改めて知っておきたい「103万円の壁」問題。扶養の仕組みや103万以外にも存在する「年収の壁」とは?!

改めて知っておきたい「103万円の壁」問題。扶養の仕組みや103万以外にも存在する「年収の壁」とは?!

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  • 更新日:2022/11/29

パート・アルバイトを経験したことがあるなら、1度は聞いたことがあるであろう103万円の壁という言葉。でも、「何が103万円まで?」「超えるとどうなる?」「ほかの金額もあったような…」とその仕組みを正しく理解するのは難しかったりします。そこで今回は、「103万円の壁」から扶養にまつわる仕組み、税金・社会保険がかかるボーダーライン、おすすめな働き方までご紹介します!

1.扶養とは
2.103万の壁とは
3.103万以外の“壁”とは
4.働き方に合った壁の選び方
5.まとめ

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扶養とは

扶養とは、配偶者や両親などの親族による経済支援が行われている状態のことです。経済的に支援している側の人を「扶養者」と呼び、支援を受ける側の人を「被扶養者」といいます。一般的に、扶養者は一家の大黒柱として働く人、被扶養者はその配偶者や子どもを指すことが多いです。また、扶養親族となれば「扶養控除」を受けることができます。扶養控除には2種類あり、・所得税、住民税が免除される【税制上の控除】・年金保険料、健康保険料などの【社会保険料控除】2つはそれぞれに適応される年収額のボーダーラインや条件が異なるので分けて考える必要がありますが、どうしても混同されやすいというのが実情です。

103万の壁とは

パート・アルバイトの経験があるなら、一度は「●●万の壁」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? これは、年収が一定以上に達すると、これまで免除されていた税金控除や社会保険料控除が減ったり、あるいはなくなってしまうことで、結果的に手取りが減って損をしてしまうことを危惧する意味合いで使われる言葉です。●●の中にはいろんな金額を当てはめることができますが、中でも最も話題となりやすい“壁”は103万となります。

「103万」の壁の意味

年収103万円というのは、所得税がかかるかどうかのボーダーラインです。103万以下でほかに所得がなければ、社会保険料控除などの所得税が免除されて、さらにパートナーは「配偶者控除」を受けることができます。一方、103万円を超えるとそれ以上の金額が所得税の課税対象となってしまうのです…!!

「103万」の定義

103万円というのは、・すべての納税者に適応される【基礎控除48万円】・給与所得者に適用される【給与所得控除55万円】この2つを合算した金額のこと。「103万の壁」とは、パートやアルバイトなどによって給与所得をもらっている場合に気にするべき金額という訳です。ちなみに、年収103万円を単純計算で月収にすると8万5833円となります。

「103万」を超えるとどうなる?

年収が103万円を超えると、それ以上の所得に税金がかかってきます。基本的に、交通費・通勤手当は除いた金額が対象ですが、1ヵ月分の交通費が15万円以上となれば課税対象となってしまうので注意が必要です。また、これまで扶養に入っていたなら、配偶者が勤め先の「配偶者控除」及び「配偶者特別控除」から段階的に抜けなければいけませんね。さらに、後から詳しく説明しますが、年収100万円を超えた時点で住民税もかかってくるので、年収103万円を超えると所得税+住民税が上乗せされることになるのです。

103万以外の“壁”とは

扶養控除を利用して働き続けるために気にするべきは、「103万の壁」だけではありません。ほかにもいろいろな年収の“壁”が存在するのです……!

「●●万の壁」一覧

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また、厚生労働省の「106万の壁」で社会保険に加入するための条件は・従業員が101人以上(2024年10月以降は51人となる見込み)・週の労働時間が20時間以上30時間未満・月額賃金が8万8000円以上・2ヵ月を超える雇用の見込みがある場合・学生ではない(休学中・夜間学生は例外)となっています。

働き方に合った壁の選び方

ワークライフバランスを整えながら仕事を続けるためには、さまざまな“年収の壁”を考慮しながら自分に合った働き方を選んでいく必要があります。そこで、ここからは、扶養を生かしながら上手に働くためのノウハウを紹介していきましょう!

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扶養内で働くには106万~130万の範囲で

年収100万、103万を超えても、税制上では配偶者特別控除が受けられるので、実感的にそれほど大きな負担増とはならないはず。一方で、106万を超えて社会保険加入義務が発生してしまうと、段階的な処置なく一気に保険料がかかってしまうので負担の実感が大きくなるものと思われます。全国健康保険協会によれば、令和4年3月分(4月納付分)からの厚生年金保険料は最低でも月額8052円。これを1年間払い続けるとなれば、単純計算で年間9万6624円の負担増ということになってしまいます…。

フリーランスも選択肢に

アルバイトやパート以外にも、フリーランスとして働くという手も。給与所得ではなく事業所得になることで、青色申告特別控除が適用されて最大65万円分の控除が受けられます。また、フリーランスは個人事業主であり雇用されてる訳ではないので、社会保険の扶養から外れる年収130万円(青色申告特別控除65万円や経費を差し引いた金額)までは、配偶者特別控除を受けながらそれほど大きな負担なく売上を積み上げることができるはず!ただし、日々の売上や経費の計算・記録管理、確定申告などは自分でやるか税理士に頼むなどして、時間・労力・お金をかける必要があるという大変さはあります。

おすすめ「収入の調整方法」!

「どうしても扶養の範囲内で働きたい!」という場合、著者からアドバイスできることがあるとすれば以下の通りです。・フリーランスとなって、自ら仕事量を調節する・シフト制、フレックスタイム制の会社に勤める・リモートワーク、在宅ワークで労働時間を調節する・短期の仕事を入れる当たり前ではありますが、どんな職種でも、働き方の自由度が高ければ高いほど、自分のライフスタイルに合わせて年収を調節することができます。最近では、正社員であってもリモートワーク・フレックスタイム制・副業(複業)OKなどの会社が増えているので、職場次第では柔軟な働き方が可能です。特に、昨今は物価高騰に合わせて賃金引上げが叫ばれる中、年収が突然上がってしまい扶養から外れる恐れがあるとして、慌てて仕事を減らす人も増えていると聞きます。社会情勢や企業の動向に流されるだけではなく、せっかく働くならより主体的に働けるような環境を選びたいものです。

まとめ

私も夫の扶養を抜け出してフリーランスになりましたが、かかる税金や保険料の高さが会社員時代とは段違いで、初めは目が飛び出そうになるほどの衝撃でした。日本で生活している以上、仕方がないことではありますが、大きく私たちの生活を圧迫するんですよね。それなのに、仕組みや計算が難儀なところもまた厄介です……。扶養控除を利用して、賢く無理なくライフワークバランスを充実させるために、この記事を参考にして税制控除・社会保険控除への理解を深めていただけたら嬉しく思います! あなたがこれから目指すのは、どの“年収の壁”でしょうか?ライター・齋藤めぐみマネーライター、「主婦の学びなおしブログ」運営、放送作家アシスタント。多数Webサイトに寄稿しながら、テレビ・ラジオ・雑誌でコメントを披露。私生活では2児の母、夫は転勤族。

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