99%の人々の生活の質が低下...資本主義社会に見る原因とは?

99%の人々の生活の質が低下...資本主義社会に見る原因とは?

  • 幻冬舎ゴールドライフオンライン
  • 更新日:2022/06/27
No image

【前回の記事を読む】多くの人々が楽観視…現状の社会だと「新たなる危機」を招く?

第3節 新たなる危機

市場経済の社会は、各人が自由に儲けて生きていこうと欲につられ働くため、計画経済の社会よりはGDPが高い。けれど、この仕組みは大企業や富裕層には有利で、中小企業や一般市民にとっては不利なことが明白である。

私も以前住んでいた市の誘致した会社に勤めていたこともあるが、他市の大きな会社に吸収合併された後、いろいろな営業や店舗経営などに手を出し、一生懸命働いたつもりであるけれど、最終的にはどれも失敗してしまった経験がある。

そのとき市内を見回して見ると、地元のデパートや中小企業などが大企業の進出のために倒産していたし、東京からきたデパートさえも売上が少ないからと引き上げていた。

後に残された企業・商店の90%以上もが閉店するか苦しんでおり、日赤病院や魚菜市場までも一時的に閉鎖を余儀なくされたのである。

さらに、付近の小さな市や町などはほとんどの店舗のシャッターが降りていて行き交う人影さえ見えず、主要道路には風に吹かれた塵が舞っているばかりであった。

このような市および周辺地域の状態は日本だけでなく、アメリカの市などが報道されたこともあり、それは、資本主義(市場経済)社会全体の末路を縮図にしているようなのであった。

現在の世界に、運の良い約1%の富裕層と運の悪い約50%の貧困層ならびに約10%の超貧困層がいるとされているが、残りの40%の中流層は、運のある人と運のない人に分かれているようである。

そして、富裕層ばかりに<富が偏倚>するに従って、約99%の人たちの生活は次第に低下しており、最下層のほうから「生きていく自由」を失う者も多くなるように思われるのである。

日本の総務省が全国消費実態調査などを基に財務省に作成させた資料によると、年収300万円未満※1の壮年層世帯が1991年の3.6%から2009年には7.1%に増えており、若年層世帯はより悪い状態であると発表されている。

(注1)国や地方自治体で働きながら貧困に苦しむ人の現状を考える「なくそう! 官製ワーキングプア研究会」は、年収200万円未満で長く働いていても昇給はないと公表し、民間に200万円以下の者や失業者が多くいる実状も報道されている。

また、2017年の調査によれば働いている者6621万人のうちの約4割(2133万人)が簡単に馘首されるパートや派遣などの非正規労働者で、それらが増加傾向にあるとされている。

その根本的な原因は資本主義(市場経済制度)の社会には友愛が欠けていて、各人の「儲ける自由」を第一とし他人の「生きていく自由」を考慮しないからであろう。

友愛のない企業はコスト削減が必要な場合、いつでも従業員を馘首できるように派遣やパート労働者を多くし、社員たちを使い捨てにしようとしているのである。

世界的には、2008年頃から財政危機が表面化していたギリシャも、2015年ついに先進国初の「債務延滞」に陥った。

ユーロ圏の19カ国は同年7月16日つなぎ融資に合意しているけれど、前途はまことに多難と思われる。

そのギリシャにさえ不法移民・難民がおしかけ更にヨーロッパ各地へなだれ込もうとしており、政情の不安な中東やアフリカからの密入国者たちが急増することによって、各国内の生活水準が下がり、社会不安を招くなど苦慮しはじめることになった。

そのうえ、2016年6月英国が欧州連合(EU)からの離脱を表明※2したので、仏・独・オランダ・ベルギー各国の離脱分子も勢いづき、世界経済は今後ますます混乱すると予想される。

(注2)EUが1993年発足以来加盟国の離脱は初めてである。

そして、国連は2015年に「持続可能な開発目標(SDGs)」として17項目を定め、その第一番目に掲げた目標が「貧困をなくそう(NoPoverty)」である。

しかし、市場経済を主流とする資本・共産両主義の国々では、国民の大多数を貧困にした<虚の富>を放任しているし<富の偏倚>も制限しないから、「世界の貧困」は決して解決できないであろう。

第3章 現代政治の実態

日本の現状

2015年2月に、政治資金問題の責任を取る形で、当時の西川公也農林水産大臣が辞任した。2012年12月の第2次安倍政権発足以降、実に3人目の閣僚引責辞任である。

政府は相次ぎ発覚した「政治とカネの諸問題」について、再発防止を検討することを公表したが、その本気度が認められないと報道陣の声が高まる矢先、今度は2016年1月に、金銭授受疑惑の責任を取って甘利昭氏が内閣府特命担当大臣(経済財政政策)を辞任。

さらに2017年には、首相自身とその夫人が森友学園・桜を見る会問題で渦中の人となり、内閣府特命担当大臣(地方創生、規制改革、男女共同参画)および女性活躍担当大臣の片山さつき氏の国税局関係疑惑が報じられ、2019年8月に厚生労働政務官だった上野宏史氏が口利き疑惑で辞任、2020年6月の河井克行元法務大臣も公職選挙法違反での逮捕と続いている。

青沼 爽壱

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加