何げなく目にしている企業のロゴ。企業が伝えたいメッセージがデザイン化されて盛り込まれていることもあるけど、どんな意味が込められているのか、知らないこともけっこう多い。
今回はなかでも編集部が気になった、とある企業ロゴの由来について調べてみた。
ロゴデザインに込められた意味とは
まずはこちらのロゴをご覧いただきたい。缶詰や冷凍食品などでおなじみの食品会社マルハニチロの企業ロゴだけど、どんな意味が込められているか分かるだろうか。
ロゴの左側は、アルファベットの「М」と「N」をデザインしたもの。マルハのМとニチロのNを2つの波に見立て、パターン化してあるのだ。
「2つの波が共鳴しあい、伝統をベースにしなやかに変化しながら、食の世界に新しい波を起こしたい、世界中においしさをお届けしたいという願いをイメージしています」
公式サイトではこのように説明されている。確かに言われてみれば「なるほど」と納得してしまうロゴデザインとなっている。
リニューアルで力強くなった新ロゴ
このマルハニチロのロゴを見て「おや?」と感じた人はとても感性の鋭い人だ。
じつはこのロゴ、今年3月からリニューアルされる新デザイン。これまでより「MARUHA NICHIRO」の文字がより大きくなって、力強いイメージに刷新されている。
ところでマルハニチロってどんな企業
マルハニチロの元となるマルハ、ニチロともに明治時代の創業で、130年余りの歴史がある。
マルハは魚など水産物に強いイメージ通り、漁業会社から水産商事として大きく発展。ニチロの方も当初は漁業会社で、のちに食品加工の技術を磨き、食品メーカーとして発展してきた。
マルハの「海外からの水産物調達力」とニチロの「商品開発力」を生かした「総合食品企業」として、両社が経営統合してマルハニチロになったのが2007年のこと。
昔からある老舗ブランドというイメージだけど、マルハニチロになったのは意外と最近のことだったのだ。
マルハニチロの原点は海にあり
今回、ロゴデザインだけでなく、マルハニチロというブランドの定義も新しくなった。
元々が漁業会社だっただけに「マルハニチロの原点は海にある」ということがまず1つ。自然の大切さを知り、海と真摯に向き合う企業だということ。
さらに水産だけにとどまらず、「“食”を通じて世界の人に生きる活力をお届けしていきたい」という思いが込められている。
海といのちの未来をつくる
これがマルハニチロの新しいブランドステートメント。
おなじみのマルハニチロの商品を手に取ったとき、ロゴの意味やブランドの定義をふと思い出してみるのも面白いかも。