でレンタルできるのでキャンプ場と同じようにスキー場へも手ぶらで行ってOK。ただグローブやゴーグルはレンタルできないので持ってくるか現地で購入する必要があります。
ウェアに着替えていざゲレンデへ!
今の時期(取材したのは11月初旬)滑れるコースはひとつだけですが、12月中旬になるとほかのコースも続々オープンするそうです。長さは1Kmほどあるので、1コースしかないといえども十分に楽しめます。
さらに、イエティは山の上にあり、リフトに並ぶ必要がないのでゲレンデに出たらいきなり滑ることができるのも特徴のひとつ。
今の時期は人工雪を使っているそうなのですが、言われないと気づかないぐらい雪質はいいです。
「スキーなんて久しぶり」と言いながらもみんなめっちゃかっこよくすべってる!
と思ったら、スキー初心者の知人はこんな感じに……。
たとえ転んでも顔を上げればそこに富士山があるので、嫌なことも忘れられるはず!
こんな近くで富士山を眺めることができるスキー場ってなかなかないですよね。
レストランメニューが充実!
スキー場と聞くと食事が簡単なものしかないと思っている方が多いと思いますが、イエティはかなり充実しています。
今シーズンは「PICA リゾート」がプロデュースし、メニューを全面リニューアル。地元食材を使用した、イエティでしか食べられないおいしそうな新メニューがたくさん。
編集部が注文したのはこちらの4品
●焼津かつお醤油ラーメン
●富士山美味鶏タル天丼
●ふじのくにポークの豚スタ丼
●富士山麓美味鶏+パワーサラダ
どのメニューもご当地食材を使っておりめちゃくちゃうまい!
そして驚いたのがこちらの真っ黒い唐揚げ。
その名も「溶岩唐揚げ」富士山の溶岩をイメージした唐揚げで竹炭が練りこんであるんだそうです。
食べてみると、溶岩の味が! なんてことはありませんが、ジューシーでおいしい唐揚げでした。
デザートにはマシュマロとガトーショコラを注文。そのまま食べてもいいですが、レストラン前の焚き火で焼きマシュマロと焼きガトーショコラにするのがおすすめ。
最後はイエティでしか乗れない「キャタピラバギー」に乗車
ランチを終えて2日間の締めくくりに体験したのが「キャラタピラバギー」。キャタピラバギーって何? と思って向かった先にあったのがこれ。
めっちゃかっこいい! これは男心をくすぐりますね。
こちらのロシア製のキャタピラバギー「TINGER(ティンガー)」は災害救助のシーンで使われるほど優れた走行能力を持つ乗り物。しかも小型の「キャタピラバギー」を運転できるのは日本ではイエティだけ!
運転の仕方をレクチャーしてくれるのは「E-マウンテンバイク」でもお世話になった橋本さん。
運転方法はバイクのようにスロットルを回してアクセル。あとはハンドルを左右に動かすことで回るというより、旋回することができます。
ガコガコ揺れながら進む様はまるで戦車のよう。水の中もへっちゃらです。
10キロほどしかスピードは出ませんが、音と揺れでアトラクションに乗っているような楽しさがあります。
ぐわんぐわん揺れながら悪路を走るときには思わず声が出てしまいました。
そして2日間のフィナーレを飾るのはやっぱり富士山! みんなめっちゃいい顔してる!
「PICA WILD BASE fujisan」では冬季(12月下旬〜)にはウィンターアクティビティが楽しめます。
スノーモービルが引く専用ゴムボートに乗ってゲレンデを駆け巡るスリル満点の「スノーラフティング」や
お子さんでも操縦できる「ミニスノーモービル」を体験できるので、冬も楽しみですね。
まとめ:富士山のパワーでインドア派もアウトドア派に
「体験しないとこの楽しさってわからないね! 常に富士山が見えるってのもテンションが上がっていいね」
「これ体験して楽しくないって言う人いないでしょ。」
2日間を終えてインドア派の2人はすっかりイエティにはまりアウトドア派になっていました。
多くの写真を見てお気づきだと思いますが、「E-マウンテンバイク」でも「キャタピラバギー」でも「スキー」でもそして「キャンプ」でもすべて視界に富士山が入ってくるんです。
インドア派が笑顔になったのは、アクティビティやトレーラーハウスの良さはもちろん、この富士山のパワーのおかげなんだろうなあと思いました。帰りの車中でも「富士山っていいよなあ」「富士山を見ると心が広くなるよね」とみんな口々につぶやいていました。
富士山がセットになってくるこんな貴重な体験はここでしかできないので、インドア派もアウトドア派も騙されたと思って一度「イエティ」と「PICA 富士ぐりんぱ」に足を運んでみてください!
持っていくものはタオルと着替えさえあればOK!