大分市、富士見が丘団地で低速電気自動車の実証実験開始 高齢者らの移動支援効果を検証

大分市、富士見が丘団地で低速電気自動車の実証実験開始 高齢者らの移動支援効果を検証

  • 大分合同新聞
  • 更新日:2023/11/21
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体験乗車会で、乗客を乗せて走る「APM」=大分市の富士見が丘団地

【大分】大分市は20日、市内の富士見が丘団地で、低速電気自動車(乗客定員5人)を走らせる実証実験を始めた。住宅団地の高齢化が進む中、買い物や通院など高齢者らの移動を支える効果を検証しようと初めて実施する。12月22日まで。

富士見が丘団地(約120ヘクタール)は市中心部から南西に約10キロの丘陵に広がる郊外型団地。市によると、約3200世帯・約7千人が暮らし、高齢化率は40%を超える。坂道が多く、高齢者の徒歩移動は負担が大きいという。

同団地を含め、市内には5ヘクタール以上の団地が78ある。自宅から路線バス停留所まで距離がある世帯も多く、高齢者の移動手段の確保が課題になっている。都市交通対策課交通政策室は「移動支援で引きこもり防止や、乗り継ぎによる公共交通の利用促進も図りたい」。

実証実験は平日午前9時~午後4時(昼の一部時間を除く)に実施。誰でも無料で乗車できる。車椅子1台を載せられるトヨタ自動車製の「APM」(最高時速19キロ)を使う。タクシー会社への運行の委託や、車両3台のリース費用など総事業費は1500万円。

運行方式は2パターン。停留所に備え付けのタブレットから随時、車両を呼び出せる「定路線型」(予約不要)と、定刻に1日最大18便が運行する「自由経路型」(要予約)を検証する。

定路線型は実験期間中に団地内の商業施設や公民館など17カ所に停留所を設け、停留所間を決まったルートで走る。一方、自由経路型はごみステーション58カ所が停留所になる。各停留所と商業施設か、公民館を結び、予約状況に応じてルートが変わる。

17日は現地で乗車体験会があり、地元住民ら約40人が参加。富士見が丘連合自治会の中浦力会長(81)は「快適な乗り心地。地域の行事にも行きやすくなり、住民がより活動的になるのではないか」と話した。

市は実験期間中に団地住民へアンケートを取り、実験車両の利用の頻度や目的などを調べる。実験後には公共交通事業者に事業への影響を聞き取るという。

都市交通対策課交通政策室は「団地ごとに環境は異なり、複数の支援策が必要。今回の手法を検証した上で、各団地に適したサービスを考えたい」。

<メモ>

実証実験の自由経路型は富士見が丘団地内のグリーンプラザから車両が出発する。予約は各便の出発時間の20分前までに富士見が丘公民館(097・541・6225)へ。午前9時発の始発、同9時20分発の第2便は前日までに予約する。実証実験の問い合わせは大分市都市交通対策課交通政策室(097・537・5969)。

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