地価公示 コロナ禍から客足戻り都市部の商業地は回復 台風被災地や人口減少の住宅地は下落<福島県>

地価公示 コロナ禍から客足戻り都市部の商業地は回復 台風被災地や人口減少の住宅地は下落<福島県>

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  • 更新日:2023/09/19
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福島テレビ

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土地の価格、「地価」について。2023年度の地価調査結果が発表された。

そもそも「地価」は、土地の取引価格の目安にするねらいで、福島県が毎年調査している。2023年度は県内57市町村・527地点が対象で、1平方メートルあたりの価格で示される。福島県内で今年度、一番高かった場所は25万8千円だった。

地価は用途で分けられているが、価格の変化は、

●実際の土地の取引価格

●道路や学校などのインフラの状況

●自然災害のリスク

などが影響している。

<地価公示>

コロナからの客足の回復により、郡山市の地価はコロナ前にほぼ戻りつつあるという。郡山市中心部の郡山市中町では、県内最高価格の1平方メートルあたり25万8千円。この場所は39年連続で最高価格となったが、2022年度からさらに1万3千円上昇した。その背景にあるのが、新型コロナが5類に引き下げられたことで中心市街地に客足が戻ったこと。

いわき市では、JRいわき駅前にホテルがオープンし、再開発事業も追い風となった。

こうした都市部での上昇がけん引し、商業地の県内の平均では前の年から0.1%上がり、4年ぶりにプラスに転じた。

一方の住宅地では状況が異なる。

福島テレビ・安齋遥介記者:「この場所は2019年の東日本台風で大きな被害を受けた場所です。4年経った今も下落は続いていて、このように空き地になっている場所も目立ちます」

いわき市平中平窪では、4年前の東日本台風による被災の影響で前の年から4.8%の下落。(※1平方メートルあたり3万9500円)

下落幅は被災直後の半分ほどに縮まったが、いまだに影響が続いている。付近住民は「こういう川の近辺に住みたくないって言って、引っ越しちゃっている方が結構多くて(人は)ものすごい減ってますね」と話す。

住宅地の福島県内の平均は前の年と比較すると、0.3%の下落。都市部では価格が上がった一方、被災地や人口減少の激しい地域など全体の6割が下がったことで4年連続のマイナスとなった。

また、9月の台風13号による大雨の被災地については、現在調査が進められていて、現時点で影響は見通せないとしている。不動産鑑定士の石田英之さんは「(地価が)以前から自然災害の危険性もある程度織り込んでいたのか、もしくは織り込まずに、比較的利便性の高い住宅地として高い水準になっていたのか、それによって価格の下落の状況というのが異なると思いますので」と説明する。

大雨による被害は各地で相次いでいて、地価への影響が心配される。

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