霜降り明星は「撮れ高モンスター」 放送作家が惚れ込む2人の才能

霜降り明星は「撮れ高モンスター」 放送作家が惚れ込む2人の才能

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/09/16
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●対照的なキャラクターとそれを面白く伝えられる能力

霜降り明星せいや、M-1優勝時の“唯一の後悔”明かす「すごい叩かれた」

『M-1グランプリ2018』で優勝し、抜群のトーク力も生かしてバラエティ番組で大活躍のお笑いコンビ・霜降り明星の粗品(27)とせいや(28)。まだ霜降り明星が世にでる前に、才能にいち早く惚れ込み、“裏方”として仕掛けてきた放送作家・白武ときお氏(29)の存在がある。

2017年9月に静岡朝日テレビのインターネットテレビ局「SunSetTV」で立ち上げた『霜降り明星のパパユパユパユ』は、昨年4月に同局で『霜降り明星のあてみなげ』として地上波レギュラー化。その後、YouTubeチャンネルを提案し、同年7月に始動した「しもふりチューブ」は、まもなく登録者数100万人という人気チャンネルに。また、6月末にスタートしたTBS『霜降りミキXIT』にも携わっている。

初めて霜降り明星を動画で見たときに、「めちゃくちゃ面白い」と才能を感じたという白武氏。2017年6月に初対面を果たし、同年9月に早くも『霜降り明星のパパユパユパユ』を立ち上げた。

「ただ楽しくてやっている芸人さんもいいと思いますが、霜降り明星はやるからには結果を出す、絶対売れてやるという志があり、かっこいいなと思いました。霜降り明星の面白さ、この才能をより多くの人に届けたい、一緒にやったら面白いことになると思って声をかけました」

ネタだけではなくフリートークも面白く、ラジオやテレビでその才能を存分に発揮している2人。白武氏は「2人のキャラクターが対照的。粗品さんは、ニコニコ動画が好きだったり、ゲームを配信していたり、いまどきっぽさを持ち合わせている。一方、せいやさんはアグネス・チャンのファンクラブに入っていたり、昭和歌謡が大好き。ものまねが得意ですが、僕の世代で武田鉄矢さんのものまねを一生懸命やる人はいない。そのギャップが面白い」とそれぞれの魅力を伝え、「対照的なキャラクターが魅力的で、さらに、それを面白く伝えられる能力が高い。引き出しも多くてアウトプットも上手、そんなすごい人たちはいない」と絶賛する。

また、「性格もいい」と人柄も称賛。「芸能界で長く生き残るためにはコミュニケーション能力も必要で、いくら天才でも人間として破綻していたら続かない。今は特に、どの面を切り取ってもちゃんとしてないと叩かれたり、スポンサーにクレームが入る。“人を傷つけない笑い”といった言葉で縛られるのもかわいそうですが、人間性も重要視されていると思います」と述べた。

毎日更新しているYouTubeチャンネル「しもふりチューブ」でも、霜降り明星の面白さを日々実感。「撮影は1週間に1回くらい、2~3時間で8本撮っています。編集で面白くしないといけないというわけではなく、2人が話している時点で面白さの基準を満たしていて、さらにそれを見やすくしたり、面白く味付けするという作業なので、ほかのYouTuberさんのほうが100倍大変だと思います。スライム風呂を用意するといった労力をかけず、会議室でしゃべっているだけで成立するので」と話した。

YouTubeを展開する中で新たな発見もあるという。「毎日投稿していると、リアクションを見て、こういうネタはウケない、こういうネタは意外と再生数が伸びるんだなとわかり、日々トライアンドエラーしています。一方で、霜降り明星が今考えていることや、得意なこともわかり、そこから企画を思いつくこともあります。いろんな芸人さんがYouTubeをやっていますが、芸人さんの脳みそをのぞけるので楽しいです」

●YouTube動画1日30本撮影も「撮れ高を作り続けられる」

2人の個性が最大限に生かされた企画も「しもふりチューブ」で誕生した。白武氏は「麒麟の川島(明)さんからアイデアをもらって始めた『せいやの人間競馬』は最近のヒット作。せいやさんが粗品さんがかけた競馬を再現し、それを見て粗品さんが結果を知るというもので、ギャンブル狂いの粗品さんと、ものまねが得意なせいやさんの良さが出ている」と説明。「せいやさんは、映画のシーンなども細部まで覚えて再現できる。特殊能力だと思います。自身のエピソードをしゃべるときも、映像として取り出してしゃべるそうです」と加えた。

また、YouTubeにおいては2人の熱量を大切に。「YouTubeは演者のテンションが乗っているとそれがダイレクトに伝わります。熱量があるほうが面白く見えるし、クラスの男子がバカやってるなという映像の方が面白く見えるので、いろんなアイデアを提示しながら、どれが楽しくできそうか、撮影の前に話して決めます」と明かした。

印象に残っているエピソードを尋ねると、1日で30本撮影した龍宮城ホテル三日月のロケの話に。「特番時期でスケジュールがなかなかとれないということで、道中で30本撮影したのですが、普通はそんなことできない。撮れ高を作るモンスターだなと思いました。旅の記録なので車中で何にも起こってないシーンもありますが、彼らはトークの掛け合いが面白いので、オンの状態であればずっと撮れ高を作り続けられる」と、改めて2人のすごさを感じたという。

“お笑い第7世代”として注目を集める霜降り明星。このフレーズは、ラジオでのせいやの発言がきっかけで誕生したが、白武氏はすぐにこのフレーズに食いつき、『霜降り明星のパパユパユパユ』で各世代の定義を明確に示したという。その後、地上波のバラエティでも使われ広まっていったが、「6.5世代の芸人がプロレス的に『谷間の世代のように見えるじゃないか』と怒ったり、おじさんなのに第7世代と言い張っている人もいて、面白い感じになっていると思います」と、盛り上がりを喜んでいる。

“3人目の霜降り明星”として、白武氏が目指す未来とは。「もうすぐ達成できると思いますが、『しもふりチューブ』の登録者数100万人突破、そして150万人、200万人と増やしていきながら、テレビの世界でも彼らが一番面白く見える番組を担当できたらいいなと思っています」と力を込めた。

■白武ときお
1990年12月17日生まれ、京都府出身。放送作家。担当番組は『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)、『霜降りミキXIT』(TBS)、『霜降り明星のあてみなげ』(静岡朝日テレビ)、『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』(TBS ラジオ)、『かが屋の鶴の間』(RCC ラジオ)。YouTube では「しもふりチューブ」「みんなのかが屋」「ジュニア小籔フットのYouTube」など、芸人チャンネルに多数参加。今年7月に著書『YouTube放送作家 お笑い第7世代の仕掛け術』を刊行した。

酒井青子

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