気になるフォント、知りたいフォント。飲料パッケージ 『伊右衛門 京都ブレンド』(2021.6.10)

気になるフォント、知りたいフォント。飲料パッケージ 『伊右衛門 京都ブレンド』(2021.6.10)

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  • 更新日:2021/06/10

——プロのフォントの使い方を実例から解く—— 気になるフォント、 知りたいフォント。

今回は、『伊右衛門 京都ブレンド』の飲料パッケージのフォントをご紹介。本連載は、デザイン構成において重要な要素「フォント」について、その使い方や選び方をプロの実例ベースで紐解きます。(記事一覧はこちら)

2021年6月10日 取材・文 山口 優

『伊右衛門 京都ブレンド』

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パッケージ/2021/サントリー食品インターナショナル

●Creative Director:西川圭[サントリーコミュニケーションズ デザイン部]
●Art Director:玄覺景子[サントリーコミュニケーションズ デザイン部]
●Designer:高瀬有美子[サントリーコミュニケーションズ デザイン部]

伝統と革新性を併せ持つ文字で京都の上質な日常を表現

京都福寿園茶匠のブレンド技術で編み出した雑味のないすっきりとした上質な味わいと、明るく透きとおった琥珀色の水色(すいしょく)が特徴的な新・焙煎ブレンド茶のパッケージ。京都で日常的に親しまれている京番茶のほか、焙じ茶、和紅茶、大麦、炒り米の5種類の素材がブレンドされている。

パッケージは「京都の日常」をテーマとし、上質で丁寧な生活をイメージして和紙のテクスチャや料理道具を想起させる銅色を用いたデザインに。

また、伝統と革新性を併せ持つネーミングロゴを作り起こしたり、欧文や数字、パラメーターなどをデザイン要素として取り入れたりすることでカジュアルさや親しみやすさを演出する工夫も施されている。

使用フォント1(商品名「京都ブレンド」) 「オリジナル」 明朝体の要素を取り入れた ゴシック体で京都らしく

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オリジナル

商品のネーミングロゴは、京都で日常的に親しまれており、また商品の素材の一部としても使用されている「京番茶」を意識して作り起こされたオリジナルの文字。商品をカジュアルに親しんでもらえるよう、ゴシック体をベースに作字された。

漢字の斜めに入る起筆部や終筆部のハネの部分に明朝体の要素をアクセントとして入れるなど、伝統と革新性を併せ持つ京都にふさわしいロゴとなるよう、細部まで工夫が凝らされている。

使用フォント2(商品名「KYOTO BLEND」) 「Century Gothic Bold」 幾何学的な欧文書体で カジュアルな印象に

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Century Gothic Bold

商品名の欧文は、幾何学的なエレメントで構成されたサンセリフ体「Century Gothic」(Monotype)に。商品を手にした人がカジュアルに飲めるよう、明快ですっきりとしたデザインの欧文書体が取り入れられた。

使用フォント3 (キャッチ「香ばしく〜」) 「貂明朝」「秀英横太明朝 M」 優しい形の明朝体で 上質さを表現

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貂明朝

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秀英横太明朝 M

キャッチは、「香ばしく、軽やか」部分が角の丸い優しい形をした「貂明朝」(アドビ)、「京都茶匠の琥珀色ブレンド」部分は横画が太く視認性の高い「秀英横太明朝 M」(モリサワ)に。流れるような運筆や上品な佇まいを持つ明朝体を選ぶことで、商品の上質さとお茶の味わいが表現されている。

使用フォント4(キャッチ欧文) 「Ciutadella SemiBold」 シンプルで親しみやすい サンセリフ体を選択

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Ciutadella SemiBold

欧文のキャッチや容量部分は、シンプルで幾何学的なサンセリフ体「Ciutadella SemiBold」(Emtype)に。製品の味わいのイメージやドリンカビリティが、明朗な書体でカジュアルに表現されている。

使用フォント5(飲み心地のパラーメーター) 「AXIS Medium」 視認性の高いスタンダードな書体で 誠実に分かりやすく

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AXIS Medium

「香ばしさ」や「カフェイン」などのパラメーター部分の文字は、すっきりとした印象の現代的なゴシック体「AXIS Medium」(タイププロジェクト)に。商品の特徴を誠実に分かりやすく伝えるため、可読性の高い書体が選択されている。

気になるフォント、知りたいフォント。
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