《今、デジタルで何ができるのか?「神戸レタス」下》「似合うを知りたい」に応える

《今、デジタルで何ができるのか?「神戸レタス」下》「似合うを知りたい」に応える

  • 繊研plus
  • 更新日:2022/09/23

マキシムがECサイト「神戸レタス」で導入した「Who AI」(フーアイ)は、AI(人工知能)が消費者の顔タイプを診断して、そこから「似合う」を見つけ、「なりたい自分」に近づく手伝いをするAI顔診断サービスだ。ドコモが提供する画像認識エンジンを使用し、21年の秋に導入した。

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AIが顔タイプを解析

スマートフォンで撮った写真を、瞬時にAI画像認識エンジンが解析。まずは子供、大人、直線、曲線など大きく4タイプに分類し、さらにその中からリッチ、ハンサム、カジュアルなど4タイプに分類。全部で16種類の顔タイプに分け、誰でも簡単に自身のタイプを知ることができ、そのタイプにベストなアイテムを、自動的にオススメするシステムだ。似合う服早読み表やコーデのページで各スタッフの顔タイプを表示するなど、きめ細やかなサービスを展開する。

使い方は簡単だ。パソコンやスマホのカメラで顔を撮影し、簡単な質問に答えると、顔タイプ別診断の結果がでる。使い方を丁寧に教えるユーチューブもサイト上に流し込まれている。実際に筆者もやってみたところ、これが結構面白い。診断はまさかのガーリータイプだったのだが、それに合わせて、アイテムやコーディネートがリコメンドされた。顔タイプ別の売れ筋ランキングも出てくるので、しっくりこない場合は、こちらを参考にすれば良い。実のところ、リコメンドされたアイテムには妙に納得感があったので、思わずポチっと。「Who AI」が、確実に購買の後押しになっているという印象だ。

半年で50万人が利用

もともと、消費者に向けたパーソナル診断は数年前から行っていたという。その際に「自分に似合うものをもっと知りたい」という声が多く、きっかけの一つとなった。「購入しても似合わなければ着ない、という意見も多く、サステイナブル(持続可能)な観点からもよくないと考えていた」。活用にあたっては、あまり過度な期待はしていなかったというが、実際には半年あまりで延べ50万人が利用したという。林社長も驚きの結果だった。

面白半分で診断を受ける人も多数。それが新規顧客との接点となり「何を着て良いかわからない人」への、思いもよらない新しいきっかけづくりへと広がったという。

「Who AI」で、神戸レタスを知り、SNSや動画などを一通り巡った後、サイト内で買い回りする導線ができ、もちろんその逆もあり、ブランド認知度も高まった。オンラインでの戦略をひと段落させ、この夏、新たに関東にリアル2店をオープン。関西を含めると5店目。スタッフやインフルエンサーと消費者をリアルにつなぐ場としてイベントを行い、リアルな声を拾う場として役立てたいとしている。

今日は新しくても、明日は古くなっているかもしれない。実際、DtoC(メーカー直販)のモデルは多様化し、「新世代DtoC」という考え方も台頭してきている。スピード感が求められるこの世界において、悩んでいる暇はない。EC事業に思い切った投資を行うことは並大抵ではないが、しかし、成功のノウハウは必ず存在する。まずは成功事例を、リサーチすることから始めてみてはいかがだろうか。今からでも、まだ遅くはない。

(ファッションライター・ナイキミキ/繊研新聞本紙22年8月23日付)

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