東北労災病院側「精神医療センター移転、地域の理解を」 4病院巡り

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2023/09/19

宮城県が主導する4病院の再編構想で、東北労災病院(仙台市)を運営する独立行政法人「労働者健康安全機構」が15日、県立精神医療センター(名取市)の議論について「地域の関係者の理解をしっかりと得て欲しい」という見解を示した。県に対し、丁寧な対応を求めているという。

再編構想では、東北労災病院と同センターは合築して富谷市に移転する。ただ同センターが富谷に移転すると、県南部に住む患者の通院や入院が難しくなるなど課題が多く、有識者らでつくる県の精神保健福祉審議会で反対意見が噴出。県は名取市に民間精神科病院を公募する方針を打ち出したが、審議会では「時期尚早」などと批判的な意見が相次いでいる。

労働者健康安全機構の担当者は取材に「審議会は地域の関係者の集まり。しっかりと協議を進めて、理解を得て頂いたほうが我々としても協力しやすい」と指摘。審議会の承認が構想を進める条件ではないとしつつ「県には丁寧に議論を進めて頂きたい」と述べた。

村井嘉浩知事は15日の県議会で、審議会の指摘を踏まえ名取市での公募の案を示したなどとして「引き続き丁寧な説明に努める」と説明。公募はできるだけ早く進めるとしている。(中島嘉克)

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