
左から、玉本淳(細川岳)、刈谷博文(高杉真宙)、梅津舞(福原遥)。「アビキル」で、刈谷たちの試作機を見る舞。(C)NHK
大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、主人公の梅津舞(福原遥)がさまざまな人たちと出会い、挫折と再生を経験しながら、飛ぶ夢に向かう姿を描くNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(総合など)。第25週(第117~121話)が20日から始まる。

左から、梅津貴司(赤楚衛二)、才津祥子(高畑淳子)、リュー北條(川島潤哉)。「デラシネ」で、北條と打ち合わせをする貴司。(C)NHK
これまでの「舞いあがれ!」
急逝した父、岩倉浩太(高橋克典)の工場「IWAKURA」を継いだ新社長の母、めぐみ(永作博美)を支えるため、パイロットになる夢を諦め、IWAKURAの正社員になった舞。入社後、営業のエースに成長した舞の活躍などで会社は息を吹き返し、2015年3月、舞は、幼なじみで詩人の貴司(赤楚衛二)と結婚した。
舞は、宅地化が進む同市で騒音問題が発生するなか、他の工場と協力してオープンファクトリーを開催。これらの活動を通じ、元請けと下請けという関係ではなく、工場と工場を横につなげて新製品を作り出した舞に、新聞記者の御園純(山口紗弥加)は起業を提案。縮小する同市の町工場と技術を守るため、新聞社を退社した御園とIWAKURAの子会社「こんねくと」を立ち上げた。

左から、才津祥子(高畑淳子)、岩倉めぐみ(永作博美)、梅津貴司(赤楚衛二)、舞(福原遥)。岩倉家のリビングで、空飛ぶクルマの話をする舞。(C)NHK
「舞いあがれ!」第24週振り返り
仕事も少しずつ軌道に乗るなか、16年8月、舞と貴司の間に娘の歩が誕生。一方、五島では舞の祖母、才津祥子(高畑淳子)が船で倒れ、入院することになった。軽度の脳梗塞を患い、手足にしびれが残った祥子は一人暮らしが困難になり、めぐみは母の介護を決意。社長業との両立は不可能と考え、浩太の時代から働く結城章(葵揚)にIWAKURAを継いでほしいと頼んだ。その後、めぐみは、五島を離れたくない母を説得。祥子はリフォームされた岩倉家で一緒に暮らすことになった。知り合いも少なくなく、新しい生活に戸惑うことも多かった祥子だが、貴司が営む古本屋「デラシネ」を訪ねたり、得意のジャムを作るなどして徐々にその暮らしに慣れていった。
ある日、舞は、大学時代に所属していた人力飛行機サークル「なにわバードマン」の先輩、刈谷博文(高杉真宙)から作業場にできる倉庫を探しているという相談を受けた。ひと月後、刈谷は同じくサークル仲間だった玉本淳(細川岳)を連れてこんねくとを訪問。2人はドローンを開発する会社を立ち上げており、舞に「空飛ぶクルマ」の開発に取り組んでいると説明した。

「アビキル」で、一人作業をする刈谷博文(高杉真宙)。(C)NHK
「舞いあがれ!」第25週あらすじ
第25週のサブタイトルは「未来を信じて」だ。
舞は、刈谷と玉本の作業場で、彼らが開発している「空飛ぶクルマ」と対面。刈谷の熱い情熱に触れ、舞は大学時代の人力飛行機「スワン号」を思い出す。刈谷と玉本は、サークル時代と変わらず空へのあこがれを抱き続けていた。

左から、梅津舞(福原遥)、玉本淳(細川岳)。「うめづ」で、玉本と話す舞。(C)NHK
そんな刈谷は舞に、来年には有人飛行を成功させるといい、誰でも自由に空を行き来できる未来をつくると夢を語る。舞は空飛ぶクルマが実用化されれば同市にとっても大きなチャンスになるとして、協力したいと御園を説得する。
一方、貴司は編集者のリュー北條(川島潤哉)から、3冊目の歌集をまとめたいと言われるが、創作に苦しんでいた。