30年間賃金が上がらない日本。相手に求める年収はいくらが妥当なのか

2023年は卯年です。兎はぴょんぴょんと跳ねる特徴から、株式相場の格言では「景気が上向いたり回復したりする年」と言われています。
2022年末には、日銀の金融緩和策修正が発表されました。住宅ローンや今後の景気への影響が懸念され、株価は大きく下落。今年の株式市場は格言通り回復する展開となるのか、要注目したいところですね。
そんな「今年こそ」新たな出会いを期待する人も多いことでしょう。
今回は「結婚」を目指す女性にとって、結婚相手に求める年収のリアルを解説していきたいと思います。30年間賃金がほとんど増えていない日本で、相手に求める年収はいくらが妥当なのか考えていきましょう。
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【グラフ・表】婚活女子が相手に望む年収「理想と現実」とは?[出所:マリアージュ総研(結婚相談所比較ネット)」・国税庁]
1. 【理想】婚活女子が結婚相手に求める年収は?
一般社団法人 日本リレーションシップ協会が全国の25歳以上 50歳未満の女性414人を対象に行った「結婚相手に求める条件とパートナーの年収(2021年12月21日公表)」によると、未婚女性の結婚相手に求める理想年収は「600万円以上 800万円未満」が最多となりました。
今ではマッチングアプリや結婚相談所を通じて婚活をする人も増える中、年収帯を絞ってパートナーを探すことができます。まずは1000万円以上など高収入帯で、年収帯を絞る人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際には高年収の人はそう多くはいません。
その結果、800万円以上、600万円以上、と徐々にハードルを下げていく作業が必要になります。では、最終的に女性はどの年収帯でパートナーを探すのでしょうか。
2. 【妥協】婚活女子が結婚相手に妥協する年収は?
株式会社じげんが運営する婚活業界調査組織「マリアージュ総研 by結婚相談所比較ネット」が結婚願望のある男女210名に2021年9月1日〜30日に行った調査を参考に、女性が結婚相手の妥協する年収の内訳を確認します。

出典:マリアージュ総研(結婚相談所比較ネット)
妥協ラインの年収として、最も多いのは「年収400万~449万(22.5%)」となりました。次に多いのは「年収500万~549万(20.9%)」です。
全体の約半数の女性が、結婚相手の妥協ラインとして「年収400~549万」と答えていることがわかりました。
3. 【現実】イマドキ「適齢期男性」の平均年収は?
最後に、現実を確認しましょう。

出所:「令和3年分(2021年)分 民間給与実態統計調査」
国税庁の「令和3年分(2021年)分 民間給与実態統計調査」によると、男性の平均年収は545万円です。
男性の内訳は、年間給与額 400 万円超 500 万円以下の者が 537 万人(同 17.5%)と最も多く、次いで 300 万円超 400 万円以下の者が 517 万人(同 16.9%)となっています。
平均年収は、高い収入帯によって金額が釣り上げられるため545万円となっています。しかし、ボリュームゾーンは年間給与額300万円超~500万円以下ということがわかりました。
また、こちらの平均給与は1年を通じて勤務した給与所得者の平均なので、年齢がさまざまになっています。年齢別の平均年収も同資料で確認してみましょう。
一般的に適齢期と考えられる20~24歳男性の平均給与は287万円、25~29歳男性は404万円、30~34歳男性は472万円、35~39歳男性は533万円です。
平均年収より低いとしても、年齢が若いことが理由となる可能性もあるため、一概に平均年収と比べないことも大切でしょう。
4. 経済力以外の条件も大切に
女性が結婚相手に求める年収は、現実に比べて高望みだということがわかりました。女性は相手に求める年収のハードルを下げて、家計の助けとなるべく、できる限り働く必要がありそうです。
また、経済力以外の性格や人柄、そもそもの相性など経済力と同様に目を向けましょう。そうすれば、お相手探しの選択肢はぐんと広がるかもしれません。

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参考資料
結婚相談所比較ネット「リアルな結婚妥協ライン(男性の本音、女性の本音)アンケート調査」
西森 遥