日本が誇る都心の狭い土地でも豊かに暮らせる建築を実現した東孝光の自邸「塔の家」とは!?【建築の話】

日本が誇る都心の狭い土地でも豊かに暮らせる建築を実現した東孝光の自邸「塔の家」とは!?【建築の話】

  • ラブすぽ
  • 更新日:2022/09/23
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建築家・東孝光が都心から離れなかったワケ

地価の高い都会で大きな家を持つのは難しいものです。しかし狭い土地に建つ小さな家、いわゆる狭小住宅にも、素晴らしいものがたくさんあります。そのさきがけが、建築家・東孝光の自邸「塔の家」です。

東京の都心、青山キラー通りの道路拡幅で生まれた約6坪(20・5平方メートル)の三角形の残地。更地の状態で見れば、ここに住むイメージは起きないでしょう。

塔の家は、この場所に地下1階、地上5階建ての住宅として建てられました。現在は高い建物に囲まれていますが、竣工当時は、塔のようにそびえていたのです。平面図を見ると、ほとんどが階段です。まるで踊り場が居室のようですが、内部に入ると印象はがらりとかわります。

階段の蹴込(踏板と踏板の垂直部分)がなく、さらに吹抜と階段が一体になっていることで、開放的な空間に見えるのです。その結果、中階が下階と一体化し、さらに上階とつながるので、各階が独立した部屋ではなく、全体で1部屋であるかのような印象になっています。

たとえば銅板葺きの壁面にフラットルーフを設け、洋風に見せている一方、雨戸の戸袋には、銅板の柄に江戸小紋が細工されている、といったことがあるのです。当時の職人の腕の見せ所だったのかもしれません。

そして玄関以外にドアはありません。トイレも浴室もドアはなし。ワンフロア・ワンルームに見えますが、全体が縦方向につながるワンルームともいえるでしょう。音や視線のプライバシーも、高さによる絶妙な空間構成で緩和されています。

東孝光は、映画館や美術館などの文化施設があり、デパートや老舗で買い物ができ、友人も多い都市で暮らしたかったそうです。近年、田舎に一度隠居した高齢者が都市に帰ってくる例が近年増えていますが、その先行例だったといえるかもしれません。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 建築の話』

『建築の話』はこんな人におすすめ!

・世界中の様々な建築に興味がある!
・日本の伝統的な建築物について学んでみたい
・お寺や神社の建築について知りたい
以上の方には「図解 建築の話」は大変おすすめな本です。

「うだつが上がらない」は建築からうまれた言葉?

本書、「図解 建築の話」では建築について様々な知識を提供していますが、ここではその中でも日常生活でもなじみのある「うがつが上がらない」という言葉について、ご紹介しましょう。

「うだつの上がらない人だ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。うだつは漢字で「卯建」と書き、日本家屋に見られる設備です。うだつは防火設備だと解説されることがありますが、当初の目的は違いました。

中世から近世にかけての町家の屋根は、多くが板葺きでした。強い風にあおられると、めくれあがってしまいます。これを防ぐため、茅などを束ねて屋根を押さえたのが、うだつの始まりです。そもそも可燃性ですから、防火機能はほとんどなかったと考えられます。江戸時代に入ると、壁が漆喰塗りになり、屋根は瓦になって、町家の防火性は高まりました。しかし、軒裏部分は火が走りやすいので、袖壁を外に出し、漆喰で固め、延焼を防ぐ「袖うだつ」が登場します。

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うだつが防火設備から意匠をこらしたものをにかわったわけ

このころ、うだつが防火設備になったのです。火事が多いのは冬ですから、袖うだつは冬に風が吹く側につければこと足ります。しかしそれではバランスが悪いので、厚みの違うものを両サイドにつけるようになりました。よく観察すると、風下側のうだつは薄く、風上側は火に耐えるよう厚く、つくられていることがわかります。

とはいえ、このようなうだつを設置するのにはそれなりの費用がかかります。そこから「うだつの上がっている家は成功している」というイメージが浸透し、「うだつが上がらない」という表現がうまれたようです。そのためか、現在も残っているうだつの多くは、本来の機能とは別にうだつの壁面には細かい装飾や小屋根に意匠を凝らしたものとなっています。

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あなたの好奇心をくすぐる建築のトリビアが満載です

只今紹介した「うだつ」という言葉の由来だけでなく、本書では建築の様々な知識を紹介しています。その数実に60個です!以下の5つのパートに分けて紹介をしているため、気になるパートから読むことが可能です。

「①日本の建築は知らないことだらけ」「②こんな目で見ると近・現代建築も面白い」「③寺社はこだわりの世界」「④城・庭が育んだ日本の美意識」「⑤建築を支えた縁の下の力持ち」の5章にわたって、日常生活において切手は切り離せない「建築」の奥深い世界を図解で分かりやすく解説します。

シリーズ累計250万部は伊達じゃない!豊富に使われた図解の圧倒的わかりやすさ

「図解 建築の話」と銘打っているだけあって、図解がふんだんに使われています。

右ページに文章、左ページに図解で解説という形で全頁が構成。

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さくっと読めてしまうのに、しっかりとした専門家の知識を身につけることができるのが最大の魅力です!

この「眠れなくなるほど面白い図解シリーズ」は250万部を突破している大ヒットシリーズです。

あなた日々の生活を豊かにする心理学の知識をあなたに!

日々の生活で特に意識をしたことはない建築。しかし、そこには奥深い世界が広がっています。この本で得た知識をきっと明日から誰かに話したくなることでしょう。

本書を読むことで日常生活が少しでも豊かになること間違いなしです。ぜひ『眠れなくなるほど面白い 図解 建築の話』をご一読ください!

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【書誌情報】『図解 建築の話』著者:スタジオワーク

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身近な建物が楽しくなる。ナゾとギモンを一挙解決!屋根の形は、どうやって決まるの? 正面だけが西洋風の看板建築って、どんな構造? うだつが上がらないの、うだつって何? 日本の建築をテーマに、さまざまな建築のナゾを楽しく解き明かします。古民家から、お寺、神社、城、庭、代表的な近・現代建築まで、建築家ならではの視点で、建築物の見方、楽しみ方を図解します。理系の知識がなくても大丈夫。私たちの生活や伝統美など、暮らしの文化に根ざした日本建築のスゴさと面白さがわかります。建築士しか書けない精緻なイラストを満載。60項目で楽しむ建築エンターテインメント本です。

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