ダイエットの常識は誤解だらけ!人気トレーナーmikikoさんに聞く、健康のために本当に必要なこと

ダイエットの常識は誤解だらけ!人気トレーナーmikikoさんに聞く、健康のために本当に必要なこと

  • ヨガジャーナルオンライン
  • 更新日:2022/01/14
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「太っていることは不健康だから痩せた方がいい」という意見をよく目にします。でも、私はダイエットに対してストイックになるあまり、身も心も不調をきたしてしまった経験があります。ポジティブな自分になりたかったはずなのに、「とにかく痩せればいいんだ」という価値観にとらわれて、本当の意味で自分の心と体と付き合っていく方法を知らなかったのです。同じような経験をしている方も多いかもしれません。そこで今回は、「心と体のためのフィットネス」を伝える、ニュージーランド在住パーソナルトレーナーのmikikoさんにお話を伺いました。前・後編でお届けします。

本当の意味で「心と体のためになること」ってどんなこと?

今回インタビューさせていただいたのは、ニュージーランドで活躍する人気のフィットネストレーナー・mikikoさん。

「今の自分じゃない自分」になったら自分のことを好きになれると思ってない?

どれだけ身体が変わったって、『今』の自分の心の満たし方を学ばないと、理想と現実の差は埋まらないよ

問題は身体じゃなくて、その考え方にあるんじゃないの?
— mikiko🇳🇿NZのトレーナー (@mkkoMIX)
December 19, 2021
from Twitter

痩せたい理由が「世間に出しても恥ずかしくない脚が欲しい」なんて、他人本位で生きてて心がキラキラするはずないんです

そんなことNZで言ったら「自分の人生を生きなよ!」と喝が入ります。

日本にはそう言ってくれる人がまだ少ない。だから私がその役になる。いつかそれが当たり前になる日まで。
— mikiko🇳🇿NZのトレーナー (@mkkoMIX)
December 14, 2021
from Twitter

トレーナーというと「◯◯が痩せるトレーニング」「腹筋にはコレ!」などのトレーニング方法を発信しているイメージがあります。でも、mikikoさんの発信は、トレーニング方法そのものよりも、フィットネスやダイエットに対する誤解を解いたり、自分を大事することやポジティブなマインドについてがほとんど。

「なるほど」「わかる〜!」と思わず共感しまうことが多いのですが、mikikoさんがなぜこのような発信を続けているのか、そしてフィットネスのあり方についてなど詳しく伺ってみました。

ーーいつもSNSで拝見しているのですが、お話するのは今回が初めてですね。mikikoさんについて、改めて伺えますか?

mikiko:ニュージーランドでパーソナルトレーナーをしています。大学・大学院を経て2017年にニュージーランドに来て、今は老若男女に対してトレーニングしています。

私のトレーニングアプローチは、「2ヶ月で◯キロ痩せよう!」というよりも、トレーニングを通して人生丸ごとウェルネスを実現しよう、体だけじゃなくて心までキラキラするような生活をしていこう、自分の体をコントロールすることで、体だけではなく人生に対して自信を持っていきたいね。ということを、学びと気付きをベースに教えています。

ーートレーナーになったのはニュージーランドに行ってからなのでしょうか?大学院を卒業後すぐにいきなりニュージーランドに行った理由は何かあるのでしょうか?

mikiko:日本でも大学時代にアルバイトでフィットネスジムのトレーナーをしていました。でも事実上はフロアスタッフ。フィットネス業界の現状について学んでいたという感じでした。移住したきっかけは、学生時代にオーストラリア留学をして、その時フィットネスジムで現場でのお手伝いやインターンをしたのですが、日本のジムで働くよりもオーストラリアのジムで働く方が、私が私らしくいられるなと感じて。そこで将来は、日本ではない場所のフィットネス産業で働きたいと思いました。でも当時はビザの関係でオーストラリアに住むことが難しかったので、いつかオーストラリアに渡ることを念頭に入れてニュージーランドに移住しました。結局はニュージーランドが気に入っているから良かったですね(笑)

