鞘師里保が再びリリー演じる、音楽朗読劇『黑世界』開幕

鞘師里保が再びリリー演じる、音楽朗読劇『黑世界』開幕

  • ドワンゴジェイピーnews
  • 更新日:2020/09/24

音楽朗読劇『黑世界 ~リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について~』の【雨下の章】が9月20日に、【日和の章】が9月21日に東京・サンシャイン劇場にて開幕した。

本作は、劇作家・末満健一がライフワークに掲げ、2009年から展開する「TRUMPシリーズ」の新しい試み<shared TRUMPシリーズ>の第一弾。ひとつの世界観を複数の作家が共有して創作する“シェアードワールド”の手法を用いた短編アンソロジー形式での公演となり、脚本は、【雨下の章】が中屋敷法仁(劇作・演出家、劇団柿喰う客代表)、降田天(小説家・推理作家)、宮沢龍生(小説家)、末満健一、【日和の章】が岩井勇気(ハライチ)、葛木英(脚本家・演出家・俳優)、来楽零(小説家)、末満健一による書下ろし。演出はすべて末満、音楽は和田俊輔が手掛ける。

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全編通して描かれるのは、TRUMPシリーズ2作目『LILIUM -リリウム 少女純潔歌劇-』(’14)の主人公・リリーの物語。繭期のまま不老不死となってしまったリリーが、自らをチェリーと呼ぶ幻覚と共に旅をする中で生まれた出会いと別れが、さまざまなカタチで語られる。リリーは『LILIUM』に続き鞘師里保が、チェリーは新良エツ子が演じる。

【雨下の章】【日和の章】ともに、「朗読劇」の典型的なイメージである椅子に座って物語を語っていくスタイルとは全く違う仕上がり。手に台本を持ち、ソーシャルディスタンスを保つという不自由に囚われながらも、役者たちは美しい音楽、衣装、舞台美術、照明と共に全身で芝居をし、観客を物語に引き込んでいく。各章6篇の物語で構成され、一話あたり数十分の短い物語となるが、脚本家それぞれが生み出した物語が濃厚なため、時間の短さを感じることはない。

劇作家、小説家、お笑いとジャンルも幅広く、個性的で魅力的な作家たちの脚本は、各作家のファンなら特に「あの人の台本だ」と気付くであろう匂いが残されている。つまり一つひとつの作品が表現も違えば手触りも違うため、バラバラになりかねない。しかしそれを末満がきっちりTRUMPシリーズの世界に帰着させ、役者たちも生き生きと登場人物を演じていた。作品によって空気感は変わり、鞘師、新良、松岡充以外は話によって全く違う登場人物を演じるが、その演じ分けも本作の面白さのひとつになっている。役者陣の個性が生かされたそれぞれの役柄も、ぜひ堪能してほしい。

【雨下の章】のラインナップは、①「イデアの闖入者」[作・末満健一]・②「ついでいくもの、こえていくこと」[作・宮沢龍生]・③「求めろ捧げろ待っていろ」[作・中屋敷法仁]・④「少女を映す鏡」[作・末満健一]・⑤「馬車の日」[作・降田天]・⑥「枯れゆくウル」[作・末満健一]。リリーとチェリー、そしてリリーを見守る男が登場する末満脚本の3作が太い軸となりながら、終わりある命の中にある“永遠”の物語や、美しきヴァンパイアハンターの苦悩、先が読めないミステリーなど、色とりどりの物語が描かれる。出演は、鞘師と新良、そして樹里咲穂、池岡亮介、大久保祥太郎、宮川浩、中尾ミエ、松岡充。

【日和の章】のラインナップは、①「家族ごっこ」[作・末満健一]・②「青い薔薇の教会」[作・葛木英]・③「静かな村の賑やかなふたり」[作・岩井勇気]・④「血と記憶」[作・末満健一]・⑤「二本の鎖」[作・来楽零]・⑥「百年の孤独」[作・末満健一]。こちらも、末満脚本による、ある家族の長い時間を描いた物語を軸にしながら、罪悪をテーマにした物語や、ヴァンパイアのイメージを逆手に取ったコメディ、本シリーズの設定を巧みに生かした恋愛ものなどが描かれる。出演は、鞘師と新良、上原理生、MIO、YAE、三好大貴、中山義紘、朴璐美。

今回の試みでまた大きく世界を広げたTRUMPシリーズ。その挑戦をぜひ劇場で、配信で、体感してほしい。

■公演日程:

2020年9月20日(日)~10月4日(日) サンシャイン劇場

2020年10月14日(水)~10月20日(火)COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

ライブ配信:9月22日(火祝)、26日(土)、27日(日)、10月3日(土)、4日(日)

全5日程・10公演

■キャスト:

<雨下の章>鞘師里保、樹里咲穂、池岡亮介、大久保祥太郎、新良エツ子、宮川浩、中尾ミエ、松岡充

<日和の章>鞘師里保、上原理生、MIO、YAE、三好大貴、中山義紘、新良エツ子、朴璐美

ヴァイオリン&ヴィオラ:三國茉莉/谷崎舞  チェロ:伊藤修平

※9/24~25、29、10/3は三國茉莉の出演はなく、谷崎舞が出演いたします。

※<日和の章>に出演を予定していたアイクぬわらは新型コロナウイルス感染により、三好大貴に変更となりました。

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