眞子さまの結婚一時金1億5000万円は高いのか 皇族たちの「品位ある生活」にかかる“お金”の実情

眞子さまの結婚一時金1億5000万円は高いのか 皇族たちの「品位ある生活」にかかる“お金”の実情

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/02/22

2000万円で子供たちの教育費、交際費をやりくり… “節約”を意識する秋篠宮家と小室家の“金銭感覚”から続く

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「皇族は税金で暮らしている」――その言説は、ある意味で真実だ。それだけに、「原資が税金である以上、納税者には反対する権利がある」と、眞子さまと小室圭さんの結婚に反対することに論理的な不整合はない。

それでは、皇族の生活にかかっている「お金」の全容はいったいどれほどなのかをご存知だろうか。そして、その生活費は果たして妥当なのだろうか。宝島社の皇室取材班による書籍『天皇家の家計簿』(宝島社)の一部を転載し、神秘のベールに包まれた皇族の「生活とお金」について紹介する(全2回の2回目/前編を読む)

◇◇◇

国民の注目を集めた「結婚問題」

2019年5月1日、元号は「平成」から「令和」に切り替わった。天皇陛下の生前退位は憲政史上初めてとなるできごとであったが、令和の皇室報道で圧倒的な割合を占めたのは、令和の天皇・皇后両陛下ではなく、秋篠宮家の長女・眞子さまの結婚問題だった。

ICU(国際基督教大学)の同窓である眞子さまと小室圭さんは2017年9月に記者会見し、婚約の内定が発表された。

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©JMPA

その後、宮内庁が一般の結婚における結納にあたる「納采の儀」や結婚式の日程を発表するなど、結婚は既定路線として認識されていたが、2017年末に小室さんの母の借金問題が週刊誌に報じられ、「結婚は適切なのか」という議論を巻き起こすことになる。

2018年には、納采の儀、結婚の延期(当時の発表は2020年)が発表され、小室さんは米国の大学に留学。その後、2020年から世界的な新型コロナウイルスの感染拡大もあり、結婚は暗礁に乗り上げた。

2020年11月、秋篠宮さまは誕生日を前に記者会見し、2人の結婚を「認める」と発言。だが、いまだに国民の間には「反対論」が噴出する状況が続いており、結婚への道筋にはいまだ高いハードルが待ち構えている。

納税者には反対する権利があるという主張

結婚に反対する立場の代表的な理由として考えられるのが、「借金問題を解決していない小室さんが、皇室マネーを手にするのは許せない」という感情だ。

2020年12月20日、読売新聞は「皇室点描」という連載のなかで、次のように分析している。

〈延期されている秋篠宮家の長女眞子さまのご結婚。眞子さまとお相手の小室圭さんが結婚の強い意志を公表し、秋篠宮さまが記者会見で結婚を認めると発言された。だが、世上の議論は収まらない。

「一国民より」と記した読者の手紙が届いた。このままでは結婚を素直に祝福できないとつづられていた。「私たちの税金を使って」という厳しい表現が目を引いた。

こうした意見は新型コロナの感染拡大で増幅されたと感じる。延期の背景に金銭問題があることや、結婚で1億円超の一時金が支払われることが、現在の苦境と重なり、ひっかかる人もいるようだ。〉

さまざまな報道で、眞子さまが結婚する場合、1億円以上もの一時金を受け取ることになるという部分が大きくクローズアップされたために、それが「原資が税金である以上、納税者には反対する権利がある」という主張につながっているというわけだ。

眞子さまと小室さんの結婚の是非はいったん置くとして、この問題が皇族たちの懐事情や生活に対する関心を喚起させたことは間違いない。

結論から言えば、内親王である眞子さまが結婚される際には、1億5250万円を上限とする一時金が支給されることはほぼ確実だ。

年間915万円の「皇族費」

「皇族は税金で暮らしている」―その言説は、ある意味で真実だ。

天皇・上皇・内廷にある皇族の日常の費用である内廷費、また各宮家の皇族に対し、品位保持のために支出される皇族費の原資は税金であり、皇族たちの「品位ある生活」は、法によって守られているといえる。

もっとも、皇族は権利や自由が一般の国民と比べ大きく制限されている面もあり、また現在の皇族たちが、法で定められた内廷費、皇族費の受け取りを自ら辞退することは現実問題として難しいことから、「好きに生きたいのであれば税金に頼った生活をするな」とまでいうのは、酷な意見と考える人も多い。

眞子さまの生活について、具体的に見ていこう。

現在(2020年12月)、結婚前の眞子さまに直接支給されている皇族費は年間915万円。ちなみに秋篠宮家全体では1億2810万円となる。これは、前述したように「皇族としての品位保持」(皇室経済法第6条)のために支給される。なお、皇族費は非課税である。この金額には公務に必要な経費などは含まれない。

内訳は次の通り。

◎秋篠宮さま…… 9150万円

◎紀子さま……… 1525万円

◎眞子さま………… 915万円

◎佳子さま………… 915万円

◎悠仁さま………… 305万円

(合計1億2810万円)

2019年以前まで、秋篠宮さまの皇族費は定額の3050万円だった。その後、皇嗣の立場となってから、皇室典範特例法により金額が3倍の9150万円に上がっている。

紀子さまは3050万円の2分の1、眞子さまと佳子さまは10分の3相当、そして未成年の悠仁さまは10分の1相当となっている。

眞子さまは、東京大学総合研究博物館と日本郵便が共同運営する博物館「インターメディアテク」に特任研究員として勤務しているが、公務との兼ね合いもあり、出勤するのは週に3日ほどで、報酬は受け取っていないと報道されている。