ーーSNSで、日本にいたときは周りから体への指摘をされていたお話をされていましたが、そういったことも「私らしくいられる環境」へ移ることに繋がっていたのでしょうか。

mikiko:自分の意思だけで、「私は私でいられる!」と思えたら良かったのですが、当時は他人から「お前の腕、大きいな」とか言われて惑わされたり、親からも「なぜ普通になれないの?」と言われて育ってきたので、日本から飛び出して環境を変えないと私は変われない、日本にいると自分の体がコンプレックスになることから抜けられないなって思っていました。

ーーnoteで以前は摂食障害だったお話を書かれていますよね。今mikikoさんがパワフルに活躍されているモチベーションって、そうやって悩んでいた時期があったからなのかなというのも感じます。摂食障害だった経験があって、そこからどうやって今のようなトレーニングに意識が移っていったのでしょうか。

mikiko:当時は自分で摂食障害だと認めたくなくて。「多分そうだろう(摂食障害だろう)な」と思いつつラベルがつくのが嫌で、病院に行かなかったんです。通っていたのが体育学部だったので、フィットネスについて学び始めなきゃいけなくて。でも、オーストラリア留学がきっかけで、私は私のままいいんだと思って自分でどうにか乗り越えることが出来たんです。

最初は自分が摂食障害であったことはネガティブなことだと思って、誰にも言わずに隠していました。トレーナーとしてもネガティブで言えないことだと思って。摂食障害だった経験があると話したら、相手が身構えちゃうかな?と思っていたんですね。でも、トレーニングを教えているうちに、トレーニングのやり方の問題以前に、まず昔の私みたいに『考え方が問題でフィットネスジムに来ている人』が多いなと感じ始めて。教えているうちに、「私が教えていることって、自分が摂食障害だった時の経験が元になっているな」と思うようになったんです。

ネットの情報を丸呑みにしないで、自分の体にやり方が合っているかどうかとか、教え方を分析していたとき、ベースにあるのが摂食障害の経験だったので、これは隠してる場合じゃないなと。オープンにしていろんな人に知ってもらえたらいいなと思うようになりました。

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ーーニュージーランドでもクライアントと接していて、ネットの情報を鵜呑みにしているなと感じることがあるのでしょうか?

mikiko:あります。国による文化は関係ないのかなって思うぐらい。よくあるのが低炭水化物ダイエット、ファスティング、ケトジェニック。その3つが「ネットで読んだ」とか「友達がやって成功したからやってみた」という感じでよく話題になるものです。

でも日本の方と話すともっとコアなネタが出てくることが多いです。強いキーワード、例えば「褐色脂肪細胞」とか、プロの方でもよく知らないようなコアなワードなものがピンポイントで出てくるんです。でもそれってとても表面的。実際話を聞いてみると、しっかり3食食べるなど基礎が抜けているので、まずはそれをきちんと説明していきます。「私自身もそういう情報に惑わされていた時期があったんだけど...」って。

最初のうちは「この人何言ってんだろ」って感じで納得してくれないけど、数ヶ月経つとまた戻ってきてくれますね。

ーー影響力のあるYouTuberやインフルエンサーが偏ったダイエット方法を紹介している場合もありますよね。そういったものを信じていて、mikikoさんのところに来るとショックを受けそうですが、戻ってきてくれるんですね。

mikiko:最初はやっぱり拒否されます。でも、私が何度も発信するうちに、記事を読んでくれて、本人が飲み込めるようになってくるみたいです。SNSやnoteでは、今響かなくても5年後に響くような発信をしています。

