Japanは「世界一のトイレ国」。元グーグル社員が編むミレニアルスラング辞書

Japanは「世界一のトイレ国」。元グーグル社員が編むミレニアルスラング辞書

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2021/01/14
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「ぴえん」や「エモい」、「~しか勝たん」など日々生まれる流行語。これは日本の若者に限ったことではない。米国も同じような流行がある。

彼らのスラングを覗き見るなら、クラウドソーシングオンライン辞書「Urban Dictionary」が面白い。一見おふざけの辞書に見えるが、ユーモアある言葉の背景に世界の流行が見て取れる。

Urban Dictionaryとは

元グーグルエンジニアのアーロン・ペッカムが、1999年に開設したオンライン辞書「Urban Dictionary」。開設当時、アーロンはカリフォルニア・ポリテクニック州立大学の1年生だったという。Dictionary.comのようなオンライン辞書のパロディ版として制作され、スラングやSNSで使用される流行語を多数掲載している。

Urban Dictionaryのモットーは、「Define Your World(あなたの世界を定義しよう)」。そのモットー通り、誰でも言葉と定義を記入できるクラウドソーシング型の辞書となっている。2014年にユニークビジターが1800万人を突破。日々、大学生を中心とした若者たちが新しい流行語を更新し続けている。

新しい用語は、サイト内にある投票ページから「Add It!」「Keep Out!」のボタンを押し掲載可否を判定できる。追加後も各用語のセクションに「サムアップ」「サムダウン」ボタンがあるため、どの用語と定義が支持されているのか一目瞭然だ。

ビジネス関連のスラング

若者が中心となっているUrban Dictionaryだが、ビジネス関連のスラングもある。

例えば「It is what it is」は、ビジネスシーンでしばしば使用される「くそくらえ」の意味。用例では、「The Client changed the deadline to today?  Well, it is what it is.」(クライアントが締め切りを今日に変えたって? くそくらえだな)と書かれている。強引なクライアントに振り回され悪態をつくのは世界共通のようだ。

もちろん、ネットスラングも幅広く掲載。「Best Friends Forever」(ずっと友達)の略である「BFF」や、「You Only Live Once」(人生一度きり)の略「Yolo」などインスタグラム等のSNSで見かける言葉の意味も知ることができる。

Japanの定義は?

2005年に登録された「Japan」。その定義は、「The country with the worlds best toilets」(世界最高のトイレがある国)である。こういったユーモアの効いた言葉を探すのも楽しみ方の一つ。「Otaku」や「JK」など日本語の登録も多い。

片づけコンサルタントであり、雑誌『TIME』の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたことで知られる近藤麻理恵も「Mariekondo」や「konmari」として載っている。

最新のトレンドワードは「スイカの砂糖」?

2020年9月に登録され、2000を超える「サムアップ」を獲得したワード「Watermelon Sugar」だ。直訳すると”スイカの砂糖”と意味不明だが、これはハリー・スタイルズが2019年に発表した楽曲の名前。彼のセカンドアルバム『ファイン・ライン』に収録され、2020年5月にシングルとしてリリースされた。

ハリーは2016年に活動休止を発表したグループ、ワン・ダイレクションのメンバーであり若者に絶大な人気を誇る。「ウォーターメロンシュガー」の真意は定かではないが、アメリカの作家リチャード・ブローディガンの著書『In Watermelon Sugar』から引用したと考えられている。スラングだけでなく、若者のトレンドを反映しているのがUrban Dictionaryの興味深いポイントと言える。

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ワン・ダイレクションのメンバー、ハリー・スタイルズ(Getty Images)

ちなみに、Forbesで検索すると、用例に「I wanna be on the cover of Forbes Magazine, smiling next to Oprah and the Queen」(オプラ・ウィンフリーと女王の隣で、笑顔でForbesの表紙を飾りたいよ)とあった。

ユーモアとトレンドの象徴であるUrban Dictionaryは、日本からでも参加できる。投票も、サムアップボタンも、用語の投稿も可能だ。新たな日本のトレンドを発信したり、外国人の上司からのジョークに笑えなかったり、海外アーティストの発言を理解したり。様々な用途で覗いてみたくなるサイトだ。

さて、今年2021年にはどんなトレンドワードが「サムアップ」されるのか。

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