眞子さま、そして秋篠宮家全体の現在の生活基盤が「皇族費」によって支えられていることは間違いない。

眞子さまが受け取る915万円のなかには、たとえば公務ではない外出時の送迎や、住居費などは含まれていない。十分な金額のようにも見えるが、すべてを使い切っているわけではなく、そもそも皇族が自分の趣味や遊びのためにお金を費消するという自由はないとされる。お金が余っているからといって、好きな衣服や高価な貴金属を自由に買ったりすることはできない。

最大で1億5250万円の「一時金」

眞子さまがもし、近い将来小室圭さんと正式に結婚した場合、「一時金」が支給される。女性皇族が民間人と結婚し、皇族としての身分を離れる場合、皇室経済法や、同法施行法に基づき「独立して生計を営む場合に国から年間に受け取ることになる皇族費」(支出基準額)の10倍以内が非課税で支払われる。

眞子さまの場合、支出基準額は現在の紀子さまと同じ1525万円となり、上限はその10倍の1億5250万円となる。この金額は、皇室経済会議が決定する。

過去のケースで言えば、2005年に結婚した黒田清子さんには1億5250万円(上限額)、2014年に結婚した高円宮家の次女、千家典子さんには1億675万円、2018年に結婚した高円宮家の三女、守谷絢子さんにも同じく1億675万円が支払われている。千家典子さん、守谷絢子さんの場合は天皇陛下(現・上皇陛下)から見て三親等以遠となるため、黒田清子さんの金額の70%となっているが、規定上は「上限額」だ。

上皇陛下の孫である眞子さま(内親王)の場合は、秋篠宮さまが皇嗣の立場となっていることもあり、一時金は満額の1億5250万円か、上皇陛下の子である黒田清子さんとの差別化をはかるのであれば、その9割程度となる可能性が高いと見られている。

大正天皇の孫にあたる内親王だった近衛甯子さんや、千容子さんの場合、一時金は「1割減」だった。それに倣えば、眞子さま、そして佳子さまも「1割減」となる。

結婚後は独立した生計を営むことになるが…

もっとも、降嫁した眞子さまに対する政府からの結婚後の金銭援助は、少なくとも表向きは一切ないことになっている。その後は独立した生計を営むことになるが、清子さんと結婚した黒田慶樹さん(東京都庁)、典子さんと結婚した千家国麿さん(出雲大社権宮司)、絢子さんと結婚した守谷慧さん(日本郵船)など、過去の皇族女性の「お相手」は固い身元、高収入の人物ばかり。その点、弁護士を目指し留学中の小室さんは、収入面で心もとないのは確かだ。

黒田清子さんが購入した「億ション」

皇族としての品位を保つためのポイントは「衣食住」だ。特に「住」に関しては、品位を求めれば高額なコストがかかってくる。

2005年に結婚した黒田清子さんの場合、翌年春に東京・目白に新築高級マンションを購入した。広さは約110平方メートルで、当時の価格は約1億円。赤外線センサーが張り巡らされ、住人であっても居住階以外の停止は制限される万全のセキュリティが売りだ。

約3分の2を清子さんが現金で支払い、残りを黒田慶樹さんがローンで支払う形にしたと報道されているが、都庁の幹部である黒田さんにとって3000万円ほどのローンは無理のない金額だっただろう。

黒田さんは自分自身で車を運転し、ポイントカードを活用するなど庶民的な生活ぶりで知られる。また清子さんも気さくな人柄で、自ら近くのスーパーで買い物をする姿がよく目撃されている。しかし、住居に関しては、他の皇族との交流、セキュリティの問題から「安アパート」というわけにはいかない。どうしても「億ション」に近い物件を探さざるを得ないのである。

2019年には、生前退位前の天皇皇后両陛下が、黒田家の自宅マンションをお忍びで訪問(といっても事前にテレビカメラが待ち受け大きく報道されたが)したこともあった。そうなると、新居は「天皇陛下を迎えることができる」クオリティが求められる。

「民間人と結婚した皇族女性の住居に関してセキュリティを重視する方針は、ある事件がきっかけだったと言われています」

と大手通信社の皇室担当記者が語る。

誘拐のターゲットになってしまうことも…

「昭和天皇の第5皇女であり、1960年に当時日本輸出入銀行に勤務していた島津久永氏と結婚し、注目を集めていた貴子さんが誘拐未遂事件のターゲットになったのです。これを機に、たとえ民間人となった皇族女性でも、警備は必要であるという認識が広まったと聞いています」

恋愛結婚で話題となった島津貴子さんの世田谷の新居には、連日野次馬が押し掛けるなどの騒ぎになっていたが、当時は金銭目的の誘拐事件が多発していた時代。1963年3月には日本中の関心を集めた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」が起きている。

1963年10月、島津貴子さんを誘拐し5000万円を要求しようと計画していた不動産業者などの犯人グループが警視庁に逮捕された。

このときは犯行を未然に防いだものの、1968年には昭和天皇の第3皇女である鷹司和子さん(夫は明治神宮宮司・鷹司信輔の長男、平通氏。1966年に死去)の自宅に刃物を持った強盗目的の男が侵入し、怪我をする事件も起きた。

こうした事件が起きないよう、皇族女性については結婚後も一定期間は警備を続ける慣習が定着したという。

ただし、一生警護がつくわけではなく、生活が安定した後は、状況に応じて日常の買い物や外出は一般人と同じく行動し、警備が必要な場合にのみ所轄の警察署が対応する仕組みになっているという。

(宝島社皇室取材班)

宝島社皇室取材班

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