ーー流行るダイエットってとっつきやすくて、簡単そうに見えるものが多いですよね。「◯◯を抜けばいいい」とか「たった3日で」とか。でも本当に大事なことって基礎のところにあるんですよね。私も摂食障害の経験があるので、表面的なダイエットにのめり込んでしまう考え方がよくわかるんですが、そういう時にmikikoさんの発信する情報に触れていたら良かったのにと思います。例えば、以前はトレーナーさんの言ってることは全て正しいって思っていました。よく言われるのは、『消費カロリーより摂取カロリーを減せばいい』(※)という話。でも、mikikoさんがそんな単純な話じゃないってSNSで発信してくれていて、とても納得しました。トレーナーとは言っても、体のことだけを言っているのか、メンタルのことなど体のこと以外のことも言及している人なのか、というのは気にして見るようになりました。

(※私・吉野は、摂取カロリーを減らそうとするあまり、低カロリー食を続けたり絶食を繰り返したことで摂食障害に繋がっていった経験があります)

mikiko:トレーナー業界で問題なのが、トレーナーっていう意味がとても広いこと。トレーナーを大きく分けると実は3種類あるんです。アスリートを見る『スポーツトレーナー』、理学療法士=リハビリとかをやっている『トレーナー』、エクササイズなどをするのが『パーソナルトレーナー』。今は情報が混ざってしまっている感じです。

例えばスポーツトレーナーが「朝ごはん抜きで有酸素運動すると脂肪が燃えます!」とかいうのは、「アスリートが減量をするなら」ってことであって、一般のダイエットしたい人たちがやってしまうと、当てはまらないんです。アスリートは体が資本で寝る時間もきちんと8時間キープして、運動を毎日してホルモンバランスも整っている、そういう人がやるのと、オフィスワーカーで生理不順の女性がやるのとではぜんぜん違う。

ーー確かに、普通のオフィスワーカーの女性がボクサーの人がやるようなストイックな減量を真似してやっていたりしますね。

mikiko:私がよくクライアントに話すのは、「1日○分だけ」とか「1ヶ月で○キロ痩せる」っていうのは「遠くに飛ばせるワード」だということです。分かりやすくてヒュンって飛んでいくようなワードですね。そういうものを見た時は、この情報を発信する人はどんな利益を受け取れるのか考えるようにしよう、と説明します。受け取る側の利益なのか発信側の利益なのか、1分考えるだけでも変わってくるので。

ーー私もwebマーケティングの本を読んだことがあるのですが、そういうことが書いてありました。「〜してはいけない」とか「まさか」と驚くことやネガティブワードの方が人の目をひきやすくて良いと。日常的に使うSNSでも、そういう見方で気をつけていくことはできますよね。クライアントさんに言われることが多い誤解とか思い込みはありますか?

mikikoさん:たくさんあります!(笑) 思い込みだらけです。

ーーパーソナルトレーニングをする時って、食生活とか生活面も聞くのでしょうか?

mikiko:私はすごく聞きます!その人がジムにいるところだけ見ても、それって結局その人の生活の10分の1ぐらいしか見れていないので…。私はホリスティックアプローチと言って、エクササイズと姿勢と食事・ストレス・睡眠・ホルモン・遺伝・水分摂取など環境も含めてライフスタイルも含めて見ながら、学びながらやっていくというセッションをしているので、ライフスタイルとかジムの外で何が起きているかみたいな話はよくします。

一番多い誤解は、「努力の量は多い方がいい」「もうちょっと自分が頑張ればいいんだけど」みたいなことですね。「運動が続かないのは自分が怠け者だから」みたいなことはみんな言います。あとは、お腹の運動をしたらお腹の脂肪が落ちるとか。「腹筋割りたいからお腹のセッションしたい」とか言われることもあります。そういう時は、「ちょっと話し合おう」と言って、先ほどお伝えしたホリスティックなお話をします。

インタビュー後編に続きます

吉野なお

プラスサイズモデル。雑誌『ラ・ファーファ(発行:文友舎)』などでモデル活動をしながら、摂食障害の経験をもとに講演活動やワークショップなども行っている。

吉野なお

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